Solaris のシステム管理

実行制御スクリプトの要約

表 6-5 /sbin/rc0 スクリプト

スクリプト名 

説明 

/sbin/rc0

以下の作業を実行する。 

 

  • システムサービスとデーモンの終了

  • 実行中の全プロセスの停止

  • 全ファイルシステムのマウント解除

表 6-6 /sbin/rc1 スクリプト

スクリプト名 

説明 

/sbin/rc1

/etc/rc1.d ディレクトリ内のスクリプトを実行して以下の作業を実行する。

 

  • システムサービスとデーモンの終了

  • 実行中の全プロセスの停止

  • 全ファイルシステムのマウント解除

  • システムをシングルユーザーモードに移行

表 6-7 /sbin/rc2 スクリプト

スクリプト名 

説明 

/sbin/rc2

/etc/rc2.d ディレクトリ内のスクリプトを実行して以下の作業を実行する。

 
  • すべてのローカルファイルシステムのマウント

  • quota オプションを指定してマウントされたファイルシステムが 1 つでも存在する場合は、クォータを有効にする。

  • エディタの一時ファイルを /usr/preserve 内に保存する。

  • /tmp ディレクトリにあるすべてのファイルの削除

  • 再構成用ブートのデバイスエントリの再構築

  • システムアカウントの設定

  • デフォルトのルータの設定

  • NIS ドメインと ifconfig ネットワークマスクの設定

  • インストール媒体またブートサーバー (/.PREINSTALL または /AUTOINSTALL のどちらかが存在する場合) からシステムをリブートする

  • 必要に応じて、inetdrpcbindnamed を起動する。

  • Kerberos のクライアント側デーモン kerbd を起動する。

  • NIS デーモン (ypbind) および NIS+ デーモン (rpc.nisd) を起動する。どちらを起動するかは、システムが NIS または NIS+ のどちら用に設定されているか、またシステムがクライアントかサーバーかによる。

  • keyservstatdlockdxntpdutmpd の起動

  • すべての NFS エントリのマウント

  • ncsd (ネームサービスキャッシュデーモン) の起動

  • automountcron、LP、sendmailutmpdvold の各デーモンの起動


注 -

実行レベル 2 で起動されるシステムサービスとアプリケーションの多くは、システム上にインストールされているソフトウェアによって決まります。


表 6-8 /sbin/rc3 スクリプト

スクリプト名 

説明 

/sbin/rc3

/etc/rc3.d ディレクトリ内のスクリプトを実行して以下の作業を行う。

 
  • sharetab のクリーンアップ

  • nfsds の起動

  • mountd の起動

  • ブートサーバーの場合は、rarpdrpc.bootparamdrpld を起動する。

  • snmpdx を起動する (SolsticeTM EnterpriseTM AgentTM プロセス)。

表 6-9 /sbin/rc5 スクリプト

スクリプト名 

説明 

/sbin/rc5

/etc/rc0.d ディレクトリ内のスクリプトを実行して以下の作業を行う。

 
  • プリンタデーモンと syslog デーモンの終了

  • ローカルおよびリモートのファイルシステムのマウント解除

  • NFS サーバーおよびクライアントのサービス停止

  • NIS、RPC、cron の各サービスの停止

  • すべてのアクティブなプロセスを停止し、対話型ブートを開始する。

  

表 6-10 /sbin/rc6 スクリプト

スクリプト名 

説明 

/sbin/rc6

以下の作業を行う。 

 
  • /etc/rc0.d/K* スクリプトを実行して、システムプロセスを停止する。

  • すべてのアクティブなプロセスを停止する。

  • ファイルシステムのマウント解除

  • /etc/inittab ファイル内の initdefault エントリの実行

表 6-11 /sbin/rcS スクリプト

スクリプト名 

説明 

/sbin/rcS

/etc/rcS.d ディレクトリ内のスクリプトを実行して、システムを実行レベル S に移行する。以下の作業は、これらのスクリプトが実行する。

 
  • 最小限のネットワークの確立

  • 必要なら、/usr をマウントする。

  • システム名の設定

  • / および /usr ファイルシステムのチェック

  • 擬似ファイルシステム (/proc/dev/fd) のマウント

  • 再構成用ブートのデバイスエントリの再構築

  • シングルユーザーモードでマウントされる他のファイルシステムをチェックしてマウントする。