この章で説明する情報は次のとおりです。
fsck プログラムの情報と、fsck プログラムを使用してファイルシステムの整合性をチェックする方法については、第 31 章「ファイルシステムの完全性チェック」を参照してください。
通常、システムが異常終了し、ファイルシステムの最新の変更がディスクに書き込まれなかった場合に、fsck が非対話形式で実行され、ファイルシステムが修復されます。修復されると、ファイルシステムの基本的な非整合状態は自動的に修正されますが、より重大なエラーは修復されません。ファイルシステムを修復する間に、fsck はこの種の異常終了から予想される非整合状態を修正します。より重大な状況の場合は、エラーが表示されて終了します。
fsck を対話形式で実行すると、fsck は見つかった各非整合状態を表示して小さなエラーを修正します。ただし、より重大なエラーの場合は、非整合状態を表示し、応答を選択するように促します。-y または -n オプションを指定して fsck を実行する場合、fsck が提案するデフォルト応答には、ユーザー側の応答がエラー条件ごとに yes または no にあらかじめ定義されています。
修正処置によっては、若干のデータが失われます。失われるデータの量は、fsck の診断出力から判断できます。
fsck はマルチパスファイルシステムのチェックプログラムです。パスごとに、異なるメッセージセットを使用して fsck プログラムの異なるフェーズが呼び出されます。初期化後に、fsck はファイルシステムごとに連続パスを実行して、ブロックとサイズ、パス名、接続状態、参照数、空きブロックマップをチェックします (再構築することもあります)。また、何らかのクリーンアップも実行します。
UFS バージョンの fsck によって実行されるフェーズ (パス) は次のとおりです。
初期化
フェーズ 1 - ブロックとサイズのチェック
フェーズ 2 - パス名のチェック
フェーズ 3 - 接続状態のチェック
フェーズ 4 - 参照数のチェック
フェーズ 5 - シリンダグループのチェック
この後の各節では、各フェーズで検出できるエラー条件、表示されるメッセージとプロンプト、および応答できる内容について説明します。
複数のフェーズで表示されるメッセージについては、「fsck の一般エラーメッセージ」を参照してください。それ以外の場合、メッセージは発生するフェーズのアルファベット順に掲載されています。
多くのメッセージには、表 73-1 に示す省略形が含まれています。
表 73-1 エラーメッセージの省略形
省略形 |
意味 |
---|---|
BLK |
ブロック番号 |
DUP |
重複ブロック番号 |
DIR |
ディレクトリ名 |
CG |
シリンダグループ |
MTIME |
ファイルの最終変更時刻 |
UNREF |
非参照 |
また、多くのメッセージには、i ノード番号などの変数フィールドが含まれています。このマニュアルでは、i ノード番号を inode-number のようにイタリック体で掲載してあります。たとえば、次の画面メッセージは、
INCORRECT BLOCK COUNT I=2529
次の例のように掲載されています。
INCORRECT BLOCK COUNT I=inode-number
この節のエラーメッセージは、初期化後のどのフェーズでも表示されることがあります。処理を続けるかどうかのオプションは表示されますが、通常は、致命的だと見なすのが最善の処置です。これらのエラーメッセージは重大なシステム障害を反映しており、ただちに処理する必要があります。この種のメッセージが表示された場合は、n(o) を入力してプログラムを終了してください。問題の原因を判断できない場合は、ご購入先に問い合わせてください。
CANNOT SEEK: BLK block-number (CONTINUE)
ファイルシステム内で、指定されたブロック番号 block-number へ移動させるという要求に失敗しました。このメッセージは重大な問題、おそらくハードウェア障害を示します。
ファイルシステムのチェックを続けたい場合は、もう一度 fsck を実行してファイルシステムをチェックし直してください。このブロックが仮想メモリーバッファキャッシュの一部であれば、fsck は致命的なエラーメッセージを表示して終了します。
CANNOT READ: BLK block-number (CONTINUE)
ファイルシステム内で指定されたブロック番号を読み込むという要求に失敗しました。このメッセージは重大な問題、おそらくハードウェア障害を示します。ファイルシステムのチェックを続けたい場合、fsck は読み取りを再試行して、読み込めなかったセクター番号のリストを表示します。
fsck が読み取りに失敗したブロックのいずれかに書き込もうとすると、次のメッセージが表示されます。
WRITING ZERO'ED BLOCK sector-numbers TO DISK
ディスクにハードウェア障害が発生していると、この問題は継続します。もう一度 fsck を実行して、ファイルシステムをチェックし直してください。そのブロックが仮想メモリーバッファキャッシュの一部であれば、fsck は次のデフォルトメッセージを表示して終了します。
Fatal I/O error
CANNOT WRITE: BLK block-number (CONTINUE)
ファイルシステム内で、指定されたブロック番号 block-number への書き込みに失敗しました。ディスクが書き込み保護されている可能性があります。ドライブ上で書き込み保護ロックをチェックしてください。それが原因でない場合は、ご購入先に問い合わせてください。ファイルシステムのチェックを続けると、書き込み操作が再試行されます。書き込めなかったセクターは、次のメッセージとともに表示されます。
THE FOLLOWING SECTORS COULD NOT BE WRITTEN: sector-numbers
この場合、sector-numbers は書き込めなかったセクターを示します。ディスクにハードウェア上の問題がある場合は、継続して表示されます。このエラー条件が発生すると、ファイルシステムを完全にチェックできません。もう一度 fsck を実行して、このファイルシステムをチェックし直してください。問題のブロックが仮想メモリーバッファキャッシュの一部であれば、fsck は終了し、次のエラーメッセージが表示されます。
Fatal I/O error
初期化フェーズでは、コマンド行構文がチェックされます。ファイルシステムのチェックを実行する前に、fsck はテーブルを設定してファイルを開きます。
この節のメッセージは、コマンド行オプション、メモリー要求、ファイルのオープン、ファイルの状態、ファイルシステムのサイズチェック、およびスクラッチファイルの作成によるエラー条件に関するものです。ファイルシステムを修復する間に、どんな初期化エラーが発生した場合も、fsck は終了します。
bad inode number inode-number to ginode
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
inode-number が存在しないため、内部エラーが発生した。fsck は終了する |
ご購入先に問い合わせる |
