Sun Java System Connector for Microsoft Outlook 6 2004Q2 リリースノート

Sun Java™ System Connector for Microsoft Outlook リリースノート

バージョン 6 2004Q2

Part No. 817-7107

最終更新日: 2004 年 6 月 18 日

このリリースノートには、Sun JavaTM System Connector for Microsoft Outlook のバージョン 6 2004Q2 (Connector for Microsoft Outlook) のリリース時点での重要な情報が含まれています。ここでは、新機能や拡張機能、既知の制限事項や問題点、技術的な注意事項、およびその他の情報を説明します。このマニュアルは、Sun Java System Connector for Microsoft Outlook 6 2004Q2 を使用する前にお読みください。

最新版のリリースノートは、http://docs.sun.com/db/prod/entsys?l=ja から入手できます。ソフトウェアをインストールし、設定する前にこの Web サイトを確認し、その後は定期的にアクセスして最新のリリースノートやマニュアルを参照してください。

このリリースでの新機能については、「このリリースでの新機能」を参照してください。

このリリースノートには、以下の節があります。

このマニュアルには、その他の関連情報の参照先としてサードパーティの URL が記載されています。


Sun は、このリリースノートに記載されたサードパーティの Web サイトの有効性および有用性に関して責任を負いません。こうしたサイトやリソース上またはこれらを通じて利用できるコンテンツ、広告、製品、その他の資料についてサンは推奨しているわけではなく、サンはいかなる責任も負いません。こうしたサイトやリソース上で、またはこれらを経由して利用できるコンテンツ、製品、サービスを利用または信頼したことに伴って発生した (あるいは発生したと主張される) いかなる損害や損失についても、サンは直接的にも間接的にも、一切の責任を負いません。



リリースノートの変更履歴

表 1 変更履歴  

日付

変更内容の説明

2004 年 4 月

本リリースノートの最初のリリース

2004 年 6 月

「このリリースでの新機能」「このリリースで修正されたバグ」「ローカライズに関する問題点」の各節を追加


Sun Java System Connector for Microsoft Outlook バージョン 6 2004Q2 について

Sun Java System Connector for Microsoft Outlook を利用すると、Outlook を Sun Java Enterprise System のデスクトップクライアントとして使用できるようになります。

Connector for Microsoft Outlook は、エンドユーザーのデスクトップにインストールする必要がある Outolook 用プラグインです。Connector for Microsoft Outlook は、Sun Java System Messaging Server のフォルダ階層および電子メールメッセージを照会し、その情報を、Outlook で表示できる Messaging API (MAPI) プロパティに変換します。同様に、WCAP を使用して Sun Java System Calendar Server の予定および作業を検索し、それらを MAPI プロパティに変換します。このモデルでは、Sun Java System Connector for Microsoft Outlook は Messaging Server のメールと Calendar Server のカレンダ情報という別の 2 つの情報源からエンドユーザーの Outlook ビューを構築します。


Sun Java System Connector for Microsoft Outlook のパッケージには、移行ツールは含まれていないことに注意してください。現在 Microsoft Exchange を使用していて、これから Sun Java Enterprise System で Outlook を使用するユーザーには、移行ツールが必要です。Sun は、既存の配備されている Exchange から Sun Java Enterprise System へのデータおよびユーザーの移行を支援する移行サービスを提供します。


この節では以下の内容を説明します。

このリリースでの新機能

Sun Java System Connector for Microsoft Outlook 6 2004Q2 の新機能には、以下の機能があります。

Sun Java System Connector for Microsoft Outlook の主な機能

このリリースで利用できる主な機能は、次のとおりです。

システム要件

Sun Java System Connector for Microsoft Outlook のシステム要件と推奨事項を次に示します。


このリリースで修正されたバグ

Sun Java System Connector for Microsoft Outlook 6 で修正されたバグについて、以下の表で説明します。

表 2 Sun Java System Connector for Microsoft Outlook 6 2004Q2 で修正されたバグ 

バグ番号

説明

5007229

自動アーカイブ処理で、画面のちらつきが頻繁に発生する

5007236

send または received がトリガされるたびに CPU 使用率が 100% になる

5009342

Power User ではパッケージをインストールできない

5012162

Exchange カレンダ移行ツールで、Connector for Microsoft Outlook からのダイアログボックスが表示される

5016367

送信者の電子メールが正しく設定されていないと、SMTP がメッセージの配信に失敗する

5028465

「Offline Task」ラベルが完全に表示されない (韓国語版)

