Message Queue ブローカでは、次のタイプのメトリックスが報告されます。
Java 仮想マシン (JVM) メトリックス: JVM ヒープサイズに関する情報です。
ブローカ全体のメトリックス: ブローカに保存されているメッセージ、ブローカで入出力されるメッセージ、メモリー使用に関する情報です。メッセージは、メッセージ数とバイト数の点で追跡されます。
接続サービスのメトリックス: 接続と接続スレッドのリソースに関する情報、および特定の接続サービスのメッセージフローに関する情報です。
送信先メトリックス: 特定の物理的送信先との間のメッセージフロー、物理的送信先のコンシューマ、メモリーとディスクスペースの使用率に関する情報です。
imqcmd コマンドでは、ブローカ全体、それぞれの接続サービス、それぞれの物理的送信先のメトリックス情報を取得できます。メトリックスデータを取得するには、一般に、imqcmd の metrics サブコマンドを使用します。メトリックスデータは、指定した間隔で、または指定した回数だけ、コンソール画面に表示されます。
query サブコマンドを使用し、設定情報も含む、同様のデータを表示することもできます。詳細については、「imqcmd query」を参照してください。
imqcmd metrics の構文とオプションを、それぞれ表 10–3 と表 10–4 に示します。
表 10–3 imqcmd metrics サブコマンドの構文
サブコマンドの構文 |
提供されるメトリックスデータ |
---|---|
metrics bkr [-b hostName:portNumber] [-m metricType] [-int interval] [-msp numSamples] |
デフォルトのブローカ、または指定したホストとポートのブローカに関して、ブローカのメトリックスを表示します。 |
metrics svc -n serviceName [-b hostName:portNumber] [-m metricType] [-int interval] [-msp numSamples] |
デフォルトのブローカ、または指定したホストとポートのブローカで実行している特定のサービスのメトリックスを表示します。 |
metrics dst -t destType -n destName [-b hostName:portNumber] [-m metricType] [-int interval] [-msp numSamples] |
表 10–4 imqcmd metrics サブコマンドのオプション
この節では、metrics サブコマンドを使用してメトリックス情報を報告するための手順を説明します。
メトリックス情報が必要なブローカを起動します。
「ブローカの起動」を参照してください。
表 10–3 と表 10–4 に示すオプションを指定して、適切な imqcmd metrics サブコマンドを実行します。
この節には、imqcmd metrics サブコマンドの出力例が含まれています。この例では、ブローカ全体のメトリックス、接続サービスのメトリックス、物理的送信先のメトリックスが示されています。
ブローカとの間のメッセージとパケットのフローレートを 10 秒間隔で取得するには、metrics bkr サブコマンドを使用します。
imqcmd metrics bkr -m rts -int 10 -u admin
このコマンドは、次のような出力を生成します (表 18–2 のデータの説明を参照)。
-------------------------------------------------------- Msgs/sec Msg Bytes/sec Pkts/sec Pkt Bytes/sec In Out In Out In Out In Out -------------------------------------------------------- 0 0 27 56 0 0 38 66 10 0 7365 56 10 10 7457 1132 0 0 27 56 0 0 38 73 0 10 27 7402 10 20 1400 8459 0 0 27 56 0 0 38 73 |
jms 接続サービスが処理したメッセージとパケットの累計を取得するには、metrics svc サブコマンドを使用します。
imqcmd metrics svc -n jms -m ttl -u admin
このコマンドは、次のような出力を生成します (表 18–3) のデータの説明を参照)。
------------------------------------------------- Msgs Msg Bytes Pkts Pkt Bytes In Out In Out In Out In Out ------------------------------------------------- 164 100 120704 73600 282 383 135967 102127 657 100 483552 73600 775 876 498815 149948 |
物理的送信先に関するメトリックス情報を表示するには、metrics dst サブコマンドを使用します。
imqcmd metrics dst -t q -n XQueue -m ttl -u admin
このコマンドは、次のような出力を生成します (表 18–4 のデータの説明を参照)。
----------------------------------------------------------------------------- Msgs Msg Bytes Msg Count Total Msg Bytes (k) Largest In Out In Out Current Peak Avg Current Peak Avg Msg (k) ----------------------------------------------------------------------------- 200 200 147200 147200 0 200 0 0 143 71 0 300 200 220800 147200 100 200 10 71 143 64 0 300 300 220800 220800 0 200 0 0 143 59 0 |
物理的送信先のコンシューマに関する情報を取得するには、次の metrics dst サブコマンドを使用します。
imqcmd metrics dst -t q -n SimpleQueue -m con -u admin
このコマンドは、次のような出力を生成します (表 18–4 のデータの説明を参照)。
------------------------------------------------------------------ Active Consumers Backup Consumers Msg Count Current Peak Avg Current Peak Avg Current Peak Avg ------------------------------------------------------------------ 1 1 0 0 0 0 944 1000 525 |
imqcmd query の構文とオプションを、コマンドによって提供されるメトリックスデータの説明とともに表 10–5 に示します。
表 10–5 imqcmd query サブコマンドの構文
サブコマンドの構文 |
提供されるメトリックスデータ |
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ブローカのメモリーと持続ストアに格納されている現在のメッセージ数とメッセージバイト数に関する情報 (「ブローカ情報の表示」を参照)。 |
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または | ||
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指定した接続サービスに現在割り当てられているスレッドの数とそのサービスの接続数に関する情報 (「接続サービス情報の表示」を参照)。 |
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または | ||
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指定した送信先のメモリーと持続ストアに格納されている現在のプロデューサ数、アクティブコンシューマとバックアップコンシューマの数、メッセージ数とメッセージバイト数に関する情報 (「物理的送信先の情報の表示」を参照)。 |
imqcmd query は限定されたメトリックスデータを提供するため、このツールは、第 18 章「メトリックスのリファレンス」の表には記載されていません。