cannot alloc size-of-block map bytes for blockmap cannot alloc size-of-free map bytes for freemap cannot alloc size-of-state map bytes for statemap cannot alloc size-of-lncntp bytes for lncntp
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
内部テーブル用のメモリー要求に失敗した。fsck は終了する。このメッセージは、即座に処理しなければならない重大なシステム障害を示す。他のプロセスが大量のシステム資源を使用していると、このエラー条件が発生することがある |
他のプロセスを終了すると問題を解決できることがある。解決できない場合は、ご購入先に問い合わせる |
Can't open checklist file: filename
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
ファイルシステムのチェックリストファイル filename (通常は /etc/vfstab) を開いて読み込めない。fsck は終了する |
ファイルの有無と、そのアクセスモードで読み取りが可能かどうかをチェックする |
Can't open filename
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
fsck はファイルシステム filename を開けなかった。対話形式で実行している場合、fsck はこのファイルシステムを無視し、次に指定されたファイルシステムのチェックを続ける |
そのファイルシステムの row デバイスファイルに読み取り/書き込みができるかどうかをチェックする |
Can't stat root
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
fsck はルートディレクトリに関する統計情報要求に失敗した。fsck は終了する |
このメッセージは、重大なシステム障害を示す。ご購入先に問い合わせる |
Can't stat filename Can't make sense out of name filename
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
fsck はファイルシステム filename に関する統計情報要求に失敗した。対話形式で実行している場合、fsck はこのファイルシステムを無視し、次に指定されたファイルシステムのチェックを続ける |
ファイルシステムの有無とそのアクセスモードをチェックする |
filename: (NO WRITE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
-n オプションが指定されているか、fsck はファイルシステム filename を書き込み用に開けなかった。fsck を非書き込みモードで実行中であれば、すべての診断メッセージが表示されるが、fsck は何も修正しようとしない |
-n を指定しなかった場合は、指定したファイルのタイプをチェックする。通常ファイル名の可能性がある |
IMPOSSIBLE MINFREE=percent IN SUPERBLOCK (SET TO DEFAULT)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
スーパーブロックの最小容量が、99パーセントを超えているか、0 パーセント未満である |
minfree パラメタをデフォルトの 10 パーセントに設定し、デフォルトプロンプトから y と入力する。エラー条件を無視するには、デフォルトプロンプトから n と入力する |
INTERNAL INCONSISTENCY: message
次の例では、このメッセージの後にエラーが記述されています。
filename: BAD SUPER BLOCK: block-numberUSE AN ALTERNATE SUPER-BLOCK TO SUPPLY NEEDED INFORMATION; e.g., fsck[-f ufs] -o b=# [special ...] where # is the alternate superblock. See fsck_ufs(1M)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
スーパーブロックが破損している |
代替スーパーブロックを使用して必要な情報を与える。手始めにブロック 32 を指定するとよい。スライス上で newfs -N コマンドを実行すると、スーパーブロックの代替コピーの位置を調べることができる。-N を指定しないと、newfs は既存のファイルシステムを上書きするので注意する |
UNDEFINED OPTIMIZATION IN SUPERBLOCK (SET TO DEFAULT)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
スーパーブロックの最適化パラメタが OPT_TIME でも OPT_SPACE でもない |
ファイルシステム上で処理の実行時間を最小限度まで短縮するには、SET TO DEFAULT プロンプトから y を入力する。このエラー条件を無視するには、n を入力する |
このフェーズでは、i ノードリストをチェックします。次の処理中に検出されたエラー条件が表示されます。
i ノードのタイプをチェックする。
ゼロリンク数テーブルを設定する。
不良ブロックまたは重複ブロックの有無を i ノードブロック番号で検査する。
i ノードのサイズをチェックする。
i ノードの形式をチェックする。
ファイルシステムの修復 (preen)中は、INCORRECT BLOCK COUNT、 PARTIALLY TRUNCATED INODE、 PARTIALLY ALLOCATED INODE、 および UNKNOWN FILE TYPE を除き、このフェーズのどのエラーが発生した場合も、fsck が終了します。
このフェーズでは、その他に次のエラーメッセージが表示される可能性があります。
BAD STATE state-number TO BLKERR
block-number DUP I=inode-number
EXCESSIVE BAD BLOCKS I=inode-number (CONTINUE)
EXCESSIVE DUP BLKS I=inode-number (CONTINUE)
INCORRECT BLOCK COUNT I=inode-number (number-of-BAD-DUP-or-missing-blocks should be number-of-blocks-in-filesystem) (CORRECT)
LINK COUNT TABLE OVERFLOW (CONTINUE)
PARTIALLY ALLOCATED INODE I=inode-number (CLEAR)
PARTIALLY TRUNCATED INODE I=inode-number (SALVAGE)
UNKNOWN FILE TYPE I=inode-number (CLEAR)
フェーズ 1 では、次のメッセージ (アルファベット順) が発生する可能性があります。
block-number BAD I=inode-number
BAD MODE: MAKE IT A FILE?
