パッケージのインストールに使用することができるユーティリティは、いくつかありますが、この章では、pkgadd ユーティリティを使用して、ローカルの CD-ROM ドライブから SunVTS をインストールする方法を説明します。他の方法を用いたインストールについては、『Solaris 8 10/01 Sun ハードウェアマニュアル』を参照してください。
システムにログインして、スーパーユーザーになります。
% su |
SunVTS がシステムにインストールされているかどうかを確認します。
# pkginfo -c sunvts |
SunVTS パッケージがインストールされていない場合、画面には何も表示されません。SunVTS のインストールに進むことができます。
以下のメッセージが表示された場合は、SunVTS がインストールされています。既存の SunVTS を削除してから、インストールを行ってください。「SunVTS の削除」を参照してください。
system SUNWvts SunVTS |
CD-ROM ドライブに Software Supplement for the Solaris Operating Environment CD (サプリメント CD) を挿入します。
ボリュームマネージャーによって、CD が自動的にマウントされます。
下記の例を参考に pkgadd を使用して、SunVTS をインストールします。
SunVTS をデフォルトのディレクトリ (/opt) にインストールする場合は、以下のように入力します。
# pkgadd -d /cdrom/cdrom0/SunVTS_4.5/Product SUNWvts |
SunVTS をデフォルト (/opt) 以外のディレクトリにインストールする場合は、以下のように入力します。この場合は、インストールするディレクトリを入力するように求められます。
# pkgadd -a none -d /cdrom/cdrom0/SunVTS_4.5/Product SUNWvts |
デフォルト (/opt) 以外のディレクトリに SunVTS をインストールする場合は、SunVTS CDE インタフェースを使用する前に、VTS_PM_PATH 変数を設定する必要があります。「設定を追加して SunVTS を /opt 以外のディレクトリにインストールする」を参照してください。
問い合わせに答えます。
Sun Enterprise Authentication Mechanism (SEAM) セキュリティーを有効にするかどうか尋ねられます。Kerberos ベースのセキュリティー機能により、SunVTS で最高レベルのセキュリティーが確保されます。この機能を有効にできるのは、SEAM ソフトウェアがインストールされており、ネットワーク環境に SEAM サーバーとクライアントが構成されているときだけです。「SunVTS のセキュリティー」を参照してください。なお、SEAM が構成されている環境であっても、この機能を無効にしておくことは可能です。
SEAM セキュリティーで SunVTS を実行するように選択した場合は、SEAM を次のように設定してください。
Principal - sunvts を設定します。
Complete Service Name - sunvts@host を設定します。ここで、host は、SunVTS カーネルが動作しているホストの完全指定のドメイン名です。
上記以外のパッケージの要件を通知するインストールメッセージが表示されることがあります。このメッセージによって、SunVTS の正常なインストールまたは実行が妨げられることはありません。これらのパッケージをインストールする方法については、以下の手順を参照してください。
実際の Solaris オペレーティング環境に合わせて SunVTS サポートパッケージをインストールします。(詳細は、「SunVTS のパッケージ」を参照してください。)
以下に例を示します。
# pkgadd -d /cdrom/cdrom0/SunVTS_4.5/Product SUNWvtsx SUNWvtsmn SUNWvtsol |
SUNWvts のインストールで -a none オプションを使用した場合は、ここでも -a none オプションを入力してください。
SUNWvtsx パッケージは、64 ビット版の Solaris オペレーティング環境がインストールされているシステムにだけインストールされます。
物理マッピングをサポートする configd パッケージ (SUNWeswsa、SUNWsycfd、SUNWesnta、および SUNWeswga) は、必要なくなり、今後は提供されません。
configd パッケージがインストールされたことを確認します。
# pkginfo SUNWvts SUNWvtsx SUNWvtsmn SUNWvtsol system SUNWvts SunVTS system SUNWvtsmn SunVTS Man Pages system SUNWvtsol SunVTS Open Look GUI, Sundials and Sunbuttons Tests system SUNWvtsx 64-bit SunVTS |
SunVTS のマニュアルページは、「SunVTS のインストールディレクトリ/man」 ディレクトリ (デフォルトでは /opt/SUNWvts/man) にインストールされます。マニュアルページを利用するには、使用しているログインシェルに対応する初期設定ファイル (通常、Bourne および Korn シェルでは .profile、C シェルでは .login) の MANPATH シェル変数にこのディレクトリを追加する必要があります。
下記の手順では、SunVTS パッケージのインストールでデフォルトの SunVTS インストールディレクトリ (/opt) が使用されているものとして説明しています。デフォルト以外のディレクトリにインストールした場合は、ディレクトリ名を、マニュアルページを実際にインストールしたディレクトリ名に置き換えてください。
テキストエディタで適切な初期設定ファイルを開き、MANPATH 変数に SunVTS のマニュアルページのディレクトリ (デフォルトでは/opt/SUNWvts/man ) を追加します。
Bourne, Korn シェルの例:
MANPATH=/usr/share/man:/usr/man:/opt/SUNWvts/man;export MANPATH |
C シェルの例:
setenv MANPATH /usr/share/man:/usr/man:/opt/SUNWvts/man |
. [ドット] または source コマンドで初期設定ファイルを再読み込みするか、ログインし直すことによって、編集した初期設定ファイルをシェルに読み取らせます。
SyMON のマニュアルページディレクトリが MANPATH 変数に設定されていることを確認します。
# echo $MANPATH /usr/share/man:/usr/man:/opt/SUNWvts/man |
ユーザーの作業環境、シェル変数、初期設定ファイルのカスタマイズについては、『Solaris のシステム管理』を参照してください。
SunVTS をデフォルト (/opt) 以外のディレクトリにインストールする場合は、VTS_PM_PATH 環境変数を設定してからでなければ、SunVTS の CDE ユーザーインタフェースを使用できません。VTS_PM_PATH は、SunVTS CDE インタフェースにグラフィック要素を配置するための変数です。
SunVTS がデフォルトディレクトリ (/opt) にインストールされている場合は、VTS_PM_PATH 変数は必要ありません。
テキストエディタで、.profile (Bourne または Korn シェル用) や .login (C シェル用) などの初期設定ファイルを開きます。
以下のように VTS_PM_PATH 変数を追加します。
Bourne または Korn シェルの例:
VTS_PM_PATH=your_base_install_dir/SUNWvts/bin/pm;export VTS_PM_PATH |
C シェルの例:
setenv VTS_PM_PATH your_base_install_dir/SUNWvts/bin/pm |
.[ドット] または source コマンドで初期設定ファイルを再読み込みするか、いったんログアウトし再度ログインし直すことによって、修正した初期設定ファイルをシェルに読み取らせます。