Solaris DHCP で、マクロは複数のネットワーク構成オプションとその設定値の集まりです。DHCP サーバーは、マクロを使って、どのようなネットワーク構成情報を DHCP クライアントに送信するかを決めます。
管理ツールは、DHCP サーバーの構成時に、システムファイルから情報を収集するだけでなく、プロンプトやコマンド行オプションを通して管理者から直接情報を収集します。 この情報から次のマクロを作成します。
クライアントネットワークの IP アドレスに対応する名前をもつネットワークアドレスマクロ。このマクロには、ネットワークのどのクライアントでも必要になる情報が含まれています。たとえば、サブネットマスク、ネットワークブロードキャストアドレス、デフォルトルーター、またはルーター検索トークン、さらに、サーバーで NIS/NIS+ を使用する場合には、NIS/NIS+ のドメインとサーバーなどです。 ネットワークに適用可能なその他のオプションも含まれることがあります。
Locale という名前のマクロ。 このマクロには、時間帯を指定するためのユニバーサル時間 (UTC) からの時間差 (秒単位) が含まれています。
サーバーのホスト名と同じ名前をもつサーバーマクロ。このマクロには、リースポリシー、時間サーバー、DNS ドメイン、DNS サーバーに関する情報の他に、構成プログラムがシステムファイルから入手したその他の情報が含まれていることがあります。このマクロには、Locale マクロが含まれています。
ネットワークアドレスマクロは、そのネットワーク上に配置されているすべてのクライアントに対して自動的に処理されます。ロケールマクロはサーバーマクロに含まれるため、サーバーマクロを処理する際に処理されます。
最初のネットワークの IP アドレスを構成する際に、これらのアドレスを使用するすべての DHCP クライアントに対して使用するクライアント構成マクロを選択する必要があります。デフォルトではサーバーマクロが選択されます。このサーバーマクロには、このサーバーを使用するすべてのクライアントに必要な情報が含まれています。クライアントは、サーバーマクロに含まれるオプションより前に、ネットワークアドレスマクロに含まれるオプションを受け取ります。マクロの処理順序については、マクロ処理の順序を参照してください。