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
指定された i ノードの状態がすべて、ファイルシステムの損傷を示す 1 に設定されている。このメッセージは、fsck -y が実行された後で繰り返し表示される場合以外は、物理的なディスクの損傷を示すものではない |
y と入力して i ノードを妥当な値に初期化し直す |
BAD STATE state-number TO BLKERR
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
内部エラーによって fsck の状態マップが破壊されたため、不可能な値 state-number を示す。fsck は即座に終了する |
ご購入先に問い合わせる |
block-number DUP I=inode-number
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
i ノード inode-number には、同じ i ノードまたは別の i ノードがすでに取得したブロック番号 block-number が入っている。このエラー条件が発生した場合に、i ノード inode-number 内にこの種のブロック番号が多すぎると、フェーズ 1 では「EXCESSIVE DUP BLKS」エラーメッセージが生成されることがある。このエラー条件によってフェーズ 1B が呼び出され、フェーズ 2 と 4 で「BAD/DUP」エラーメッセージが生成される |
ない |
DUP TABLE OVERFLOW (CONTINUE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
fsck の内部テーブルには、重複するブロック番号が入る余地がない。-o p (preen、修復) オプションを指定すると、プログラムが終了する |
プログラムを続行するには、CONTINUE プロンプトから y と入力する。このエラーが発生すると、ファイルシステムを完全にチェックできない。別の重複ブロックが見つかると、このエラー条件が再発する。使用可能な仮想メモリーの容量を (プロセスを終了し、スワップ空間を拡張して) 大きくし、もう一度 fsck を実行してファイルシステムをチェックし直す。プログラムを終了するには、n を入力する |
EXCESSIVE BAD BLOCKS I=inode-number (CONTINUE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
i ノード inode-number に関連付けられたファイルシステム内の最初のデータブロックより小さい番号か、最後のブロックより大きい番号を持つブロックが多すぎる (通常は 10 以上)。-o p (preen、 修復) オプションを指定すると、プログラムは終了する |
プログラムを続行するには、CONTINUE プロンプトから y と入力する。このエラーが発生すると、ファイルシステムを完全にチェックできない。もう一度 fsck を実行してファイルシステムをチェックし直す必要がある。プログラムを終了するには、n と入力する |
EXCESSIVE DUP BLKS I=inode-number (CONTINUE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
同じ i ノード、別の i ノード、または空きリストが取得するブロック数が多すぎる (通常は 10 以上)。-o p (preen、修復)オプションを指定すると、プログラムは終了する |
プログラムを続行するには、CONTINUE プロンプトから y と入力する。このエラーが発生すると、ファイルシステムを完全にチェックできない。もう一度 fsck を実行してファイルシステムをチェックし直す必要がある。プログラムを終了するには、n と入力する |
INCORRECT BLOCK COUNT I=inode-number (number-of-BAD-DUP-or-missing-blocks should be number-of-blocks-in-filesystem) (CORRECT)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
i ノード inode-number のブロック数は number-of-BAD-DUP-or-missing-blocks であるが、number-of-blocks-in-filesystem でなければならない。修復 (preen) の場合、fsck は数を訂正する |
i ノード inode-number のブロック数を number-of-blocks-in-filesystem に置き換えるには、CORRECT プロンプトから y と入力する。プログラムを終了するには、n と入力する |
LINK COUNT TABLE OVERFLOW (CONTINUE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
fsck の内部テーブルには、リンク数が 0 の割り当て済み i ノードが入る余地がない。-o p (preen、修復) オプションを指定すると、プログラムは終了するので、fsck を手作業で終了する必要がある |
プログラムを続行するには、CONTINUE プロンプトから y と入力する。リンク数が 0 の別の割り当て済みブロックが見つかると、このエラー条件が再発する。このエラーが発生すると、ファイルシステムを完全にチェックできない。もう一度 fsck を実行してファイルシステムをチェックし直す必要がある。プロセスをいくつか終了するか、スワップ領域を拡張して、使用可能な仮想メモリーを増やしてから、fsck を実行し直す。プログラムを終了するには、n を入力する |
PARTIALLY ALLOCATED INODE I=inode-number (CLEAR)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
i ノード inode-number は割り当て済みでも未割り当てでもない。-o p (preen、修復) オプションを指定すると、この i ノードは消去される |
i ノード inode-number の内容を消去して割り当てを解除するには、y と入力する。これにより、この i ノードを指すディレクトリごとに、フェーズ 2 でエラー条件 UNALLOCATED が生成されることがある。このエラー条件を無視するには、n と入力する。応答しなくてよいのは、この問題を他の手段で解決しようとする場合だけである |
PARTIALLY TRUNCATED INODE I=inode-number (SALVAGE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
fsck で、割り当てられたブロック数よりも短い i ノード inode-number が見つかった。この条件が発生するのは、ファイルの切り捨て中にシステムがクラッシュした場合だけである。ファイルシステムを修復しているとき、fsck は指定されたサイズへの切り捨てを完了する |
i ノード内で指定したサイズへの切り捨てを完了するには、SALVAGE プロンプトから y と入力する。このエラー条件を無視するには、n と入力する |
UNKNOWN FILE TYPE I=inode-number (CLEAR)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
i ノード inode-number のモードのワードは、この i ノードがパイプ、特殊文字 i ノード、特殊ブロック i ノード、通常 i ノード、シンボリックリンク、FIFO ファイル、またはディレクトリ i ノードでないことを示す。-o p (preen、修復) オプションを指定すると、この i ノードは消去される |
i ノード inode-number の内容を消去して割り当て解除するには、CLEAR プロンプトから y と入力する。これにより、この i ノードを指すディレクトリエントリごとに、フェーズ 2 でエラー条件 UNALLOCATED が生成される。このエラー条件を無視するには n と入力する |
ファイルシステム内で重複ブロックが見つかると、次のメッセージが表示されます。
block-number DUP I=inode-number
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
i ノード inode-number には、すでに同じ i ノードまたは別の i ノードによって取得されたブロック番号 block-number が入っている。このエラー条件によって、フェーズ 2 で BAD/DUP エラーメッセージが生成される。重複ブロックを持つ i ノードは、このエラー条件とフェーズ 1 の DUP エラー条件を検査すれば判断できる |
重複ブロックが見つかると、ファイルシステムが再び走査され、以前にそのブロックを取得した i ノードが検索される |
