コマンド行にリファレンスを作成するための fnbind の構文は次のようになります。
fnbind -r [-s] [-v] newname [-O | -U] reftype {[-O | -U] | addresstype [-c|-x] addresscontents}+表 23-5 fnbind コマンドオプション (リファレンス作成)
オプション |
説明 |
---|---|
newname |
リファレンスを作成する新しい名前 |
reftype |
作成するリファレンスのタイプ。 -O、-U オプションを使用しない場合は、reftype の識別子として FN_ID_STRING を使用する |
addresstype |
作成するアドレスのタイプ。-O、-U オプションを使用しない場合は、addresstype の識別子として FN_ID_STRING を使用する |
addresscontents |
作成するリファレンスのアドレス。-c あるいは -x オプションを使用しない場合、アドレスは XDR によって符号化された文字列として保存される |
-s |
複合名がすでにバインドされている場合、バインドを上書きする |
-v |
バインドに使用されたリファレンスに関する情報を表示する |
-c |
アドレス内容を、XDR による符号化を行わずに保存する |
-x |
アドレス内容を 16 進数で入力された文字列であると解釈し、そのまま保存する |
-r |
指定タイプのリファレンスを作成し、コマンド行で指定された名前にバインドする |
-O |
タイプを指定する文字列を、ASN.1 の形式 (整数をいくつか並べてドットで区切ったもの) として解釈して保存する |
-U |
タイプを指定する文字列を、DCE UUID として解釈して保存する |
たとえば、以下の例では、thisorgunit/service/calendar という名前が、「タイプ onc_calendar、アドレスタイプ onc_cal_str、アドレス staff@cygnus」というリファレンスにバインドされます。
# fnbind -r thisorgunit/service/calendar onc_calendar onc_cal_str staff@cygnus
コマンド行で指定されたアドレスは、デフォルトでは XDR で符号化された後、リファレンスに保存されます。-c オプションが指定された場合は、XDR による符号化は行われず、そのままの形で保存されます。-x オプションが指定された場合は、16 進文字列として解釈されて保存されます (XDR による符号化は行われない)。
リファレンス (およびそのアドレス) のタイプの指定には、デフォルトでは FN_ID_STRING
識別子の形式が使用されます。-O オプションでは FN_ID_ISO_OID_STRING
(ASN.1、10進数を並べてドットで区切る) の形式が、-U オプションでは FN_ID_DCE_UUID
(DCE UUID、文字列を使用する) の形式が使用されます。
ASN.1 の詳細は、『ISO 8824: 1990, Information Technology - Open Systems Interconnection - Specification of Abstract Syntax Notation One (ASN.1)』を参照してください。DCE UUID の詳細は、『X/Open Preliminary Specification, October 1993, X/Open DCE: Remote Procedure Call (ISBN: 1-872630-95-2)』を参照してください。
以下の例では、thisorgunit/service/nx という名前にバインドされるリファレンス (およびそのアドレス) の、タイプが OIDs の形式で、アドレスが 16 進の文字列で指定されています。
# fnbind -r thisorgunit/service/nx -O 1.2.99.6.2.1 -O 1.2.99.6.2.3 -x ef12eab67290