表 21-1 を使って、Solaris 8 のインストール先のシステムでカスタム JumpStart インストールを実行する準備ができていることを確認します。
表 21-1 SPARC: 作業マップ : カスタム JumpStart インストールのためのシステムの設定
作業 |
説明 |
参照先 | |||||
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既存の Solaris 1.x (SunOS 4.x) ファイルのバックアップをとる |
システムに以前の Solaris 1.x (SunOS 4.x) リリースがインストールされている場合は、一部の Solaris 1.x ファイルは Solaris 8 ファイルに変換またはマージできます。begin スクリプトと finish スクリプトを使って、この作業を実行できます。 | ||||||
システムがサポートされているか確認する |
ハードウェアのマニュアルで、そのシステムで Solaris 8 リリースがサポートされているか調べます。 | ||||||
旧バージョンの Solaris がインストールされている場合は、システムをアップグレードする方法を決定する |
システムに以前の Solaris リリースがインストールされている場合は、システムをどのようにアップグレードするかを決める必要があります。システムをアップグレードする前と後で何をすべきかを明確にしておいてください。こうすると、プロファイル、begin スクリプト、finish スクリプトなどの設定が容易になります。 | ||||||
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Solaris ソフトウェアをインストールするための十分なディスク容量が、システムにあるか確認する |
(省略可能) ディスク容量の計画をたてるときには、どのソフトウェアグループをインストールするかなど、さまざまな考慮事項があります。 |
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システム構成情報を事前設定する |
(省略可能) sysidcfg ファイルまたはネームサービスを使って、システムのインストール情報 (たとえば locale など) をあらかじめ設定できるため、インストール作業中にプロンプトに答えて毎回情報を入力する手間が省けます。 | ||||||
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カスタム JumpStart インストールするようにシステムを準備する |
カスタム JumpStart を使って Solaris 8 ソフトウェアをインストールするには、あらかじめ初期設定作業を行う必要があります。 | ||||||
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ネットワーク上でインストールするようにシステムを設定する |
ネットワーク上でのインストールの場合のみ リモート Solaris 8 SOFTWARE CD (SPARC) イメージからシステムをインストールするには、インストールサーバーまたはブートサーバーからブートとインストールを行うようにシステムを設定する必要があります。 | ||||||
システムがネットワークの一部に組み込まれている場合は、そのシステムに Ethernet コネクタまたは類似のネットワークアダプタが接続されていることを確認します。
tip(1) ラインで接続されているシステムをインストールする場合は、ウィンドウ表示が横 80 桁、縦 24 行以上あることを確認します。
この大きさがないと、キャラクタベースのインストールインタフェースは正しく表示されません。stty(1) コマンドを使うと、tip ウィンドウの現在のサイズを調べることができます。
システムの CD-ROM ドライブを使ってシステムに Solaris 8 ソフトウェアをインストールする場合は、システムの CD-ROM ドライブに Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD (SPARC) を挿入します。
プロファイルフロッピーディスクを使ってカスタム JumpStart インストールを
実行しない場合は、次の手順に進みます。
実行する場合は、プロファイルフロッピーディスクをシステムのフロッピーディスクドライブに挿入します。
システムをブートします。
新しく購入したばかり (未使用) のシステムの場合は、システムの電源を入れます。
既存システムのインストールまたはアップグレードを行う場合は、システムをシャットダウンしてから、次のように入力します。
ok boot cdrom|net - install [[url:ask]] [[dhcp]] [[nowin]] |
ハードウェアおよびシステムコンポーネントがシステムによって検査されて、SPARC システムがブートします。ブートには数分間かかります。
ok プロンプトを表示する方法については、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。
事前設定した場合は、次の手順に進みます。
事前設定しなかった場合は、プロンプトに応じて、システム構成に関する質問に答えます。
ブート後、Solaris 8 対話式インストールプログラムから、システムに関する構成情報を入力するよう要求される場合があります。
画面上の指示に従って、ソフトウェアをインストールします。
インストールが終了すると、表 21-2 に示すように、Solaris 8 ソフトウェアがシステムにどのようにインストールされたかを示すログがファイルに保存されます。
表 21-2 SPARC: インストールログの保存場所
システムのインストール方法 |
ログの保存先 |
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初期インストールオプション |
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アップグレードオプション |
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すでにインストールしてある Solaris 8 ソフトウェアにパッケージを
追加しない場合は、ここで作業は終了です。
追加する場合は、次の手順に進みます。
インストールシステムにログインして、スーパーユーザーになります。
システムの CD-ROM ドライブに追加するパッケージを含む CD を挿入します。
CD は、Solaris ボリュームマネージャによって自動的にマウントされます。
pkgadd(1M) コマンドを使用して必要なパッケージを追加します。
# /usr/sbin/pkgadd -d device_name pkgid |
device_name はインストールシステムに追加するソフトウェアを含む CD へのパスを示し、pkgid はインストールシステムに追加するソフトウェアパッケージ名 (たとえば SUNWaudio) を示します。
パッケージが正常にインストールされたことを確認します。
# /usr/sbin/pkgchk -v pkgid |
パッケージが正常にインストールされると、インストールされたファイルのリストが表示されます。インストールされなかった場合は、エラーメッセージが表示されます。
カスタム JumpStart のインストール時、JumpStart は、インストール中のシステムと rules.ok ファイル内のルールを、最初のルールから最後のルールへという順序で照合します。インストール中のシステムがルールに定義されたすべてのシステム属性に一致するかどうか検査されます。システムがルールと一致すると同時に、JumpStart による rules.ok ファイルの読み取りが停止して、一致したルールのプロファイルに基づいてシステムのインストールが開始されます。