このフェーズでは、フェーズ 1 と 1B で見つかった不良 i ノードを指すディレクトリエントリが削除される。次の原因でエラー条件が表示される。
不正なルート i ノードモードと状態
範囲外のディレクトリ i ノードポインタ
不良 i ノードを指すディレクトリエントリ
ディレクトリ完全性チェック
ファイルシステムを修復している場合は (-o p (preen、修復) オプション)、このフェーズでどのエラーが発生した場合も、fsck が終了します。ただし、ブロックサイズの倍数でないディレクトリ、重複ブロックと不良ブロック、範囲外の i ノード、過剰なハードリンクに関連するエラーは除きます。
このフェーズでは、他に次のエラーメッセージが表示されることがあります。
BAD INODE state-number TO DESCEND
BAD INODE NUMBER FOR '.' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
BAD INODE NUMBER FOR '..' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
BAD RETURN STATE state-number FROM DESCEND
BAD STATE state-number FOR ROOT INODE
BAD STATE state-number FOR INODE=inode-number
DIRECTORY TOO SHORT I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
DIRECTORY filename: LENGTH file-size NOT MULTIPLE OF block-number (ADJUST)
DIRECTORY CORRUPTED I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (SALVAGE)
DUP/BAD I=inode-number OWNER=O MODE=M SIZE=file-size MTIME=modification-time TYPE=filename (REMOVE)
DUPS/BAD IN ROOT INODE (REALLOCATE)
EXTRA '.' ENTRY I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
EXTRA '..' ENTRY I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
hard-link-number IS AN EXTRANEOUS HARD LINK TO A DIRECTORY filename (REMOVE)
inode-number OUT OF RANGE I=inode-number NAME=filename (REMOVE)
MISSING '.' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
MISSING '.' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename CANNOT FIX, FIRST ENTRY IN DIRECTORY CONTAINS filename
MISSING '.' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename CANNOT FIX, INSUFFICIENT SPACE TO ADD '.'
MISSING '..' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
MISSING '..' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename CANNOT FIX, SECOND ENTRY IN DIRECTORY CONTAINS filename
MISSING '..' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename CANNOT FIX, INSUFFICIENT SPACE TO ADD '..'
NAME TOO LONG filename
ROOT INODE UNALLOCATED (ALLOCATE)
ROOT INODE NOT DIRECTORY (REALLOCATE)
UNALLOCATED I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time type=filename (REMOVE)
ZERO LENGTH DIRECTORY I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (REMOVE)
BAD INODE state-number TO DESCEND
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
fsck の内部エラーによって、ファイルシステムのディレクトリ構造を継承するルーチンに、無効な状態 state-number が渡された。fsck は終了する |
このエラーメッセージが表示された場合は、ご購入先に問い合わせる |
BAD INODE NUMBER FOR '.' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
「.」の i ノード番号が inode-number に等しくないディレクトリ inode-number が見つかった |
「.」の i ノード番号を inode-number に等しくなるように変更するには、FIX プロンプトから y と入力する。「.」の i ノード番号を変更しない場合は、n と入力する |
BAD INODE NUMBER FOR '..' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
「..」の i ノード番号が inode-number の親に等しくないディレクトリ inode-number が見つかった |
「..」の i ノード番号を inode-number の親に等しくなるように変更するには、FIX プロンプトから y と入力する (ルート i ノード内の「..」は、それ自体を指すので注意する)。「..」の i ノード番号を変更しない場合は、n と入力する |
BAD RETURN STATE state-number FROM DESCEND
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
fsck の内部エラーによって、ファイルシステムのディレクトリ構造を継承するルーチンから、不可能な状態 state-number が返された。fsck は終了する |
このメッセージが表示される場合は、ご購入先に問い合わせる |
BAD STATE state-number FOR ROOT INODE
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
内部エラーによって、ルート i ノードに不可能な状態 state-number が割り当てられた。fsck は終了する |
このメッセージが表示される場合は、ご購入先に問い合わせる |
BAD STATE state-number FOR INODE=inode-number
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
内部エラーによって、i ノード inode-number に不可能な状態 state-number が割り当てられた。fsck は終了する |
このメッセージが表示される場合は、ご購入先に問い合わせる |
DIRECTORY TOO SHORT I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
サイズ file-size が最小ディレクトリサイズより小さいディレクトリ filename が見つかった。所有者 UID、モード file-mode、サイズ file-size、変更時刻 modification-time、およびディレクトリ名 filename が表示される |
ディレクトリのサイズを最小ディレクトリサイズまで大きくするには、FIX プロンプトから y と入力する。このディレクトリを無視するには n と入力する |
DIRECTORY filename: LENGTH file-size NOT MULTIPLE OF block-number (ADJUST)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
サイズ file-size がディレクトリブロックのサイズ block-number の倍数でないディレクトリ filename が見つかった |
長さを適切なブロックサイズに切り上げるには、y を入力する。ファイルシステムを修復しているとき (-o p (preen、修復) オプション) は、fsck は警告のみを表示してディレクトリを調整する。この条件を無視するには n と入力する |