5031317

削除したフォルダが、フォルダリストに表示され続ける

5031873

電子メールの未配信通知が英文で表示される (中国語版)

5033620

ユーザー ID がカレンダのアクセス権の「ユーザーの追加」ダイアログで認識できない状態になる (日本語版)

5033627

配備設定プログラムで、「LDAP」タブの下の「ユーザーの DN パターン」ラベルが切り詰められる (日本語版)

5033662

ユーザー ID が共有カレンダフォルダで認識できない状態になる (日本語版)

5033748

日本語版のオンラインヘルプの本文に文字化けが存在する 「About Sun Java System Connector for Microsoft Outlook」ダイアログの著作権情報に識別できない文字が表示される (日本語版)

5033763

「デバッグログ」ダイアログで、「電子メールのログレベル」ラベルが完全に表示されない (日本語版)

5034894

オフラインモードで、「Offline/cached Mailbox」ダイアログで、「Deselect all」のボタンのラベルテキストが完全に表示されない (韓国語版)

5034904

韓国語版で、件名なしで送信されたメッセージが英語で表示される (「<No Subject>」)

5040590

配備設定プログラムで、IMAPSP への参照が「IMAP」タブ内に存在する

5042029

変更された「reply-to」フィールドが Outlook でのみ有効

5042526

インストールには管理者ログインまたはアクセスが必要


インストールおよび設定に関する注意事項

Connector for Microsoft Outlook は、エンドユーザーのデスクトップにインストールする必要がある Outolook 用プラグインです。組織での Connector for Microsoft Outlook の配備を支援するための配備設定プログラムが用意されています。


Sun Java System Connector for Microsoft Outlook をインストールする前に、必要なパッチについての最新情報を http://sunsolve.sun.com/pub-cgi/show.pl?target=patchpage で確認してください。


インストールと配備には、次の 3 段階のプロセスがあります。

  1. 管理者パッケージのインストール
  2. エンドユーザー用のインストールパッケージの作成
  3. インストールパッケージの配備

Connector for Microsoft Outlook パッケージには、管理者パッケージのインストーラが付属しています。システム管理者は、エンドユーザー用にセットアップウィザードと呼ばれる専用のインストールパッケージを作成する必要があります。このセットアップウィザードで、デスクトップに Connector for Microsoft Outlook ソフトウェアをインストールして設定します。このインストールパッケージは、インストール処理を簡単にし、自動化するよう設計されています。

インストール、設定、および配備の手順については、次の各マニュアルを参照してください。

データの変換

Connector for Microsoft Outlook の設定および構成時に実行できるオプションの手順に、デスクトップ上のデータの変換があります。この変換処理は、エンドユーザーのインストールパッケージの作成時に管理者が「既存のユーザープロファイルを変換する」オプションにチェックマークを付けた場合にのみ起動されます。この変換処理は、サーバーベースの移行の代わりになるものではありません。Sun は、既存の配備されている Exchange から Sun Java Enterprise System へのデータおよびユーザーの移行を支援する移行サービスを提供します。

また、この変換処理は、ユーザーの Exchange 以外のその他のプロファイルを移行するものではありません。

LDAP 属性

Connector for Microsoft Outlook を正しく機能させるには、Sun Java System Directory Server の次の LDAP 属性の少なくとも実在インデックスと等価インデックスを作成して、全体的なパフォーマンスを向上させる必要があります。

これらの属性の詳細は、『Sun Java System Calendar Server 管理ガイド』および『Sun Java System Messaging Server 管理ガイド』を参照してください。


Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 に関する注意事項

Sun Java System Connector for Microsoft Outlook 6 2004Q2 リリースの Sun Java System Calendar Server 6 2004Q2 に関する注意事項を以下に示します。

Calendar Server のインストール

Calendar Server の最新バージョンは、http://www.sun.com/software/product_categories/email_calendar_collaboratoin.html からダウンロードできます。

