Solaris ネーミングの設定と構成

ブートファイルの設定

ブートファイルの内容は、サーバーの種類に応じて異なります。この節では、主サーバーおよび副サーバー、ならびにキャッシュ専用サーバーのブートファイルについて説明します。


注 -

ブートファイルの名前は必ず named.boot にします。サーバーの初期設定スクリプト /etc/init.d/inetsvc は、in.named デーモンのブートファイルを探すとき /etc/named.boot という名前を使用します。このスクリプトは、ブートファイルに別の名前を付けていれば in.named デーモンを起動しません。



例 13-2 主サーバー用ブートファイルのサンプル

; named.boot file on the dnsmastr 
;  
; files required by in.named are located here 
directory /var/named 
; here are the names of the primary files 
cache      .                              named.ca 
primary    doc.com                        db.doc 
primary    0.0.127.in-addr.arpa           db.127.0.0 
primary    6.45.123.in-addr.arpa          db.123.45.6 
;This system is also the secondary for the sales.doc.com domain 
secondary  sales.doc.com                  111.22.3.4 db.sales 
secondary  3.22.111.in-addr.arpa          111.22.3.4 db.192.168.8

この章で紹介するさまざまなサンプルファイルの中で、サーバー dnsmaster (IP アドレス 1213.45.6.1 の altair マシンの別名) のブートファイルがたびたび登場しますが、そのいずれもが上記のブートファイルを指しています。

ブートファイルは、次の 3 つの要素で構成されています。

directory 行

ブートファイル内の以下の行は、ネームサーバーを実行するディレクトリを指定します。

directory /var/named

これによって、ブートファイル、または後で $INCLUDE 指令を使って、指定されたファイルの相対パス名を使用できます。管理すべきファイルが多数あり、しかもこれらをすべて 1 つの専用ディレクトリ内に置きたい場合、これは特に便利です。

ブートファイルに directory 行がない場合、この中に登録されたすべてのファイル名はフルパス名でなければなりません。

cache 行

ネームサーバーは、どのサーバーがルートゾーンに対して権限を持つネームサーバーであるかを知っておく必要があります。そのために、これらの高い権限を持つアドレスを指定しなければなりません。

すべてのサーバーには、ルートネームサーバーを見つけるために、ブートファイル内に次の行が必要です。

cache    .     named.ca

cache (.) の後ろの最初のフィールドには、ルートサーバーについての手がかりをサーバーに探させるファイル (この場合は、/var/named ディレクトリにある /named.ca) を指定します。

サーバー役割行

サーバー役割行には、サーバーの役割 、つまり、サーバーを主ネームサーバーとして使うか副ネームサーバーとして使うかを指定します。詳細は、「サーバー機能の指定」を参照してください。