DIRECTORY CORRUPTED I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (SALVAGE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
内部状態の整合性がないディレクトリが見つかった |
次のディレクトリ境界 (通常は 512 バイトの境界) までのすべてのエントリを放棄するには、SALVAGE プロンプトから y と入力する。この思い切った処置によって、最高で 42 個のエントリを放棄できる。この処置は、他の回復作業に失敗した場合にのみ実行する。問題のディレクトリを変更せずに、次のディレクトリ境界までスキップして読み取りを再開するには、n と入力する |
DUP/BAD I=inode-number OWNER=O MODE=M SIZE=file-size MTIME=modification-time TYPE=filename (REMOVE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
フェーズ 1 またはフェーズ 1B で、ディレクトリまたはファイルエントリ filename、i ノード inode-number に関連付けられた重複ブロックまたは不良ブロックが見つかった。所有者 UID、モード file-mode、サイズ file-size、変更時刻 modification-time、ディレクトリまたはファイル名 filename が表示される。-p (preen、修復) オプションを指定すると、重複または不良ブロックが削除される |
ディレクトリまたはファイルのエントリ filename を削除するには、REMOVE プロンプトから y と入力する。このエラー条件を無視するには n と入力する |
DUPS/BAD IN ROOT INODE (REALLOCATE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
フェーズ 1 またはフェーズ 1B で、ファイルシステムのルート i ノード (通常は i ノード番号 2) に、重複ブロックまたは不良ブロックが見つかった |
ルート i ノードの既存の内容を消去して割り当てを解除するには、REALLOCATE プロンプトから y と入力する。ルート内で通常検出されるファイルとディレクトリがフェーズ 3 で復元され、lost+found ディレクトリに格納される。ルートの割り当てに失敗すると、fsck は「CANNOT ALLOCATE ROOT INODE」というメッセージを表示して終了する。CONTINUE プロンプトを表示するには、n を入力する。CONTINUE プロンプトに応答するには、y と n のどちらかを入力する。y と入力すると、ルート i ノード内の DUPS/BAD エラー条件を無視して、ファイルシステムのチェックを続行する。ルート i ノードが不正であれば、これによって他の多数のエラーメッセージが生成されることがある。n の場合は、プログラムを終了する |
EXTRA '.' ENTRY I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
「.」のエントリが複数個入っているディレクトリ inode-number が見つかった |
「.」の余分なエントリを削除するには、FIX プロンプトから y と入力する。問題のディレクトリを変更しない場合は、n と入力する |
EXTRA '..' ENTRY I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename(FIX)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
「..」(親ディレクトリ) のエントリが複数個入っているディレクトリ inode-number が見つかった |
「..」(親ディレクトリ) の余分なエントリを削除するには、FIX プロンプトから y と入力する。問題のディレクトリを変更しない場合は、n と入力する |
hard-link-number IS AN EXTRANEOUS HARD LINK TO A DIRECTORY filename (REMOVE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
fsck によって、ディレクトリ filename へのハードリンク hard-link-number にエラーが見つかった。修復 (preen) しているときは (-o p オプション)、fsck はエラーのあるハードリンクを無視する |
エラーのあるエントリ hard-link-number を削除するには、 プロンプトから y と入力する。エラー条件を無視するには n と入力する |
inode-number OUT OF RANGE I=inode-number NAME=filename (REMOVE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
ディレクトリエントリ filename には、i ノードリストの終わりより大きい i ノード番号 inode-number が付いている。-p (preen、修復) オプションを指定すると、i ノードが自動的に削除される |
ディレクトリエントリ filename を削除するには、REMOVE プロンプトから y と入力する。エラー条件を無視するには、n と入力する |
MISSING '.' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
最初のエントリ (「.」のエントリ) が未割り当てのディレクトリ inode-number が見つかった |
i ノード番号が inode-number に等しい「.」のエントリを構築するには、FIX プロンプトから y と入力する。問題のディレクトリを変更しない場合は、n と入力する |
MISSING '.' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename CANNOT FIX, FIRST ENTRY IN DIRECTORY CONTAINS filename
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
最初のエントリが filename となっているディレクトリ inode-number が見つかった。fsck はこの問題を解決できない |
ファイルシステムをマウントして、エントリ filename を別の場所に移動する。システムのマウントを解除して、もう一度 fsck を実行する |
MISSING '.' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename CANNOT FIX, INSUFFICIENT SPACE TO ADD '.'
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
最初のエントリが「.」でないディレクトリ inode-number が見つかった。fsck は問題を解決できない |
このエラーメッセージが表示される場合は、ご購入先に問い合わせる |
MISSING '..' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (FIX)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
第 2 のエントリが割り当てられていないディレクトリ inode-number が見つかった |
i ノード番号が inode-number の親に等しい「..」のエントリを構築するには、FIX プロンプトから y と入力する (ルート i ノード内の「..」は、それ自体を指すので注意する)。問題のディレクトリを変更しない場合は、n と入力する |
MISSING '..' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename CANNOT FIX, SECOND ENTRY IN DIRECTORY CONTAINS filename
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
第 2 のエントリが filename となっているディレクトリ inode-number が見つかった。fsck はこの問題を解決できない |
ファイルシステムをマウントして、エントリ filename を他の場所に移動する。次に、ファイルシステムをマウント解除し、もう一度 fsck を実行する |
MISSING '..' I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename CANNOT FIX, INSUFFICIENT SPACE TO ADD '..'
