GLD は、以下で説明する ioctl ioc_cmd 関数を実装します。認識できない ioctl コマンドを受信した GLD は、gld(9E) に記述されているように、デバイス固有のドライバの gldm_ioctl() ルーチンにそのコマンドを渡します。
DLIOCRAW ioctl 関数は、snoop(1M) コマンドをはじめ、一部の DLPI アプリケーションで使用されます。DLIOCRAW コマンドは、Stream を raw モードにして、受信時に、着信パケットの報告に通常使用される DL_UNITDATA_IND 形式に変換するのではなく、M_DATA メッセージで MAC レベルのパケット全体がアップストリーム送信されるようにします。パケット SAP のフィルタリングは、raw モードの Stream にも実行されます。Stream のユーザーがすべての着信パケットの受け取りを希望する場合は、適切なプロミスキュアスモード (複数可) も選択しなければなりません。raw モードを正しく選択しているアプリケーションは、フルフォーマットのパケットを伝送する M_DATA メッセージとしてドライバに送ることもできます。DLIOCRAW は引数を使用しません。raw モードが有効になった Stream は、クローズされるまでそのモードのままです。