saiptest は、非同期シリアルインタフェースカードの機能を検査します。 このテストでは、非同期シリアルインタフェースカードのデバイスドライバが使用されます。
SunVTS 診断ソフトウェアを実行する前に、必ずテストするインタフェースカードと、そのデバイスドライバをインストールしておいてください。インストールを終えた後に、boot -r コマンドでシステムを再起動してシステムを再構成し、SunVTS カーネルがインストールされたドライバを認識できるようにします。
saiptest は対話モードで実行する必要があります。
内部テスト (Internal Test) を正しく実行するには、少なくとも以下のハードウェア構成が必要です。
PCI バス用のスロットがある SPARC システム
非同期シリアルインタフェースカード (PCI スロットの 1 つに装着)
他の SunVTS 非同期シリアルインタフェーステストを実行する場合は、以下のハードウェアも必要です。
非同期シリアルインタフェースパッチパネル (パーツ番号 370-2810)
25 ピンシリアルループバックプラグ (パーツ番号 540-1558)
RS-232 シリアルケーブル (パーツ番号 530-1685)
TTY 端末
ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.2 ユーザーマニュアル』を参照してください。
Configuration: には、非同期シリアルインタフェース (SAI) カードで使用可能な非同期シリアルポートが示されます。使用可能なポートについては、表 44-1 を参照してください。
表 44-1 saiptest の非同期シリアルポート
カード番号 |
カードデバイス名 |
シリアルポート |
---|---|---|
0 |
saip0 |
term/a000-a007 |
1 |
saip1 |
term/b000-b007 |
2 |
saip2 |
term/c000-c007 |
3 |
saip3 |
term/d000-d007 |
4 |
saip4 |
term/e000-e007 |
5 |
saip5 |
term/f000-f007 |
6 |
saip6 |
term/g000-g007 |
7 |
saip7 |
term/h000-h007 |
8 |
saip8 |
term/i000-i007 |
9 |
saip9 |
term/j000-j007 |
10 |
saip10 |
term/k000-k007 |
11 |
saip11 |
term/l000-l007 |
12 |
saip12 |
term/m000-m007 |
13 |
saip13 |
term/n000-n007 |
14 |
saip14 |
term/o000-o007 |
15 |
saip15 |
term/p000-p007 |
表 44-2 saiptest のオプション
オプション |
説明 |
---|---|
Internal Test |
PCI スロットに装着されている非同期シリアルインタフェースカードに対して、内部ループバックテストを行います。カードには何も接続せずにテストします。 |
25-pin Loopback |
オプションメニューの Serial Port セクションで選択されているシリアルポートに対して、全二重伝送テストとフルモデムループバックテストを行います。このテストを行うには、テストする非同期シリアルインタフェースパッチパネルのシリアルポートに、25 ピンループバックプラグを接続します。Echo-TTY オプションが有効な場合は、実行することはできません。 |
Echo-TTY |
TTY 端末のキーボードから入力された文字を、TTY 端末の画面に表示することによって、オプションメニューの Serial Port セクションで選択されているシリアルポートが、正しく動作しているかどうかを調べます。TTY 端末のキーボードから任意の文字を入力してください。正常であれば、入力した文字が TTY 端末の画面に表示されます。
注 - 非同期シリアルインタフェースのシリアルポートに TTY 端末を接続するには、文字サイズを設定する必要があります。たとえば、TTY 端末を 8 ビットの文字サイズに設定している場合は、saiptest オプションの Char Size を 8 ビットに設定する必要があります。2 分間何も入力しなかった場合は、時間切れエラーになります。 |
Baud Rate |
ボーレートを指定します。110、300、600、1200、2400、4800、9600、19200、38400 のいずれかを選択してください。 注 - 38400 のボーレートは、内部テストが無効で、ポートを 1 つずつテストする場合にのみ使用することができます。 |
Char Size |
文字の長さを指定します。5、6、7、8 のいずれかを選択してください。 |
Stop Bit |
ストップビット数を指定します。1 または 2 ビットのいずれかを選択してください。 |
Parity |
パリティーを指定します。none (なし)、odd (奇数)、even (偶数) のいずれかを選択してください。 |
Flow Control |
フロー制御方法を指定します。xonoff、rtscts、both のいずれかを選択してください。 |
Data Type |
テストに使用するデータパターンを指定します。0x55555555 (0x55)、0xaaaaaaaa (0xaa)、random のいずれかを選択してください。 |
Serial Port |
テストするシリアルポートを指定します。オプションメニューの Configurations: に示されているポートから選択してください。 |
Timeout |
テストが時間切れになるまでの秒数を指定します。デフォルト値は 120 秒です。 |
テストモード |
サポート |
説明 |
---|---|---|
接続テスト |
× |
サポートされていません。 |
機能テスト (オフライン) |
○ |
すべてのテストを実行できます。 |
機能テスト (オンライン) |
× |
サポートされていません。 |
/opt/SUNWvts/bin/saiptest 標準引数 -o dev=デバイス名, M=テストモード, B=ボーレート,Size=文字サイズ,Stop=ストップビット数, Parity=パリティ,F=フロー制御,Data=テストパターン,sp=シリアルポート, tout=タイムアウト値
表 44-4 saiptest のコマンド行構文
64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。