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
第 2 のエントリが「..」(親ディレクトリ) でないディレクトリ inode-number が見つかった。fsck はこの問題を解決できない |
ファイルシステムをマウントし、ディレクトリ内の第 2 のエントリを他の場所に移動する。次に、ファイルシステムをマウント解除し、もう一度 fsck を実行する |
NAME TOO LONG filename
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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長すぎるパス名が見つかった。一般に、これはファイルシステムの名前空間内のループを示す。特権を持つユーザーがディレクトリへの循環リンクを作成すると、このエラーが発生することがある |
循環リンクを削除する |
ROOT INODE UNALLOCATED (ALLOCATE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ルート i ノード (通常は i ノード番号 2) に割り当てモードビットがない |
i ノード 2 をルート i ノードとして割り当てるには、ALLOCATE プロンプトから y と入力する。一般にルート内で検出されるファイルとディレクトリがフェーズ 3 で復元され、lost+found ディレクトリに格納される。ルートの割り当てに失敗すると、fsck は「CANNOT ALLOCATE ROOT INODE」というメッセージを表示して終了する。プログラムを終了するには n と入力する |
ROOT INODE NOT DIRECTORY (REALLOCATE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ファイルシステムのルート i ノード (通常は i ノード番号 2) はディレクトリ i ノードではない |
ルート i ノードの既存の内容を消去して再割り当てを行うには、REALLOCATE プロンプトから y と入力する。一般にルート内で検出されるファイルとディレクトリがフェーズ 3 で復元され、lost+found ディレクトリに格納される。ルートの割り当てに失敗すると、fsck は「CANNOT ALLOCATE ROOT INODE」というメッセージを表示して終了する。fsck に FIX プロンプトを表示させるには、n と入力する |
UNALLOCATED I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time type=filename(REMOVE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ディレクトリまたはファイルのエントリ filename は、未割り当ての i ノード inode-number を指している。所有者 UID、モード file-mode、サイズ file-size、変更時刻 modification-time、およびファイル名 filename が表示される |
ディレクトリエントリ filename を削除するには、REMOVE プロンプトから y と入力する。エラー条件を無視するには n と入力する |
ZERO LENGTH DIRECTORY I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time DIR=filename (REMOVE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ディレクトリエントリ filename のサイズ file-size が 0 になっている。所有者 UID、モード file-mode、サイズ file-size、変更時刻 modification-time、およびディレクトリ名 filename が表示される |
ディレクトリエントリ filename を削除するには、REMOVE プロンプトから y と入力する。これにより、フェーズ 4 で BAD/DUP エラーメッセージが表示される。エラー条件を無視するには n と入力する |
このフェーズでは、フェーズ 2 で検査したディレクトリがチェックされ、次の原因によるエラー条件が表示されます。
参照されないディレクトリ
欠落しているか、フルになっている lost+found ディレクトリ
このフェーズでは、他に次のようなエラーメッセージが表示されます。
BAD INODE state-number TO DESCEND
DIR I=inode-number1 CONNECTED. PARENT WAS I=inode-number2
DIRECTORY filename LENGTH file-size NOT MULTIPLE OF block-number (ADJUST)
lost+found IS NOT A DIRECTORY (REALLOCATE)
NO lost+found DIRECTORY (CREATE)
NO SPACE LEFT IN /lost+found (EXPAND)
UNREF DIR I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time (RECONNECT)
BAD INODE state-number TO DESCEND
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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内部エラーによって、ファイルシステムのディレクトリ構造を継承するルーチンに、不可能な状態 state-number が渡された。fsck は終了する |
このエラーが発生した場合は、ご購入先に問い合わせる |
DIR I=inode-number1 CONNECTED. PARENT WAS I=inode-number2
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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これは、ディレクトリ i ノード inode-number1 が lost+found ディレクトリに正常に接続されていることを示す。ディレクトリ i ノード inode-number1 の親 i ノード inode-number2 は、lost+found ディレクトリの i ノード番号に置き換えられる |
ない |
DIRECTORY filename LENGTH file-size NOT MULTIPLE OF block-number (ADJUST)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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サイズ file-size がディレクトリのブロックサイズ B の倍数でないディレクトリ filename が見つかった (この条件は、フェーズ 2 で調整しなければ、フェーズ 3 で再発することがある) |
長さを適切なブロックサイズまで切り上げるには、ADJUST プロンプトから y と入力する。修復しているときは、fsck は警告を表示してディレクトリを調整する。このエラー条件を無視するには n と入力する |
lost+found IS NOT A DIRECTORY (REALLOCATE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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lost+found のエントリがディレクトリではない |
ディレクトリ i ノードを割り当てて、それを参照する lost+found ディレクトリを変更するには、REALLOCATE プロンプトから y と入力する。以前に lost+found ディレクトリによって参照されていた i ノードは消去されず、非参照の i ノードとして再び取得されるか、このフェーズの後の方でそのリンク数が調整される。lost+found ディレクトリを作成できない場合は、「SORRY. CANNOT CREATE lost+found DIRECTORY」というメッセージが表示され、消失 i ノードへのリンク試行が中止される。これにより、フェーズ 4 で UNREF エラーメッセージが生成される。フェーズ 4 で UNREF エラーメッセージを生成する消失 i ノードへのリンク試行を中止するには、n と入力する |
NO lost+found DIRECTORY (CREATE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ファイルシステムのルートディレクトリ内に lost+found ディレクトリがない。修復しているときは、fsck は lost+found ディレクトリを作成しようとする |
ファイルシステムのルート内で lost+found ディレクトリを作成するには、CREATE プロンプトから y と入力する。このため、「NO SPACE LEFT IN / (EXPAND)」というメッセージが表示されることがある。lost+found ディレクトリを作成できなければ、fsck は「SORRY. CANNOT CREATE lost+found DIRECTORY」というメッセージを表示して、消失した i ノードへのリンク試行を中止する。これにより、フェーズ 4 の後半で UNREF エラーメッセージが生成される。消失した i ノードへのリンク試行を中止するには、n と入力する |
