init.wbem ユーティリティは、インストール時や、システムのリブートの度に自動的に起動されます。このユーティリティは CIM Object Manager と Solaris Management Console (SMC) サーバーを起動し、これらが連動してシングルプロセスで実行されます。また、これは CIM Object Manager および SMC サーバーを停止させたり、サーバーからステータスを入手したりするのに使用することもできます。
一般には CIM Object Manager を停止する必要はありませんが、既存のプロバイダを変更する場合は、変更したプロバイダを使用する前に CIM Object Manager を停止してから再起動する必要があります。
init.wbem コマンドには、次の 3 つのオプションがあります。
start - ローカルホスト上の CIM Object Manager および SMC サーバーを起動します。
stop - ローカルホスト上の CIM Object Manager および SMC サーバーを停止します。
status - ローカルホスト上の CIM Object Manager および SMC サーバーのステータスを取得します。
Solaris Management Console (SMC) サーバーは、フロントエンドの GUI である smc(1M) に対するバックエンドです。SMC のフロントエンドの GUI は、User Manager、Disk Manager、ログビューアなどの Solaris の管理アプリケーションを提供します。SMC サーバーは、コンソールにダウンロードのためのツールを提供し、またコンソールおよびそのツールのために認証、承認、ロギング、メッセージング、および保持などの一般サービスを実行します。
init.wbem スクリプトが /etc/init.d ディレクトリにインストールされています。このスクリプトへのリンクは /etc/rc2.d/S90wbem にあり、init state 2 に入った時 (通常はブート時) に start オプションで実行されます。その他のリンクは /etc/rc0.d/K36wbem、/etc/rc1.d/K36wbem、および /etc/rcS.d/K36wbem にあり、それぞれ init state 0、1、および S に入った場合 (通常、システムの停止時やシステム管理者モードに入った時、シングルユーザーモードに入った時) に stop オプションで実行されます。
プロバイダを変更する場合は、変更したプロバイダを使用する前に CIM Object Manager を停止し、再起動する必要があります。
システムプロンプトで次のコマンドを入力して、スーパーユーザーになります。
% su |
メッセージに従い、スーパーユーザーのパスワードを入力します。
次のコマンドを実行して、CIM Object Manager を停止します。
# /etc/init.d/init.wbem stop |