Sun Java System Messaging Server 6 2004Q2 配備計画ガイド |
第 11 章
インストール前の考慮事項と手順この章では、Messaging Server をインストールする前に検討しなければならない考慮事項と、実行しなければならない手順について説明します。Java Enterprise System インストーラに関する指示と実行については、『Sun Java Enterprise System 2004Q2 インストールガイド』を参照してください。
この章には、以下の節があります。
インストール時の考慮事項この節では、Messaging Server のインストールの準備のための考慮事項について説明します。
- リソースの競合: サーバー間のリソースの競合を回避するには、Messaging Server をインストールしたホストとは別のホストに Directory Server をインストールしてください。
- インストール権限: Messaging Server をインストールするには、スーパーユーザー としてログオンする必要があります。
- Messaging Server Base Directory: Messaging Server は、msg_svr_base (たとえば /opt/SUNWmsgsr) と呼ばれるディレクトリにインストールされます。このディレクトリは、既知のファイル配置構造 (ファイルディレクトリパス) を持っています。
- サーバーのアップグレード: Messaging Server ホストにその他のコンポーネント (Web Server、Directory Server、Identity Server、および管理サーバー) をインストールしない場合は、これらのコンポーネントのアップグレードは不要で、Messaging Server は問題なく動作します。同じマシンにその他のコンポーネントがインストールされている場合は、Messaging Server と共にそのコンポーネントをアップグレードする必要があります。
- ポート番号の競合: 同じマシンに特定の製品をインストールすると、ポート番号の競合が起こる場合があります。以下のテーブルで、ポート番号が競合する可能性をまとめています。
インストールワークシートMessaging Server をインストールするときに、以下のインストールワークシートを使用して記録をつけておくと、インストールプロセスで役立ちます。これらのインストールワークシートは、Messaging Server を何度もインストールしたり、アンインストールしたり、アップグレードのためにアップグレードしたりする際に再使用できます。
ワークシートには以下のものがあります。
Directory Server インストール用ワークシート
Java Enterprise System インストーラ、または以前の Directory Server インストールにより、Directory Server をインストールできます。Directory Server のインストール情報と設定パラメータを以下の表に記録します。管理サーバーと Messaging Server のインストールと設定を行うときや、Messaging Server の初期設定を行うときに、これらのパラメータが必要となります。その他の情報については、『Sun Java System Messaging Server 管理ガイド』を参照してください。
管理サーバー初期実行時設定用ワークシート
Java Enterprise System を使用して管理サーバーの初期実行時設定プログラムを実行するときは、インストールパラメータを以下の表に記録します。これらのパラメータの中には、Messaging Server 初期実行時設定に必要なものがあります。いくつかの質問項目については、「Directory Server インストール用ワークシート」も参照してください。
表 11-3 管理サーバー初期実行時設定プログラムのパラメータ
パラメータ
説明
例
実際の設定値
Fully Qualified Domain Name
ホストマシンの完全指定ドメイン名
svr1.west.sesta.com
Server Root Definition
管理サーバーがインストールされる root ディレクトリで、サーバープログラム、設定、保守、および情報ファイルの格納専用に使用される
/var/opt/mps/serverroot
UNIX System User
システムユーザーに特定の権限を指定することで、ユーザーが実行するプロセスに適切な許可を与えることができる。値は常に root となる
root
UNIX System Group
特定の UNIX ユーザーが属するグループ。値は常に other となる
other
Configuration Directory Server
「Directory Server インストール用ワークシート」で指定されるホストとポート
Host svr1.west.sesta.com
Port 390
Configuration Directory Server Administrator and Password
「Directory Server インストール用ワークシート」で指定される管理者 ID
管理者 ID のパスワード
Admin
PaSsWoRd
Administration Domain
管理制御の対象範囲
Messaging Server と Directory Server を同じマシンにインストールしている場合は、「Directory Server インストール用ワークシート」で同じ管理ドメインを選択する必要がある
System Lab2
Administrative Server Port
管理サーバー専用の固有のポート番号
5555
設定する Messaging Server コンポーネントの選択Messaging Server ソフトウェアをインストールするときに、Java Enterprise System インストーラによりすべての Messaging Server がインストールされます。次に、Messaging Server 設定プログラムを使用して、Messaging ホスト上で適切な Messaging Server コンポーネント (MTA、メッセージストア、Messenger Express、MMP) を選択します。
以下の表で、それぞれのタイプのメッセージングホストでインストールする必要のあるコンポーネントを示します。
注
LMTP 配信メカニズムを設定するには、リレーマシンとバックエンドストアの両方の設定が必要です。LMTP 設定の指示については、『Sun Java System Messaging Server 管理ガイド』を参照してください。
sendmail デーモンを無効にするMessaging Server をインストールする前に、sendmail デーモンを無効にしておく必要があります。Messaging Server SMTP サーバーが実行する Dispatcher には、ポート 25 を割り当てる必要があります。ポート 25 でsendmail デーモンが実行されていると、Dispatcher をポート 25 に割り当てることができません。
sendmail デーモンを無効にするには