NO SPACE LEFT IN /lost+found (EXPAND)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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使用可能な領域がないため、ファイルシステムのルートディレクトリ内で、lost+found ディレクトリに別のエントリを追加することはできない。修復しているときに、fsck は lost+found ディレクトリを拡張する |
lost+found ディレクトリを拡張して新しいエントリを追加する余地をつくるには、EXPAND プロンプトから y と入力する。拡張試行に失敗すると、fsck は「SORRY. NO SPACE IN lost+found DIRECTORY」というメッセージを表示して、lost+found ディレクトリへのファイルリンク要求を中止する。このエラーによって、フェーズ 4 の後半で UNREF エラーメッセージが生成される。lost+found ディレクトリ内で不要なエントリを削除する。修復が有効な場合は、このエラーに fsck が終了する。消失 i ノードへのリンク試行を中止するには、n と入力する |
UNREF DIR I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time (RECONNECT)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ファイルシステムの走査中に、ディレクトリ i ノード inode-number がディレクトリエントリに接続されなかった。ディレクトリ i ノード inode-number の所有者 UID、モード file-mode、サイズ file-size、および変更時刻 modification-time が表示される。修復しているときは、ディレクトリサイズが 0 でなければ、fsck は空でないディレクトリ i ノードを接続し直す。それ以外の場合、fsck はディレクトリ i ノードを消去する |
ディレクトリ i ノード inode-number を lost+found ディレクトリに接続し直すには、RECONNECT プロンプトから y と入力する。ディレクトリが再び正常に接続されると、「CONNECTED」というメッセージが表示される。それ以外の場合は、lost+found エラーメッセージのいずれかが表示される。このエラー条件を無視するには n と入力する。このエラーにより、フェーズ 4 で UNREF エラー条件が発生する |
このフェーズでは、フェーズ 2 と 3 で取得したリンク数情報がチェックされます。次の原因によるエラー条件が表示されます。
非参照ファイル
見つからないか、lost+found ディレクトリがフル
ファイル、ディレクトリ、シンボリックリンク、または特殊ファイルの不正なリンク数
非参照ファイル、シンボリックリンク、ディレクトリ
ファイルとディレクトリ内の不良ブロックまたは重複ブロック
不正な合計空き i ノード数
このフェーズのすべてのエラー (lost+found ディレクトリ内の容量不足を除く) は、ファイルシステムを修復するときに解決できます。
このフェーズでは、他に次のエラーメッセージが表示されることがあります。
BAD/DUP type I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time (CLEAR)
(CLEAR)
LINK COUNT type I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time COUNT link-count SHOULD BE corrected-link-count (ADJUST)
lost+found IS NOT A DIRECTORY (REALLOCATE)
NO lost+found DIRECTORY (CREATE)
NO SPACE LEFT IN /lost+found (EXPAND)
UNREF FILE I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time (RECONNECT)
UNREF type I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time (CLEAR)
ZERO LENGTH DIRECTORY I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time (CLEAR)
BAD/DUP type I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time (CLEAR)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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フェーズ 1 またはフェーズ 1B で、ファイルまたはディレクトリ i ノード inode-number に関連付けられた重複ブロックまたは不良ブロックが見つかった。i ノード inode-number の所有者 UID、モード file-mode、サイズ file-size、および変更時刻 modification-time が表示される |
i ノード inode-number の内容を消去して割り当てを解除するには、CLEAR プロンプトから y と入力する。このエラー条件を無視するには、n と入力する |
(CLEAR)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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直前の UNREF エラーメッセージで記述された i ノードを再び接続できない。ファイルシステムを修復していると、ファイルを接続し直すには容量が足りないため fsck が終了するので、このメッセージは表示されない |
i ノードの内容を消去して割り当てを解除するには、CLEAR プロンプトから y と入力する。直前のエラー条件を無視するには、n と入力する |
LINK COUNT type I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time COUNT link-count SHOULD BE corrected-link-count (ADJUST)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ディレクトリまたはファイル i ノード inode-number のリンク数は link-count になっているが、corrected-link-count でなければならない。i ノード inode-number の所有者 UID、モード file-mode、サイズ file-size、および変更時刻 modification-time が表示される。-o p (preen、修復) オプションを指定すると、参照数が増えていない限り、リンク数が調整される。この条件は、ハードウェア障害がなければ発生しない。参照数が修復中に増えると、fsck は「LINK COUNT INCREASING」というメッセージを表示して終了する |
ディレクトリまたはファイル i ノード inode-number のリンク数を corrected-link-count に置き換えるには、ADJUST プロンプトから y と入力する。このエラー条件を無視するには、n と入力する |
lost+found IS NOT A DIRECTORY (REALLOCATE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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lost+found のエントリがディレクトリではない |
ディレクトリ i ノードを割り当てて、それを参照する lost+found ディレクトリを変更するには、REALLOCATE プロンプトから y と入力する。lost+found による以前の i ノード参照は消去されない。非参照 i ノードとして再び取得されるか、そのリンク数がこのフェーズの後半で調整される。lost+found ディレクトリを作成できなければ、「SORRY. CANNOT CREATE lost+found DIRECTORY」というメッセージが表示され、消失 i ノードへのリンク試行が中止される。このエラーにより、フェーズ 4 の後半で UNREF エラーメッセージが生成される。消失 i ノードへのリンク試行を中止するには、n と入力する |
NO lost+found DIRECTORY (CREATE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ファイルシステムのルートディレクトリ内に lost+found ディレクトリがない。修復するときに、fsck は lost+found ディレクトリを作成しようとする |
ファイルシステムのルート内で lost+found ディレクトリを作成するには、CREATE プロンプトから y と入力する。lost+found ディレクトリを作成できなければ、fsck は「SORRY. CANNOT CREATE lost+found DIRECTORY」というメッセージを表示して、消失 i ノードへのリンク試行を中止する。このエラーにより、フェーズ 4 の後半で UNREF エラーメッセージが生成される。消失 i ノードへのリンク試行を中止するには、n と入力する |
NO SPACE LEFT IN / lost+found (EXPAND)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ファイルシステムのルートディレクトリ内で、lost+found ディレクトリに別のエントリを追加する容量がない。修復するときに、fsck は lost+found ディレクトリを拡張する |
