Sun Java System Message Queue 3.7 UR1 管理ガイド

クラスタ設定プロパティー

クラスタを定義するには、メンバーブローカごとにクラスタ設定プロパティーを指定します。このプロパティーは、クラスタのブローカごとに個別に設定できますが、このプロパティーを中央のクラスタ設定ファイルに集めて、すべてのブローカに参照させる方が一般的に便利です。このようにすると、設定の不一致を防止し、クラスタのすべてのブローカで同一の一貫した設定情報を共有できます。

クラスタ設定プロパティーについては、表 14–9 で詳しく説明します。クラスタ設定プロパティーには次のものが含まれます。

hostname プロパティーと port プロパティーはブローカごとに個別に設定できますが、brokerlistmasterbrokerurltransport は、クラスタのすべてのブローカで同一の値にする必要があります。

次の節では、クラスタのブローカごとに個別に、またはクラスタ設定ファイルを使用して中央で、ブローカのクラスタ設定プロパティーを設定する方法について説明します。

ブローカごとのクラスタプロパティーの設定

ブローカのクラスタ設定プロパティーは、インスタンス設定ファイルで、またはブローカの起動時にコマンド行で設定できます。たとえば、host1 のポート 9876host2 のポート 5000ctrlhost のデフォルトポート 7676 のブローカから構成されるクラスタを作成するには、3 つすべてのブローカのインスタンス設定ファイルに次のプロパティーを含めます。

imq.cluster.brokerlist=host1:9876,host2:5000,ctrlhost

この手法では、クラスタ設定を変更する必要がある場合、クラスタのブローカごとにインスタンス設定ファイルを更新する必要があることに注意してください。

クラスタ設定ファイルの使用

一貫性を保って保守しやすくするため、ブローカごとに共有クラスタ設定プロパティーを設定する代わりに、すべての共有クラスタ設定プロパティーを 1 つのクラスタ設定ファイルに集めることをお勧めします。この手法では、それぞれのブローカのインスタンス設定ファイルで imq.cluster.url プロパティーを設定し、クラスタ設定ファイルの場所を指定する必要があります。たとえば、次のように指定します。

imq.cluster.url=file:/home/cluster.properties

クラスタ設定ファイルでは、接続するブローカのリスト (imq.cluster.brokerlist)、cluster 接続サービスに使用するトランスポートプロトコル (imq.cluster.transport )、任意でマスターブローカのアドレス (imq.cluster.masterbroker) など、クラスタに属しているすべてのブローカの共有設定プロパティーを定義します。次のコードでは、前の例と同じクラスタが定義され、ctrlhost で動作するブローカがマスターブローカになります。

imq.cluster.brokerlist=host1:9876,host2:5000,ctrlhost
imq.cluster.masterbroker=ctrlhost