また最新のパッチをインストールすることをお勧めします。Sun Solve (http://sunsolve.sun.com) からダウンロードできます。

インストール手順の詳細については、『Sun Java Enterprise System インストールガイド』を参照してください。設定の手順については、『Sun Java System Calendar Server 管理ガイド』を参照してください。

必須 LDAP mail 属性

Calendar Server 6 2004Q2 以降では、ユーザーカレンダとリソースカレンダに LDAP mail 属性が必要です。

クライアントが Microsoft Outlook を使って、リソースカレンダ (会議室またはノートブックコンピュータやオーバヘッドプロジェクタなどの備品) をスケジュールする場合は、リソースそれぞれに (実際に必要がない場合でも) 電子メールアドレスを割り当てる必要があります。LDAP mail 属性は、この電子メールアドレスを指定します。

具体的には、次のように LDAP mail 属性を追加する必要があります。

既存の 5.x インストール: cs5migrate 移行ユーティリティを実行する前に、ユーザーカレンダとリソースカレンダの mail 属性をユーザーに追加します。mail 属性を追加するには、Calendar Server の csattribute ユーティリティまたは Directory Server の ldapmodify ユーティリティを使用します。

新しい 6.0 インストール: Calendar Server の csattribute ユーティリティまたは Directory Server の ldapmodify ユーティリティなどのユーティリティを使用して、ユーザーカレンダとリソースカレンダの既存のユーザーに LDAP 属性 mail を提供します。

インストール後に新しいカレンダやユーザーを作成する場合は、必須 -m email オプションを使用して、次の Calendar Server ユーティリティを実行する時に電子メールアドレスを指定します。

csattributecsresource、および csuser の関連情報については、『Sun Java System Calendar Server 管理ガイド』を参照してください。ldapmodify ユーティリティの関連情報については、『Sun Java System Directory Server Resource Kit Tools Reference』を参照してください。

例: リソースカレンダへの LDAP email 属性の追加

次の例では、sesta.com サーバー上の「Room100」という会議室に LDAP mail 属性を追加します。この例では、Messaging Server を設定します。別の電子メールサーバーを使用している場合は、その製品マニュアルで対応するプロセスを参照してください。

  1. csattribute ユーティリティを使用して、LDAP サーバーに mail 属性を追加します。
  2. # ./csattribute -a mail=Room100@sesta.com add Room100

  3. この属性が設定されていることを確認するには、csattribute list コマンドで -v (verbose) オプションを指定します。
  4. # ./csattribute -v list Room100

    ...

    cn=Room 100,ou=conferenceRooms,dc=sesta,dc=com has mail:Room100@sesta.com

例: リソースメール用 bitbucket チャネルの設定

次の例では、Messaging Server の bitbucket チャネル、またはリソースカレンダ用に生成される電子メールの Sendmail に対応するチャネルを設定します。この例では、sesta.com サーバーの 「Room100」 というリソースを使用します。bitbucket チャネル (またはこれと同等のチャネル) を設定しない場合、リソースカレンダに送信された電子メールメッセージを定期的に削除する必要があります。

Messaging Server の場合:

  1. bitbucket チャネルが、imta.cnf ファイルに定義されていることを確認します。
  2. メッセージを bitbucket チャネルに送るには、csresource ユーティリティを使用して、リソース用の電子メールアドレスを作成します。
  3. # ./csattribute -a mail=Room100@bitbucket.sesta.com add Room100

Sendmail の場合:

  1. 該当するホスト上の /etc/aliases ファイルに、次のようにエントリを追加します。
  2. # Resource/Conference room aliases

    Room100:/dev/null

  3. csresource ユーティリティを使用して、リソース用の電子メールアドレスを LDAP ディレクトリに追加します。
  4. # ./csattribute -a mail=Room100@sesta.com add Room100


    これらの変更を有効にするには、エイリアステーブルまたはエイリアス設定を再構築しなければならない場合があります。詳細については、Messaging Server または使用しているメール製品のマニュアルを参照してください。また、自分のサイトでメールサービスの変更に関するマニュアルや手順を参照してください。


電子メールエイリアス (mailalternateaddress 属性)

カレンダユーザーのメールエイリアスを設定する必要がある場合、LDAP mailalternateaddress 属性を使用します。LDAP mail 属性は、プライマリメールアドレスを指定します。LDAP mailalternateaddress 属性はメールエイリアスに使用します。両方の属性により、メールアドレスがユーザーのカレンダ ID (calid) にマップされます。

