表 8-1で、RPCSEC_GSS コマンドについて説明します。この表は RPCSEC_GSS 関数の概要であり、個々についての説明ではありません。各関数の詳細は、各マニュアルページを参照してください。また、各関数についての概要 (RPCSEC_GSS データ構造のリストも含む) は、rpcsec_gss(3N) のマニュアルページを参照してください。
表 8-1 RPCSEC_GSS の関数動作 | 関数 | 入力 | 出力 |
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セキュリティコンテキストを作成する | rpc_gss_seccreate() | CLIENT ハンドル、プリンシパル名、機構、QOP、サービスタイプ | AUTH ハンドル |
コンテキストの QOP またはサービスタイプを変更する | rpc_gss_set_defaults() | 古い QOP、サービス | 新しい QOP、サービス |
セキュリティ変換前のデータの最大サイズを表示する | rpc_gss_max_data_length() | 転送可能なデータの最大サイズ | 変換前のデータの最大サイズ |
セキュリティ変換前のデータの最大サイズを表示する | rpc_gss_svc_max_data_length() | 転送可能なデータの最大サイズ | 変換前のデータの最大サイズ |
サーバープリンシパル名を表示するように設定する | rpc_gss_set_svc_name() | プリンシパル名、RPC プログラム、バージョン番号 | 成功した場合は TRUE |
呼び出し元 (クライアント) の資格を取り出す | rpc_gss_getcred() | svc_req 構造体へのポインタ | UNIX 資格、RPCSEC_GSS 資格、cookie |
(ユーザー作成の) コールバック関数を指定する | rpc_gss_set_callback() | コールバック関数へのポインタ | 成功した場合は TRUE |
一意のパラメータからプリンシパル名の RPCSEC_GSS 構造体を作成する | rpc_gss_get_principal_name() | 機構、ユーザー名、マシン名、ドメイン名 | RPCSEC_GSS プリンシパル名の構造体 |
RPCSEC_GSS ルーチンが失敗したときにエラーコードを取り出す | rpc_gss_get_error() |
| エラー番号が適用可能な場合は、RPCSEC_GSS エラー番号 |
インストールされている機構の文字列を取得する | rpc_gss_get_mechanisms() |
| 有効な機構のリスト |
有効な QOP 文字列を取得する | rpc_gss_get_mech_info() | 機構 | 当該機構に有効な QOP |
サポートされる RPCSEC_GSS のバージョン番号の最大値と最小値 | rpc_gss_get_versions() |
| バージョン番号の最高値と最低値 |
機構がインストールされているかどうかを調べる | rpc_gss_is_installed() | 機構 | インストールされている場合は TRUE |
ASCII 機構を RPC オブジェクト識別子に変換する | rpc_gss_mech_to_oid() | 機構 (文字列) | 機構 (OID) |
ASCII QOP を整数に変換する | rpc_gss_qop_to_num() | QOP (文字列) | QOP (整数) |