Solaris のシステム管理

システムをシャットダウンするには

システムをシャットダウンする第 1 の方法は、init および shutdown コマンドを使用する方法です。どちらのコマンドもシステムを「きれいに シャットダウン」します。つまり、すべてのファイルシステムに対する変更はディスクに書き出され、すべてのシステムサービス、プロセス、オペレーティングシステムが正常に終了します。

システムのアボートキーシーケンスを使用したり、電源をオフにしてからオンにする方法では、システムサービスが突然終了してしまうので、きれいなシャットダウン方法とはいえません。しかし、緊急時には、これらの方法を使用しなければならない場合もあります。システムの復元手順については、第 8 章「SPARC システムのブートの手順」または第 9 章「Intel:x86 システムのブートの手順」を参照してください。


注 -

システムを実行レベル 2 または S から実行レベル 3 (NFS 資源が共有されたマルチユーザー状態) にきれいに移行する方法はありません。システムを中間の実行レベルに移行するには、いったん実行レベル 0 にしてからブートして実行レベル S にするのが最もよい方法です。


表 7-1 に、いくつかのシャットダウンコマンドとその用途を要約します。

表 7-1 シャットダウンコマンド

コマンド 

説明 

用途 

shutdown

init を呼び出してシステムをシャットダウンする実行可能なシェルスクリプト。デフォルトでは、システムは実行レベル S に移行する。

実行レベル 3 で動作しているサーバーで使用する。サーバーにログインしているユーザー、およびサーバー資源をマウントしているシステムに、サーバーが間もなくシャットダウンされることが通知される。 

init {0, 1, 2, 3, 6, S, s}

すべてのアクティブなプロセスを終了し、ディスクを同期させてから実行レベルを変更する実行可能ファイル。

他のユーザーが影響を受けないスタンドアロンシステムで使用する。ユーザーはまもなく行われるシャットダウンについて通知されないので、シャットダウンにかかる時間は短くて済む。 

reboot

ディスクを同期させ、ブート命令を uadmin システムコールに渡す実行可能ファイル。実際にプロセッサを停止するのは、uadmin システムコールである。

推奨されない。代わりに、init コマンドを使用する。

halt

ディスクを同期させ、プロセッサを停止する実行可能ファイル。

/etc/rc0 (すべてのプロセスを停止し、ディスクを同期させ、すべてのファイルシステムのマウントを解除する) スクリプトを実行しないので、推奨されない。


注 -

この章およびこのマニュアル全体を通して、/usr/ucb/shutdown コマンドではなく /usr/sbin/shutdown コマンドを使用します。