表 62-3 に、プロセスを管理するためのコマンドを説明します。
表 62-3 プロセスを管理するためのコマンド
使用するコマンド |
目的 |
---|---|
ps |
システム上のアクティブなプロセスの状態をチェックする。また、プロセスについての詳細な情報を表示する。 |
dispadmin |
デフォルトのスケジューリングポリシーをリストする。 |
priocntl |
プロセスに優先順位クラスを割り当てて、プロセスの優先度を管理する。 |
nice |
タイムシェアリングプロセスの優先度を変更する。 |
プロセスを管理するコマンドの詳細については、第 63 章「プロセスの管理手順」を参照してください。
また、/usr/proc/bin 内のプロセスツールを使用すると、/proc にあるプロセスに関して詳細情報を表示できます。/proc はプロセスファイルシステム (PROCFS) とも呼ばれます。アクティブなプロセスのイメージは、そのプロセス ID 番号を使って /proc に格納されます。
プロセスツールは ps コマンドの一部のオプションに似ていますが、このツールから提供される出力の方が詳細です。一般に、プロセスツールには次の機能があります。
表 62-4 に、新しい /usr/proc/bin ユーティリティを示します。
表 62-4 プロセスツール
プロセスを制御するツール |
ツールの機能 |
---|---|
/usr/proc/bin/pstop pid |
プロセスを停止する。 |
/usr/proc/bin/prun pid |
プロセスを再開する。 |
/usr/proc/bin/ptime pid |
microstate アカウントを使用してプロセスの時間を測定する。 |
/usr/proc/bin/pwait [-v] pid |
指定されたプロセスが終了するのを待つ。 |
プロセスの詳細を表示するツール |
表示内容 |
/usr/proc/bin/pcred pid |
資格 |
/usr/proc/bin/pfiles pid |
開いたファイルの fstat 情報と fcntl 情報 |
/usr/proc/bin/pflags pid |
/proc の追跡フラグ、保留シグナルと保持シグナル、lwp ごとの他の状態情報 |
/usr/proc/bin/pldd pid |
各プロセスにリンクされた動的ライブラリ |
/usr/proc/bin/pmap pid |
アドレス空間マップ |
/usr/proc/bin/psig pid |
シグナルの動作 |
/usr/proc/bin/pstack pid |
lwp ごとの 16 進数 + 記号スタックトレース |
/usr/proc/bin/ptree pid |
指定した pid が入ったプロセスツリー |
/usr/proc/bin/pwdx pid |
現在の作業ディレクトリ |
上記のコマンドで、pid はプロセス識別番号です。この番号は ps -ef コマンドを使用して表示できます。
プロセスの詳細を表示する、プロセスを開始して停止するなど、プロセスツールコマンドを使用してシステム管理作業を実行する方法については、第 63 章「プロセスの管理手順」を参照してください。
プロセスが無限ループ内でトラップされた場合や、実行時間が長すぎる場合は、プロセスを終了 (キル) できます。kill コマンドを使用してプロセスを終了する方法については、第 63 章「プロセスの管理手順」を参照してください。