Service Registry 3.1 管理ガイド

管理ツールの起動

管理ツールを起動するには、admin-tool.jar ファイルを実行します。


java java-options -jar ServiceRegistry-base/lib/admin-tool.jar [admin-tool-options]...

通常、java コマンドはディレクトリ /usr/jdk/entsys-j2se/bin にあります。

ServiceRegistry-base の場所は、Solaris OS では /opt/SUNWsrvc-registry、Linux および HP-UX システムでは /opt/sun/srvc-registry です。

ツールの起動時に表示される警告は無視しても安全です。

管理ツールを終了するには、quit コマンドを使用します。

バッチモード

管理ツールをバッチモードで実行するには、管理ツール起動時のコマンド行で -command オプションを指定します。

たとえば、次のコマンドでは ls コマンドが実行されます。


java -jar ServiceRegistry-base/lib/admin-tool.jar -command "ls *.html"

管理ツールは、コマンドとその応答を画面上にエコーし、コマンドの実行が完了すると処理を終了します。

シェルにとって特別な意味を持つ文字は、必ず正しくエスケープするようにしてください。

対話型モード

管理ツールを対話型モードで実行するには、コマンド行で -command 以外の任意のオプションを指定するか、オプションを指定せずに、管理ツールシェルを起動します。


java -jar ServiceRegistry-base/lib/admin-tool.jar

管理ツールは、次のプロンプトを表示し、ユーザーからの入力を待ちます。


admin>

管理ツールのコマンド行オプション

管理ツールは、「形式」にリストされ、「オプション」で説明されているコマンド行オプションを認識します。

形式

[-alias alias] [-command commands] [- debug] [-help] [-keypass keypass] [-localdir localdir] [-locale locale] [- registry url] [-root locator [-create]] [-sqlselect SQL-statement] [-verbose]

オプション

-alias

キーストア内のユーザーの証明書にアクセスする際に使用するエイリアス。ユーザー登録時に使用したエイリアスを指定します。管理ツールを使ってデータをレジストリに発行する場合、このオプションは必須です。

-command

対話型シェルからコマンドを取得しないで実行する管理ツールコマンドシーケンス。複数のコマンドを区切るには、セミコロン (;) を使用します。commandsquit コマンドを含める必要はありません。コマンド区切り文字でないセミコロンを使用する必要がある場合は、セミコロンの前に円記号を付けます。


\;

管理ツールを実行しているシェルが、円記号をもう 1 つの円記号でエスケープすることを要求する可能性があります。


\\;

コマンドに空白が含まれている場合、ツールがそのコマンドシーケンスを複数のコマンド行パラメータとしてではなく 1 つのパラメータとして処理できるように、そのシーケンス全体を一重引用符または二重引用符で囲みます。実行中のシェルでセミコロンもシェルコマンドの区切り文字として解釈される場合、複数の管理ツールコマンドのシーケンスは常に引用符で囲む必要があります。

-create

-root オプションで指定されたRegistryPackage オブジェクトとそのすべての親 RegistryPackage オブジェクトを、必要に応じて作成します。このオプションが有効になるのは、管理ツールの実行ユーザーがオブジェクト作成権限を持っている場合だけです。

-debug

デバッグ時に役立つ追加情報を出力します。

-help

これらのオプションの一覧を表示します。

-keypass

キーストア内のユーザーの証明書にアクセスする際に使用するパスワード。ユーザー登録時に使用したパスワードを指定します。管理ツールを使ってデータをレジストリに発行する場合、このオプションは必須です。

-localdir

ローカルファイルシステム内のベースディレクトリ。ローカルファイルシステム内のファイルに関係するコマンドの場合に指定します。

-locale

エラーメッセージや状態メッセージ用のリソースバンドルを選択する際に使用するロケール (enfr など)。デフォルトは、Java 仮想マシン (JVM) によって決定されます。

-registry

接続先となる ebXML レジストリの URL。デフォルトは http://localhost:6480/soar/registry/soap です。

-root

リポジトリを RegistryPackage オブジェクトのツリーとして扱うコマンドにおいてベースとして使用される RegistryPackage のロケータ (/registry/userData など)。なお、こうしたツリー内の各オブジェクトには、ほかの RegistryObject オブジェクトや RegistryPackage オブジェクトが含まれます。デフォルトは、すべてのユーザーのデータ用に定義された RegistryPackage である、/registry/userData です。

-sqlselect

レジストリオブジェクトを選択するための SQL-statement を実行します。この文は select で始まる完全な SQL 文にするようにしてください。この SQL 文は、引用符で囲む必要がありますが、末尾にセミコロンを付ける必要はありません。このオプションを指定したあとで、引数なしの select コマンドを使用した場合、SQL-statement 以外の引数を持つ select コマンドを使用するまでその SQL-statement が実行されます。

-v | -verbose

状態メッセージの冗長出力を指定します。


注 –

-help オプションの出力には、このリリースでサポートされていないオプションが 2 つ表示されます。-class-property です。


管理ツールを使用した、コンテンツのレジストリへの発行

管理ツールコマンドには、コンテンツをレジストリに発行できるものがあります。たとえば、 cpimport などです。また、 rm コマンドでは、レジストリからコンテンツを削除できます。これらのコマンドを使用できるようにするには、追加の手順を実行してください。

Procedureコンテンツをレジストリに発行できるようにする

  1. 『Service Registry 3.1 ユーザーズガイド (2006Q4)』「ユーザーアカウントの作成」の説明に従ってユーザー登録を行います。

    指定したユーザー名とパスワードに加えて、ダウンロードした PKCS12 証明書の格納場所を覚えておきます。

  2. 管理ツールを起動します。


    java -jar ServiceRegistry-base/lib/admin-tool.jar
    
  3. keystoreMover コマンドを実行して、PKCS12 証明書を JKS キーストアにエクスポートします。詳細については、keystoreMoverを参照してください。

    通常は、コマンド例で示される 4 つのオプションのみ指定する必要があります。

  4. 管理ツールを停止します。


    quit
    
  5. 再度、管理ツールを起動します。今回は次のようにオプションを指定します。


    java -Djaxr-ebxml.security.storetype=JKS \
    -Djaxr-ebxml.security.keystore=security/filename \
    -Djaxr-ebxml.security.storepass=ebxmlrr \
    -jar ServiceRegistry-base/lib/admin-tool.jar -alias alias -keypass password
    

    ここで、filename は証明書ファイルの名前で、通常は keystore.jks です。場所 security/filename は、ディレクトリ $HOME/soar/3.0/jaxr-ebxml からの相対パスです。alias password の値は、ユーザーアカウントを作成したときに指定した値です。

    入力内容を保存するには、このコマンドを実行するスクリプトを作成します。