Sun Java System Message Queue 3.7 UR1 管理ガイド

メトリックスの対話型表示

Message Queue ブローカでは、次のタイプのメトリックスが報告されます。

imqcmd コマンドでは、ブローカ全体、それぞれの接続サービス、それぞれの物理的送信先のメトリックス情報を取得できます。メトリックスデータを取得するには、一般に、imqcmdmetrics サブコマンドを使用します。メトリックスデータは、指定した間隔で、または指定した回数だけ、コンソール画面に表示されます。

query サブコマンドを使用し、設定情報も含む、同様のデータを表示することもできます。詳細については、「imqcmd query」を参照してください。

imqcmd metrics

imqcmd metrics の構文とオプションを、それぞれ表 10–3表 10–4 に示します。

表 10–3 imqcmd metrics サブコマンドの構文

サブコマンドの構文 

提供されるメトリックスデータ 

metrics bkr
   [-b hostName:portNumber]
   [-m metricType]
   [-int interval]
   [-msp numSamples]

デフォルトのブローカ、または指定したホストとポートのブローカに関して、ブローカのメトリックスを表示します。 

metrics svc -n serviceName
   [-b hostName:portNumber]
   [-m metricType]
   [-int interval]
   [-msp numSamples]

デフォルトのブローカ、または指定したホストとポートのブローカで実行している特定のサービスのメトリックスを表示します。 

metrics dst -t destType
   -n destName
   [-b hostName:portNumber]
   [-m metricType]
   [-int interval]
   [-msp numSamples]

特定のタイプと名前の物理的送信先に関するメトリックス情報を表示します。

表 10–4 imqcmd metrics サブコマンドのオプション

サブコマンドのオプション 

説明 

-b hostName: portNumber

メトリックスデータを報告するホスト名とブローカのポートを指定します。デフォルトは localhost:7676 です。

-int interval

メトリックスが表示される間隔を秒単位で指定します。デフォルトは 5 秒です。 

-m metricType

表示するメトリックスのタイプを指定します。 

ttl ブローカ、サービス、または送信先で入出力されているメッセージとパケットのフローに関するメトリックスを表示します (デフォルトのメトリックスタイプ)。

rts ブローカ、接続サービス、または送信先で入出力されているメッセージとパケットのフローレートに関するメトリックスを表示します (秒単位)。

cxn 接続、仮想メモリーヒープ、およびスレッドを表示します (ブローカと接続サービスのみ)。

con コンシューマ関連のメトリックスを表示します (送信先のみ)。

dsk ディスク使用量のメトリックスを表示します (送信先のみ)。

-msp numSamples

出力に表示するサンプルの数を指定します。デフォルトは無制限です (無限)。 

-n destName

必要に応じて、メトリックスデータを報告する物理的送信先の名前を指定します。デフォルトはありません。 

-n serviceName

必要に応じて、メトリックスデータを報告する接続サービスを指定します。デフォルトはありません。 

-t destType

必要に応じて、メトリックスデータを報告する物理的送信先のタイプ (キューまたはトピック) を指定します。デフォルトはありません。 

metrics サブコマンドを使用したメトリックスデータの表示

この節では、metrics サブコマンドを使用してメトリックス情報を報告するための手順を説明します。

Proceduremetrics サブコマンドを使用する

  1. メトリックス情報が必要なブローカを起動します。

    「ブローカの起動」を参照してください。

  2. 表 10–3表 10–4 に示すオプションを指定して、適切な imqcmd metrics サブコマンドを実行します。

メトリックスの出力: imqcmd metrics

この節には、imqcmd metrics サブコマンドの出力例が含まれています。この例では、ブローカ全体のメトリックス、接続サービスのメトリックス、物理的送信先のメトリックスが示されています。

ブローカ全体のメトリックス

ブローカとの間のメッセージとパケットのフローレートを 10 秒間隔で取得するには、metrics bkr サブコマンドを使用します。

imqcmd metrics bkr -m rts -int 10 -u admin

このコマンドは、次のような出力を生成します (表 18–2 のデータの説明を参照)。


--------------------------------------------------------
 Msgs/sec   Msg Bytes/sec   Pkts/sec    Pkt Bytes/sec   
 In   Out     In      Out     In   Out     In      Out  
--------------------------------------------------------
 0     0      27      56      0     0      38      66   
 10    0     7365     56      10    10    7457    1132  
 0     0      27      56      0     0      38      73   
 0     10     27     7402     10    20    1400    8459  
 0     0      27      56      0     0      38      73   

接続サービスのメトリックス

jms 接続サービスが処理したメッセージとパケットの累計を取得するには、metrics svc サブコマンドを使用します。

imqcmd metrics svc -n jms -m ttl -u admin

このコマンドは、次のような出力を生成します (表 18–3) のデータの説明を参照)。


-------------------------------------------------
  Msgs      Msg Bytes      Pkts      Pkt Bytes     
In   Out    In     Out   In   Out    In     Out  
-------------------------------------------------
164  100  120704  73600  282  383  135967  102127
657  100  483552  73600  775  876  498815  149948

物理的送信先のメトリックス

物理的送信先に関するメトリックス情報を表示するには、metrics dst サブコマンドを使用します。

imqcmd metrics dst -t q -n XQueue -m ttl -u admin

このコマンドは、次のような出力を生成します (表 18–4 のデータの説明を参照)。


-----------------------------------------------------------------------------
  Msgs      Msg Bytes         Msg Count         Total Msg Bytes (k)     Largest
In   Out    In     Out    Current  Peak  Avg  Current  Peak     Avg    Msg (k)
-----------------------------------------------------------------------------
200  200  147200  147200     0     200    0      0      143      71        0  
300  200  220800  147200    100    200   10     71      143      64        0  
300  300  220800  220800     0     200    0      0      143      59        0  

物理的送信先のコンシューマに関する情報を取得するには、次の metrics dst サブコマンドを使用します。

imqcmd metrics dst -t q -n SimpleQueue -m con -u admin

このコマンドは、次のような出力を生成します (表 18–4 のデータの説明を参照)。


------------------------------------------------------------------
  Active Consumers         Backup Consumers         Msg Count
Current  Peak  Avg      Current  Peak    Avg    Current  Peak  Avg
------------------------------------------------------------------
   1       1      0        0       0      0       944    1000  525

imqcmd query

imqcmd query の構文とオプションを、コマンドによって提供されるメトリックスデータの説明とともに表 10–5 に示します。

表 10–5 imqcmd query サブコマンドの構文

サブコマンドの構文 

提供されるメトリックスデータ 


query bkr
   [-b hostName: portNumber]

ブローカのメモリーと持続ストアに格納されている現在のメッセージ数とメッセージバイト数に関する情報 (「ブローカ情報の表示」を参照)。

または 

 

query svc -n serviceName
  [-b  hostName:portNumber]

指定した接続サービスに現在割り当てられているスレッドの数とそのサービスの接続数に関する情報 (「接続サービス情報の表示」を参照)。

または 

 

query dst -t destType
  -n destName
  [-b hostName:portNumber]

指定した送信先のメモリーと持続ストアに格納されている現在のプロデューサ数、アクティブコンシューマとバックアップコンシューマの数、メッセージ数とメッセージバイト数に関する情報 (「物理的送信先の情報の表示」を参照)。


注 –

imqcmd query は限定されたメトリックスデータを提供するため、このツールは、第 18 章「メトリックスのリファレンス」の表には記載されていません。