ユーザーリポジトリに LDAP サーバーを使用する場合、次の作業を実行します。
インスタンス設定ファイルの編集
管理者のアクセス制御の設定
ブローカでディレクトリサーバーを使用する場合、ブローカインスタンス設定ファイル config.properties で特定のプロパティーの値を設定します。これらのプロパティーを使用すると、ユーザーがブローカインスタンスへの接続を試みているか、メッセージング操作を実行しようとしている場合に、ブローカインスタンスが LDAP サーバーに対して、ユーザーやグループに関する情報をクエリーできるようになります。
インスタンス設定ファイルは、ブローカインスタンスディレクトリのディレクトリ内にあります。パスは次のような形式です。
…/instances/instanceName /props/config.properties
オペレーティングシステム別のインスタンスディレクトリの場所については、付録 A 「プラットフォームごとの Message QueueTM データの場所」を参照してください。
次のプロパティーを設定して、LDAP ユーザーリポジトリの使用を指定します。
imq.authentication.basic.user_repository=ldap |
imq.authentication.type プロパティーを設定して、クライアントからブローカへのパスワードの受け渡しに、base64 (basic) 符号化方式を使用するか、MD5 (digest) 符号化方式を使用するかを決定します。LDAP ディレクトリサーバーをユーザーリポジトリに使用する場合、認証タイプに basic を設定する必要があります。たとえば、次のように指定します。
imq.authentication.type=basic |
LDAP へのアクセスを制御するブローカプロパティーを設定する必要もあります。このプロパティーは、ブローカインスタンス設定ファイル内にあります。プロパティーについては、「セキュリティーサービス」で説明し、「セキュリティーのプロパティー」にまとめています。
Message Queue は JNDI API を使用して、LDAP ディレクトリサーバーと対話します。このプロパティーで使用されている構文と用語の詳細については JNDI のドキュメントを参照してください。Message Queue は、Sun JNDI LDAP プロバイダと簡単な認証を使用しています。
Message Queue は LDAP 認証のフェイルオーバーをサポートします。認証が試みられる LDAP ディレクトリサーバーのリストを指定できます (imq.user.repos.ldap.server プロパティーの詳細を参照)。
LDAP ユーザーリポジトリに関連したプロパティーの設定方法の例については、ブローカの config.properties ファイルを参照してください。
必要に応じて、アクセス制御プロパティーファイルにあるユーザーまたはグループ、および規則を編集する必要があります。アクセス制御プロパティーファイルの使用に関する詳細は、「ユーザー承認: アクセス制御プロパティーファイル」を参照してください。
接続の認証やグループ検索の間、ブローカに SSL を使用して LDAP ディレクトリとの通信を行わせる場合、LDAP サーバーの SSL をアクティブにし、ブローカ設定ファイルで次のプロパティーを設定します。
LDAP サーバーが SSL 通信に使用するポートを指定します。たとえば、次のように指定します。
imq.user_repository.ldap.server=myhost:7878 |
ブローカプロパティーの imq.user_repository.ldap.ssl.enabled を true に設定します。
複数の LDAP ディレクトリサーバーを使用している場合は、ldap:// を使用して、追加の各ディレクトリサーバーを指定します。たとえば、次のように指定します。
imq.user_repository.ldap.server = myHost:7878 ldap:// otherHost:7878 …
追加の各ディレクトリサーバーはスペースで区切ります。リスト内のすべてのディレクトリサーバーは、LDAP 関連プロパティーに同じ値を使用する必要があります。
管理ユーザーを作成するには、アクセス制御プロパティーファイルで、ADMIN 接続を作成できるユーザーとグループを指定します。これらのユーザーとグループは、LDAP ディレクトリで事前に定義されている必要があります。
ADMIN 接続を作成できるユーザーまたはグループは、管理コマンドを発行できます。
アクセス制御ファイルの使用を有効にするには、ブローカプロパティー imq.accesscontrol.enabled を、デフォルト値である true に設定します。
imq.accesscontrol.enabled プロパティーにより、アクセス制御ファイルの使用が有効になります。
アクセス制御ファイル accesscontrol.properties を開きます。このファイルの場所については、付録 A 「プラットフォームごとの Message QueueTM データの場所」の一覧を参照してください。
このファイルには、次のようなエントリが収められています。
サービス接続アクセス制御##################################connection.NORMAL.allow.user=*connection.ADMIN.allow.group=admin
上記のエントリは一例です。admin グループはファイルベースのユーザーリポジトリに存在しますが、デフォルトでは LDAP ディレクトリに存在しないことに注意してください。LDAP ディレクトリで定義される、Message Queue 管理者権限を付与するグループの名前は変更する必要があります。
Message Queue 管理者権限をユーザーに付与するには、ユーザー名を次のように入力します。
connection.ADMIN.allow.user= userName[[,userName2] …]
Message Queue 管理者権限をグループに付与するには、グループ名を次のように入力します。
connection.ADMIN.allow.group= groupName[[,groupName2] …]