例 27-1 に SOA リソースレコードの構文を示します。
name class SOA origin person-in-charge ( serial number refresh retry expire ttl)
権限の開始 (SOA) レコードでゾーンの開始を指定します。次の SOA レコードでそのゾーンは終了します。次に SOA レコードのフィールドについて述べます。
ゾーン名を指定します。ゾーン名の後にはドットを付ける必要があります。たとえば、doc.com. は正しいですが、一方、doc.com は誤りです。
アドレスのクラスです。たとえば、IN は、インターネットを示し、最も一般的に用いられるクラスです。
リソースレコードのタイプを示します。
データファイルがあるホスト名のフィールドです。ホスト名の後にはドットを付ける必要があります。たとえば、dnsmaster.doc.com. は正しいですが、dnsmaster.doc.com は誤りです。
ネームサーバーの責任者のメールアドレスのフィールドです。たとえば、kjd.nismaster.doc.com. です。この名前も終わりにドットを付ける必要があります。
データファイルのバージョン番号のフィールドです。データを変更するたびにこの番号を増やしてください。副サーバーは serial フィールドを使って、最後にマスターサーバーからデータファイルをコピーしたときから変更があったかどうかを検出します。
更新が必要かどうかを見るために副ネームサーバーがどのくらいの頻度で主ネームサーバーをチェックすべきかを秒で指定します。たとえば、7200 は、2 時間を意味します。
リフレッシュのためのチェックに失敗した後、副サーバーがどのくらいの時間再試行するかを秒で指定します。
リフレッシュが頻繁に行われない場合に、データの期限が切れる前に、副ネームサーバーがそのデータを使用する上限の時間を秒で指定します。
リソースレコードの time-to-live フィールドで使用されるデフォルトの秒数を指定します。このデフォルト値はリソースレコードで ttl が指定されていないときに適用されます。
SOA は各ゾーンに 1 つだけ指定してください。 例 27-2 に SOA リソースレコードの例を示します。
;name class SOA origin person-in-charge doc.com. IN SOA dnsmaster.doc.com. root.nismaster.doc.com. ( 101 ;Serial 7200 ;Refresh 3600 ;Retry 432000 ;Expire 86400) ;Minimum )