Solaris 2.6
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1997 年 10 月
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新規: Solaris Web Start のインストール方法
Solaris Web Start
はブラウザベースのユーティリティで、ユーザーはこれに従って Solaris ソフトウェアと同梱のアプリケーションを選択したり、インストールしたりできます。また、グラフィカルユーザーインタフェース (GUI) により、ファイルシステムの構成が容易になります。このユーティリティは使用しなくてもかまいません。ユーザーは任意の時点でこのユーティリティを終了し、Solaris の従来のインストール方法で作業を継続できます。
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新規: ディスク容量再配置機能を利用するアップグレード
Solaris 対話式インストールプログラムのアップグレードオプションには、現在のファイルシステムがアップグレードに十分なディスク容量を持っていない場合に、ディスク領域を再配置する機能が追加されました。デフォルトでは、アップグレードが成功するように、自動配置機能がディスク容量の再配置を決定しようとします。自動配置機能によりディスク容量が決定できない場合には、どのファイルシステムを移動または変更するかをユーザーが指定して、再度自動配置を実行します。
カスタム JumpStart を使用する場合、backup_media と layout_constraint の 2 つの新しいアップグレードプロファイルキーワードを使用して、ディスク容量の再配置を実行できます。
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変更: アップグレードプロファイルのテスト
Solaris の以前のリリースでは、初期オプションを使用するプロファイルをテストできるだけでした。Solaris 2.6 リリースでは、アップグレードオプションを使用するプロファイルを pfinstall コマンドによりテストできます。これにより、システムをアップグレードする前に、プロファイルが希望通り動作するかを確認できます。これは特に、ディスク容量を再配置するアップグレードプロファイルを作成する場合に役立ちます。
アップグレードプロファイルをテストするには、アップグレードしようとしているシステム上で pfinstall -D コマンドを実行しなければなりません
(システムのディスク構成と現在インストールされているソフトウェアが対象です)。ディスク構成ファイルを使用してアップグレードプロファイルをテストできません。
また、初期プロファイルをテストする手順は、Solaris 2.6 リリースで変更されました。
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新規: 8 ビット英語ロケールの選択
Solaris 2.6 のインストール時、システムのデフォルトロケールを選択する際に、英語ロケールとして C ロケール (7 ビット) の他に、8 ビットロケール (en_US) が選択可能になりました。ロケール選択のプロンプトを表示しないようにするには、ロケール情報を事前に構成します。
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新規: sysidcfg(4) によるシステム構成情報の事前構成
以前のリリースでは、Solaris インストールプログラムの始めの部分で、システムに関する構成情報 (周辺装置、ホスト名、IP アドレス、ネームサービスなど) をネームサービスのデータベースから取得しようとしていました。情報が見つからない場合は、インストールプログラムがプロンプトを表示しました。このプロンプトを表示しないようにするには、ネームサービスのシステム構成情報を事前構成する必要がありました。
Solaris 2.6 の sysidcfg(4) ファイルを使用すると、キーワードのセットを使用してシステム構成情報を事前構成することもできます。1 つまたは複数のキーワードを指定して、システム構成情報をいくつかのレベルに分けて事前構成するように選択できます。
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新規: インストール時のシステムのブートデバイスの変更
Solaris
2.6 リリースでは、インストール時にシステムのブートデバイスを変更できます。システムのブートデバイスとは、インストールされたルートファイルシステムがブートするディスクスライスのことです。また、新しいブートデバイスを変更した場合、インストールプログラムはシステムの EEPROM を更新できます。
これにより、システムは自動的にブートできます (SPARC 搭載システムのみ)。以前のリリースでは、インストール時にシステムのブートデバイスを変更すると、手作業でシステムの EEPROM を変更し、新しいブートデバイスから自動的にブートできるようにする必要がありました。
この新しい機能は、Solaris 対話式インストールプログラムで、およびカスタム JumpStart の新しい boot_device プロファイルキーワードにより使用できます。
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変更: Solaris CD-ROM のレイアウト
Solaris CD-ROM のレイアウトが Solaris 2.6 リリースで変更されました。スライス 0 は、より直感的で、拡張性を持たせるために再編成されました。ここには、制御ファイルと、トップレベルの Solaris_2.6 ディレクトリだけが含まれます。
この制御ファイルは、以前の Solaris CD-ROM にあった制御ファイル (.cdtoc、.slicemapfile、および .install_config) と同じです。Solaris_2.6 ディレクトリには、Solaris 2.6 ソフトウェア製品の最小構成をインストールするのに必要なツール、ソフトウェア、および構成のすべてが含まれます。
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新規: ディスク容量計画
このマニュアルにはディスク容量の計画を立てるための付録が含まれます。この付録に、各ソフトウェアグループに含まれるパッケージのリストがあります。
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変更 (x86): ソフトウェアのブート
Solaris ブートフロッピーディスクは、Solaris Device Configuration Assitant (構成用補助) フロッピーディスクに置き換えられました。Configuration Assistant (構成用補助) プログラムは、Solaris ソフトウェアの新しいブートシステムの一部です。システム内のどのハードウェアを使用するのかを決定し、各デバイスが使用する資源を定義し、ブートするデバイスを選択できるようにします。Configuration Assistant (構成用補助) は、ハードウェア構成が変更された場合、再実行しなければなりません。
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変更 (x86): kdmconfig プログラムによる周辺装置の自動構成
x86 搭載システム上で、マウス、グラフィックスアダプタ、およびモニターを自動的に構成するように、kdmconfig プログラムが更新されました。OWconfig ファイルがすでにシステム上にある場合、kdmconfig はそこから使用可能な情報を取り出します。さらに kdmconfig は、Configuration Assistant (構成用補助) プログラムが devinfo ツリーに残した情報も取り出して、デバイスの自動識別に使用します。特定のデバイス (それが未知のデバイスでないかぎり) に関してプローブにより返されるメーカー情報やモデル情報などの属性値は、OWconfig ファイルにある対応する属性値よりも優先されます。
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新規: root_device プロファイルキーワード
アップグレードプロファイルを作成するとき、システム上で複数のルートファイルシステムがアップグレード可能な場合、root_device を指定しなければなりません。root_device プロファイルは、アップグレードされるルートファイルシステム (および /etc/vfstab ファイルによってマウントされるファイルシステム) を指定します。
初期プロファイルについては、root_device がシステムのルートディスクを指定し、変数を rootdevice に設定します。カスタム JumpStart インストール時にシステムのルートディスクが決定される方法も、Solaris 2.6 リリースで変更されました。
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変更 (SPARC): ハードウェアサポートの停止
SPARCserverTM 6xx システムはサポートされません。
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