lost+found ディレクトリを拡張して新しいエントリを追加する余地をつくるには、EXPAND プロンプトから y と入力する。拡張試行に失敗すると、fsck は「SORRY. NO SPACE IN lost+found DIRECTORY」というメッセージを表示して、lost+found ディレクトリへのファイル数要求を中止する。このエラーにより、フェーズ 4 の後半で UNREF エラーメッセージが生成される。修復 (-o p オプション) が有効なときは、このエラーによって fsck が終了する。消失 i ノードへのリンク試行を中止するには、n と入力する |
UNREF FILE I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time (RECONNECT)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ファイルシステムを走査するときに、ファイル i ノード inode-number がディレクトリエントリに接続されなかった。i ノード inode-number の所有者 UID、モード file-mode、サイズ file-size、および変更時刻 modification-time が表示される。fsck が修復しているときに、ファイルのサイズまたはリンク数が 0 であれば、そのファイルは消去される。それ以外の場合は、再び接続される |
i ノード inode-number を lost+found ディレクトリ内のファイルシステムに接続し直すには、y と入力する。i ノード inode-number を lost+found ディレクトリに接続できないと、このエラーによってフェーズ 4 で lost+found エラーメッセージが生成されることがある。このエラー条件を無視するには、n と入力する。このエラーが発生すると、フェーズ 4 で必ず CLEAR エラー条件が呼び出される |
UNREF type I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time (CLEAR)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ファイルシステムを走査するときに、i ノード inode-number (その type はディレクトリまたはファイル) がディレクトリエントリに接続されなかった。i ノード inode-number の所有者 UID、モード file-mode、サイズ file-size、および変更時刻 modification-time が表示される。fsck が修復しているときに、ファイルのサイズまたはリンク数が 0 であれば、そのファイルは消去される。それ以外の場合は再び接続される |
i ノード inode-number の内容を消去して割り当てを解除するには、CLEAR プロンプトから y と入力する。このエラー条件を無視するには、n と入力する |
ZERO LENGTH DIRECTORY I=inode-number OWNER=UID MODE=file-mode SIZE=file-size MTIME=modification-time(CLEAR)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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ディレクトリエントリ filename のサイズ file-size が 0 になっている。所有者 UID、モード file-mode、サイズ file-size、変更時刻 modification-time、およびディレクトリ名 filename が表示される |
ディレクトリ i ノード inode-number の内容を消去して割り当てを解除するには、y と入力する。このエラー条件を無視するには、n と入力する |
このフェーズでは、空きブロックと使用済み i ノードのマップがチェックされます。次の原因によるエラー条件が表示されます。
使用済み i ノードマップから欠落している割り当て済み i ノード
空きブロックマップから欠落している空きブロック
使用済み i ノードマップ内の空き i ノード
不正な合計空きブロック数
不正な合計使用済み i ノード数
このフェーズでは、他に次のエラーメッセージが表示されることがあります。
BLK(S) MISSING IN BIT MAPS (SALVAGE)
CG character-for-command-option: BAD MAGIC NUMBER
SUMMARY INFORMATION BAD (SALVAGE)
number-of files, number-of-files used, number-of-files free (number-of frags, number-of blocks, percent fragmentation)
***** FILE SYSTEM WAS MODIFIED *****
filename FILE SYSTEM STATE SET TO OKAY
filename FILE SYSTEM STATE NOT SET TO OKAY
BLK(S) MISSING IN BIT MAPS (SALVAGE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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シリンダグループのブロックマップから空きブロックがいくつか欠落している。修復中に、fsck はマップを作成し直す |
空きブロックマップを作成し直すには、SALVAGE プロンプトから y と入力する。このエラー条件を無視するには、n と入力する |
CG character-for-command-option: BAD MAGIC NUMBER
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
シリンダグループ character-for-command-option のマジック番号が間違っている。一般に、このエラーはシリンダグループマップが破壊されていることを示す。対話形式で実行している場合は、シリンダグループに再度の作成が必要であることを示すマークが付けられる。ファイルシステムを修復している場合は、fsck が終了する |
このエラーが発生する場合は、ご購入先に問い合わせる |
FREE BLK COUNT(S) WRONG IN SUPERBLK (SALVAGE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
---|---|
空きブロック数の実際の数が、ファイルシステムのスーパーブロック内の空きブロック数と一致しない。-o p (preen、修復) オプションを指定した場合は、スーパーブロック内の空きブロック数が自動的に修正される |
スーパーブロックの空きブロック情報を作成し直すには、SALVAGE プロンプトから y と入力する。このエラー条件を無視するには、n と入力する |
SUMMARY INFORMATION BAD (SALVAGE)
エラーの発生原因 |
解決方法 |
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集計情報が間違っている。修復していると、fsck は集計情報を計算し直す |
集計情報を作成し直すには、SALVAGE プロンプトから y と入力する。このエラー条件を無視するには、n と入力する |
ファイルシステムのチェックが終わると、クリーンアップ処理がいくつか実行されます。クリーンアップフェーズでは、次の状態メッセージが表示されます。
number-of files, number-of-files used, number-of-files free (number-of frags, number-of blocks, percent fragmentation)
このメッセージは、チェックされたファイルシステムに、フラグメントサイズの number-of 個のブロックを使用中の number-of 個のファイルが入っていることと、ファイルシステム内でフラグメントサイズのブロックが number-of 個空いていることを示します。括弧内の数は、空いている数を number-of 個の空きフラグメント、number-of 個の完全サイズの空きブロック、および percent のフラグメントに分割したものです。
***** FILE SYSTEM WAS MODIFIED *****
このメッセージは、ファイルシステムが fsck によって変更されたことを示します。このファイルシステムがマウントされているか、現在のルート (/) ファイルシステムの場合は、リブートします。ファイルシステムがマウントされている場合は、マウント解除して再び fsck を実行する必要があります。そうしないと、fsck によって実行された処理がテーブルのインコアコピー (カーネル内のコピー) によって取り消されます。
filename FILE SYSTEM STATE SET TO OKAY
このメッセージは、ファイルシステム filename に安定を示すマークが付けられたことを示します。-m オプションを指定して fsck を実行すると、この情報を使用して、ファイルシステムのチェックが必要かどうかが判断されます。
filename FILE SYSTEM STATE NOT SET TO OKAY
このメッセージは、ファイルシステム filename に安定を示すマークが付いていないことを示します。-m オプションを指定して fsck を実行すると、この情報を使用して、ファイルシステムにチェックが必要かどうかが判断されます。