FNS は、次のものをサポートします。
Solaris NFS ファイルサービス (下記の、「FNS ファイルネーミング」を参照)
プリンタネーミング (下記の、「FNS プリンタネーミング」を参照)
その他のアプリケーション ( 下記の、「FNS アプリケーションサポート」を参照)
FNS ベースのファイルネーミングは、FNS ネーミングを Solaris ファイルサービスに統合します。FNS ベースのファイルネーミングを使用すると、他のファイルに関連しないアプリケーションと共有される FNS ポリシーによって、ユーザー、ホスト、サイト、組織に対応してファイルをネーミングできます。
FNS ベースのファイルネーミングは、クライアントに対して、グローバルかつエンタープライズ規模のファイル名前空間の共通表示を提供します。ファイルシステムにアクセスする Solaris アプリケーションは、FNS によってサポートされるファイル名前空間に、変更せずにアクセスできます。
FNS ベースのプリンタネーミングは、バンドルされていない SunSoft Print Client (SSPC) の基本ネーミング機能となります。FNS ベースのプリンタネーミングを使用すると、他の印刷関連ではないアプリケーションと共有される FNS ポリシーを使用して、ユーザー、ホスト、サイト、組織に対応してプリンタをネーミングできます。
FNS ベースのプリンタネーミングは、クライアントに対して、グローバルかつエンタープライズ規模のプリンタ名前空間の共通表示を提供します。また、これを使用すると、プリンタ名前空間を中央で管理できます。
FNS を認識するアプリケーションでは、名前空を FNS ポリシーに従って構成できます。また、FNS 名前空で名前を割り当てるアプリケーションは、これらのポリシーに従う必要があります。
アプリケーションは、FNS を次の 3 つの方法で使用します。
「アプリケーションは、FNS インタフェースとポリシーを使用すればクライアントとなる。」
ファイルシステム、印刷サービス、デスクトップツール (カレンダマネージャ、ファイルマネージャ) などのアプリケーションレベルのユーティリティは、FNS インタフェースを直接使用するクライアントの一例である
「アプリケーションは、既存のインタフェースにより FNS を使用できる。」
FNS の大部分は、既存のアプリケーションプログラミングインタフェースにより使用される。たとえば、後で UNIX open() 関数に与えられるファイル名を獲得する UNIX アプリケーションを例にとる。この場合、FNS サポートを使用してファイル名を解決すると、アプリケーションは、処理対象の文字列が従来のローカルパス名ではなく複合名であることを認識しなくてもすむ。したがって、アプリケーションの多くは、変更なしに合成名をサポートできる
「システムが FNS インタフェースをエクスポートできる。」
DNS や X.500 などのネーミングシステム、ファイルシステムや印刷サービスなどのサービスに組み込まれたネーミングシステムは、FNS インタフェースをエクスポートするネーミングシステムの例である