SunVTS は、広範囲なサン製品や周辺機器を評価する多数のテストから構成されています。
SunVTS のテストは、大きく分けて以下のように分類されます。
オーディオテスト
通信テスト (シリアルおよびパラレル)
グラフィック/ビデオテスト
メモリーテスト
ネットワークテスト
周辺機器テスト (ディスク、テープ、CD-ROM、プリンタ、フロッピーディスク)
プロセッサテスト
記憶装置テスト
SunVTS が最大限の効果を発揮できるように、正しいテストモードとオプションを選択する必要があります。このマニュアルでは、SunVTS のすべてのテストモードとオプションを説明しています。個々のテストの設定について詳細は、『SunVTS 4.3 テストリファレンスマニュアル』を参照してください。
SunVTS は、以下のユーザーインタフェースから実行することができます。
グラフィカルユーザーインタフェース ― CDE または OPEN LOOK 環境のいずれかを使用することができます。図 1-1 は、SunVTS の CDE インタフェースを示しています。
TTY インタフェース ― このインタフェースを使用して、端末、シェルツール、シリアルポートに接続されたモデムから SunVTS を実行することができます。
個々の SunVTS テスト ― コマンド行から個々の SunVTS テストを実行します。
SunVTS OPEN LOOK ユーザーインタフェースでは、Sun VTS の最新機能をサポートしていません。また、今後のリリースでは廃止される予定です。
SunVTS のテストセッションは、SunVTS の構成に応じて以下のいずれかのテストモードで動作します。
接続テストモード ― 選択したデバイスに対して低負荷かつ高速なテストを行い、可用性と接続状態を調べます。このモードで実施されるテストは、非占有型であり、高速テストの完了後、デバイスはすぐに開放されます。システムに多大な負荷がかかることはありません。
機能テストモード ― システムとデバイスに対してより徹底的なテストを行います。テスト中は常にシステム資源が使用されるため、他のアプリケーションが動作していないことが前提となります。
自動構成テストモード ― あらかじめ決められたテストオプションのセットを自動的に割り当てることにより、Sun VTS の構成プロセスを簡略化します。
SunVTS には、以下の 2 つのセキュリティー機構があり、SunVTS をインストールする際に選択することができます。
基本セキュリティー ― SunVTS の使用を許可された有効なユーザー、グループ、ホストが一覧表示されたローカルファイルを保守します。このレベルのセキュリティーでは、ネットワークの認証を安全に行うことはできません。セキュリティー保護が必要なネットワークでは使用を控えてください。
SEAM セキュリティー ― Kerberos に基づいた Sun Enterprise Authentication Mechanism (SEAM) を使用して、ユーザー認証の安全性とデータの完全性ならびに機密性を確保します。このセキュリティー機構は、ネットワーク経由でトランザクションを行うためのものです。SunVTS Kerberos セキュリティーを利用するには、ネットワーク環境に SEAM ソフトウェアをインストールする必要があります。
SunVTS をインストールするときには、使用するセキュリティー機構を指定するよう求められます。上記のセキュリティーのうちいずれかを選択してください。インストールの際に表示されるすべての質問に対してリターンキーのみで答えた場合は、デフォルトの SEAM セキュリティーに設定されます。