この節では、データをバックアップまたは復元するときのいくつかの基本的な問題の解決方法について説明します。
ファイルシステムをバックアップしている際に、ルート (/) ファイルシステムがフルになります。このとき、媒体には何も書き込まれていなく、ufsdump コマンドは、媒体の 2 番目のボリュームを挿入するようにプロンプトを表示します。
エラーの原因 |
問題の解決方法 |
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-f オプションに無効な宛先デバイス名を使用した場合、ufsdump コマンドはファイルをルート (/) ファイルシステムの /dev ディレクトリに書き込み、このファイルシステムをフルにする。たとえば、/dev/rmt/0 ではなく /dev/rmt/st0 と入力した場合、バックアップファイルはテープドライブには送信されず、/dev/rmt/st0 がディスクに作成される |
/dev ディレクトリで ls -tl コマンドを使用して、新しく作成された、異常に大きなファイルを特定して削除する |
ufsrestore を使用できるのは、ufsdump でバックアップしたファイルを復元するときだけです。tar でバックアップした場合は、tar で復元します。他のコマンドで書き込まれたテープを ufsrestore コマンドを使用して復元しようとした場合、テープが ufsdump フォーマットでないことを知らせるエラーメッセージが表示されます。
ファイルを復元する場合に、間違った場所に復元してしまうことがよくあります。ufsdump コマンドは、常にファイルシステムのルートからのフルパス名でファイルをコピーします。したがって、ufsrestore を実行する前に、ファイルシステムのルートディレクトリに移動しなければなりません。それよりも下のディレクトリでファイルを復元すると、そのディレクトリの下に完全なファイルツリーが作成されます。
dump コマンドで作成した複数ボリュームのフロッピーディスクのバックアップセットからファイルを復元するには、ufsrestore コマンドは使用できません。このようなファイルは、SunOS 4.x システムで復元しなければなりません。
対話式コマンドを使用するとき、次の例のように ufsrestore> プロンプトが表示されます。
# ufsrestore ivf /dev/rmt/0 Verify volume and initialize maps Media block size is 126 Dump date: Wed Nov 06 15:21:10 1996 Dumped from: the epoch Level 0 dump of /usr on venus:/dev/dsk/c0t1d0s6 Label:none Extract directories from tape Initialize symbol table. ufsrestore>
ufsrestore> プロンプトでは、「対話式復元コマンド」にリストされているコマンドを使用して、ファイルを見つけたり、復元するファイルのリストを作成したり、作成したリストのファイルを復元したりできます。