新しい ClientPortOptions オプションは、発信接続用で、DaemonPortOptions オプションに類似しています。このオプションは、一連の key=value ペアからなるクライアント SMTP オプションを設定します。このオプションを宣言するには、次のいずれかの構文を使用します。この例には構文を示すために 2 つのペアが示されていますが、実際には 1 つまたは複数のペアを指定することができます。
O ClientPortOptions=pair,pair # 構成ファイル用 -OClientPortOptions=pair,pair # コマンド行用 define(`confCLIENT_OPTIONS',`pair,pair') # m4 構成用 |
次の表では、このオプションの新しいキーを示します。
表 21–4 ClientPortOptions の新しいキー
キー |
説明 |
---|---|
Addr |
アドレスマスクを指定します。この値は、ドット表記の数値アドレス、またはネットワーク名を指定できます。ペアを省略すると、デフォルトは INADDR_ANY になり、どのネットワークからの接続も許可されます。 |
Family |
アドレスファミリを指定します。このキーのデフォルト値は AF_INET の inet です。その他の値には、AF_INET6 用の inet6、AF_ISO 用の iso、AF_NS 用の ns、AF_CCITT 用の x.25 があります。 |
Listen |
待機待ち行列のサイズを指定します。このキーのデフォルトは 10 です。Solaris オペレーティング環境では、変更の必要はありません。 |
Port |
待機ポートの名前と数を指定します。このキーのデフォルト値は smtp です。 |
RcvBufSize |
TCP/IP 送信バッファのサイズを指定します。このキーにはデフォルト値はなく、サイズが自動的に指定されることはありません。オプションでゼロより大きい値を設定すると、その値が使用されます。Solaris オペレーティング環境では、このバッファのサイズを制限する必要はありません。 |
Modifier |
sendmail のフラグを指定します。フラグ h は、接続パラメータで選択されたかデフォルトで選択されたかにかかわらず、HELO または EHLO コマンドに、発信インタフェースアドレスに対応する名前を使用します。 |