DHCP マネージャのウィンドウの表示は、管理プログラムが実行されているサーバーの構成が DHCP サーバーであるか BOOTP リレーエージェントであるかによって異なります。
サーバーが DHCP サーバーである場合、DHCP マネージャはタブ形式のウィンドウを使用します。このウィンドウでは、作業に応じたタブを選択します。DHCP マネージャには次のタブがあります。
アドレス – DHCP が管理しているすべてのネットワークと IP アドレスをリストする。「アドレス (Addresses)」タブから、ネットワークや IP アドレスを個別にまたはまとめて、追加または削除できる。また、各ネットワークや IP アドレスの属性を変更したり、アドレスをまとめて同時に同じ属性に変更したりできる。DHCP マネージャを起動すると、「アドレス (Addresses)」タブが開かれる。
マクロ – DHCP 構成データベース (dhcptab) で利用できるすべてのマクロと、それらのマクロに含まれるオプションをリストする。「マクロ (Macros)」タブからマクロを作成または削除したり、オプションを追加してそれらのオプションに値を設定することでマクロを変更できる。
オプション – この DHCP サーバーについて定義されたすべてのオプションをリストする。このタブで表示されるオプションは、DHCP プロトコルで定義された標準的なオプションではない。「拡張 (Extended)」、「ベンダー (Vendor)」、または「サイト (Site)」のクラスを持つ、標準オプションを拡張したもの。標準オプションは変更できないため、このタブには表示されない。
図 4–1 に、DHCP サーバー上で起動した場合の DHCP マネージャウィンドウを示します。
サーバーが BOOTP リレーエージェントとして構成されているとき、これらのタブの情報は BOOTP リレーエージェントには必要ないので、DHCP マネージャウィンドウにこれらのタブは表示されません。BOOTP リレーエージェントの属性を変更し、DHCP マネージャを使用して DHCP デーモンを停止または起動することだけが可能です。図 4–2 は、BOOTP リレーエージェントとして構成されたシステム上で起動した場合の DHCP マネージャウィンドウです。
「編集 (Edit)」– ネットワーク、アドレス、マクロ、オプションについて管理作業を実行する
「表示 (View)」– 現在選択されているタブの表示を変更する
「サービス (Service)」 – DHCP デーモンとデータストアを管理する
「ヘルプ (Help)」– Web ブラウザを開いて、DHCP マネージャのヘルプを表示する
DHCP マネージャが BOOTP リレーエージェントで実行されている場合、「編集 (Edit)」メニューと「表示 (View)」メニューは使用できません。
すべての DHCP サービス管理機能は、「編集 (Edit)」メニューと「サービス (Service)」メニューで実行されます。「編集 (Edit)」メニューにあるコマンドを使用して、選択されているタブに応じて、ネットワーク、アドレス、マクロ、オプションの作成、削除、変更ができます。また、「アドレス (Addresses)」タブが選択されている場合、「編集 (Edit)」メニューはウィザードも表示します。このウィザードは、ネットワークと複数の IP アドレスを容易に作成できるダイアログのセットです。「サービス (Service)」メニューは、DHCP デーモンを管理するためのコマンドを表示します。これらのコマンドを使用すると、サーバーを起動または停止したり、有効または無効にしたり、構成を変更したり、構成を解除したりできます。「サービス (Service)」メニューには、データストアを変換したり、データをサーバーにエクスポートまたはインポートするためのコマンドもあります。