Solaris DHCP の管理

動的リースタイプと常時リースタイプ

構成しようとするアドレスにリースポリシーが適用されるかどうかは、リースタイプで決まります。DHCP マネージャでは、最初のサーバーの構成時に、追加するアドレスに動的リースを使用するか、常時リースを使用するかを選択できます。dhcpconfig コマンドによる構成では、動的リースが使用されます。

アドレスが動的リースを持つ場合、DHCP サーバーは、そのアドレスをクライアントに割り当て、リース期間を延長し、さらに、そのアドレスが使用されなくなったときは、検出、回収することにより、そのアドレスを管理することができます。アドレスが常時リースを持つ場合は、DHCP サーバーはそのアドレスを 1 つのクライアントだけに割り当てます。そのクライアントは、明示的にそのアドレスを解放するまでアドレスを保持します。アドレスが解放されると、サーバーはアドレスを他のクライアントに割り当てることができます。そのアドレスは、常時リースに構成されている限り、リースポリシーの対象となることはありません。

IP アドレスの範囲を構成した場合、選択したリースタイプはその範囲内のすべてのアドレスに適用されます。DHCP の利点を最大限に活かすためには、大部分のアドレスに対して動的リースを使用する必要があります。必要な、後で個々のアドレスを常時リースに変更できますが、常時リースの総数は最小限に抑えるようにしてください。

予約済みアドレスとリースタイプ

アドレスは、特定のクライアントに手動で割り当てることにより予約することができます。予約されたアドレスは、関連付けられた常時リースまたは動的リースを持つことができます。予約済みアドレスに常時リースが割り当てられている場合には、以下のようになります。

予約済みアドレスに動的リースが割り当てられている場合には、そのアドレスが結合されているクライアント以外のクライアントにそのアドレスを割り当てることはできません。しかしこの場合でも、クライアントは、アドレスが予約済みでないかのように、リース期間を監視しリースの延長をネゴシエートする必要があります。これにより、管理者は、ネットワークテーブルを参照するだけで、クライアントがそのアドレスを使用しているかどうかを監視できます。

初期構成時には、すべての IP アドレスに対して予約済みアドレスを生成することはできません。これは、予約済みアドレスが特定のアドレスに対してのみ使用するためのものだからです。