たとえば、次の値を持つ John Smith というユーザーの mailalternateaddress 属性を追加します。

次の Calendar Server ユーティリティコマンドを使用します。

# ./csuser -g John -s Smith -y password -l en -m john.smith@sesta.com -c johnsmith create johnsmith

# ./csattribute -a mailalternateaddress=johns@sesta.com add johnsmith

# ./csattribute -a mailalternateaddress=jsmith@sesta.com add johnsmith

共有カレンダ LDAP 検索の設定

Directory Server で、共有カレンダ LDAP 検索に対して認証が必要な場合、次のように、service.wcap.userprefs.ldapproxyauth パラメータを ics.conf ファイルに設定する必要があります。

service.wcap.userprefs.ldapproxyauth パラメータが「yes」の場合、calmaster エントリに適切な LDAP ACI も設定する必要があります。たとえば、calmaster ACI を sesta.com ドメインのプロキシ認証用に設定するには、次のように ldapmodify ツールを使用します。

dn:o=sesta.com
changetype:modify
add:aci
aci:(target="ldap:///uid=*,o=sesta.com")(targetattr=*(version3.0;acl"allowAll- calmaster";allow
(all)(userdn="ldap:///uid=calmaster,o=sesta.com");)
aci:(target="ldap///uid=*,o=siroe.com")(targetattr="*")(version3.0;acl"allowpr oxy-calmaster";allow
(proxy)(userdn="ldap:///uid=*,o=sesta.com");)

Outlook の空き時間検索と SSL

Microsoft Outlook の空き時間検索オプションは、Calendar Server に SSL モードでアクセスするユーザーにはサポートされません。SSL と非 SSL モードの両方を同じ Calendar Server インスタンスに使用するには、次のように別のポート番号を指定する必要があります。

SSL については、『Sun Java System Calendar Server 管理ガイド』の第 9 章、「Calendar Server での SSL の使用」を参照してください。

Calendar Server Delete Log データベース

Calendar Server 6.0 には、削除されたイベントや仕事を保存する Delete Log データベース (ics50deletelog.db) が組み込まれています。詳細については、『Sun Java System Calendar Server 管理ガイド』の第 7 章、「削除ログデータベースの管理」を参照してください。


制限事項と問題

この節では、このリリースの Sun Java System Connector for Microsoft Outlook の制限事項と既知問題について説明します。

制限事項

このリリースの Sun Java System Connector for Microsoft Outlook にはいくつかの制限事項があります。主な制限事項は、次のとおりです。

既知の問題

この節では、Sun Java System Connector for Microsoft Outlook のリリース時点での既知の問題を説明します。既知の場合、バグ ID を括弧で囲んで示してあります。

一般的な問題

カレンダ

次は、Sun Java System Connector for Microsoft Outlook のカレンダのみに関する問題です。

次は、Sun Java System Connector for Microsoft Outlook と Sun Java System Communications Express の相互運用性に関する問題です。

メール

次は、Sun Java System Connector for Microsoft Outlook のメールのみに関する問題です。

次は、Sun Java System Connector for Microsoft Outlook と Sun Java System Communications Express などの他のメールクライアント間の相互運用性に関する問題です。

ローカライズに関する問題点

次の問題は、Sun Java System Connector for Microsoft Outlook のローカライズしたバージョンに影響します。


問題の報告とフィードバックの方法

Sun Java System Connector for Microsoft Outlook で問題が発生した場合は、次のどちらかの方法で Sun のカスタマサポートに連絡してください。

できるだけ確実に問題に対応できるようにするため、サポートにお問い合わせの際は次の情報を用意してください。

コメントの送付先

Sun では、マニュアルの改善のために、皆様からのコメントおよび提案をお待ちしております。フィードバックには、次の Web ページのフォームをご使用ください。

該当の欄にマニュアルの正式タイトルと Part No. をご記入ください。Part No. は、マニュアルのタイトルページか先頭に記述されている 7 桁または 9 桁の番号です。たとえば、この リリースノート の Part No. は 817-7107 です。


Sun が提供しているその他のリソース

次のインターネットサイトには、Sun Java System に関する役立つ情報があります。


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