Solaris のシステム管理

システムテーブルの状態をチェックする方法 (sar)

sar -v コマンドを使用すると、プロセステーブル、i ノードテーブル、ファイルテーブル、共有メモリーレコードテーブルの状態が表示されます。

$ sar -v
SunOS venus 5.6 Generic sun4m    08/20/96
00:00:03 proc-sz      ov   inod-sz   ov  file-sz ov  lock-sz
01:00:02  56/426       0  1311/1311   0  372/372  0   0/0 

表 64-18 は、-v オプションを使用する場合の出力を示します。

表 64-18 sar -v コマンドからの出力

フィールド名 

説明 

proc-sz

現在カーネル内で使用されているか、割り当てられているプロセスエントリ (proc 構造) の数

inod-sz

メモリー内の合計 i ノード数とカーネル内で割り当て済みの最大 i ノード数の比。これは厳密な上限ではなく、超えることもできる。 

file-sz

開いているシステムファイルテーブルのサイズ。ファイルテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される。

ov

現在カーネル内で使用されているか割り当てられている共有メモリーレコードテーブルのエントリ数。共有メモリーレコードテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される。

lock-sz

現在カーネル内で使用されているか割り当てられている共有メモリーレコードテーブルのエントリ数。共有メモリーレコードテーブルには領域が動的に割り当てられるので、sz0 として表示される。

例 - システムテーブルの状態をチェックする

次の例は、sar -v コマンドからの出力を示します。この例は、すべてのテーブルに十分なサイズがあり、オーバーフローは発生しないことを示します。これらのテーブルには、いずれも物理メモリーの容量に基づいて領域が動的に割り当てられます。

$ sar -v
SunOS venus 5.6 Generic sun4m    08/20/96
14:28:12 proc-sz ov inod-sz ov file-sz ov lock-sz
14:29:12  28/200  0 297/300  0  63/0    0  6/0
14:30:12  30/200  0 297/300  0  65/0    0  6/0
14:31:12  28/200  0 296/300  0  63/0    0  6/0