Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 管理ガイド

Application Server の設定コマンド

設定コマンドを使用すると、Application Server の操作を設定できます。ここでは、次の内容について説明します。

一般的な設定コマンド

ここで説明するコマンドによって、Application Server コンポーネントの設定を管理することができます。

表 19–7 一般的な設定コマンド

コマンド 

定義 

enable

指定したコンポーネントを有効にします。コンポーネントがすでに有効になっている場合は、再有効化されます。有効にするには、コンポーネントが配備済みである必要があります。コンポーネントが配備済みでない場合は、エラーメッセージが返されます。 

disable

指定したコンポーネントを即座に無効にします。コンポーネントが配備済みである必要があります。コンポーネントが配備済みでない場合は、エラーメッセージが返されます。 

export

後続のコマンド環境に対して、自動エクスポートの変数名にマークを付けます。指定した変数名の値を unset するか、multimode を終了しないかぎり、後続のコマンドはすべてその変数名の値を使用します。

get

属性の名前と値を取得します。 

set

1 つ以上の設定可能な属性の値を設定します。 

list

設定可能な要素を一覧表示します。Solaris で、* をオプション値やオペランドとして使用してコマンドを実行する場合は、引用符が必要です。

unset

マルチモード環境に対して設定した 1 つ以上の変数を削除します。変数と変数に関連付けられた値は、その環境内に存在しなくなります。 

HTTP、IIOP、および SSL リスナーコマンド

HTTP および IIOP リスナーコマンドを使用して、リスナーを管理することができます。これらのコマンドは、リモートモードのみでサポートされています。

表 19–8 IIOP リスナーコマンド

コマンド 

定義 

create-http-listener

新しい HTTP リスナーを追加します。 

delete-http-listener

指定した HTTP リスナーを削除します。 

list-http-listeners

既存の HTTP リスナーを一覧表示します。 

create-iiop-listener

IIOP リスナーを作成します。 

delete-iiop-listener

指定した IIOP リスナーを削除します。 

list-iiop-listeners

既存の IIOP リスナーを一覧表示します。 

create-ssl

選択した HTTP リスナー、IIOP リスナー、または IIOP サービス内で SSL 要素を作成および設定し、そのリスナーまたはサービス上でセキュリティー保護された通信ができるようにします。 

delete-ssl

選択した HTTP リスナー、IIOP リスナー、または IIOP サービス内の SSL 要素を削除します。 

ライフサイクルおよび監査モジュールコマンド

ライフサイクルおよび監査モジュールコマンドを使用すると、ライフサイクルモジュールや、監査機能を実装するオプションのプラグインモジュールを制御できるようになります。これらのコマンドは、リモートモードのみでサポートされています。

表 19–9 ライフサイクルモジュールコマンド

コマンド 

定義 

create-lifecycle-module

ライフサイクルモジュールを作成します。ライフサイクルモジュールによって、Application Server 環境内で短期または長期の Java ベースのタスクを実行する手段が提供されます。 

delete-lifecycle-module

指定したライフサイクルモジュールを削除します。 

list-lifecycle-modules

既存のライフサイクルモジュールを一覧表示します。 

create-audit-module

監査機能を実装するプラグインモジュール用に、指定した監査モジュールを追加します。 

delete-audit-module

指定した監査モジュールを削除します。 

list-audit-modules

すべての監査モジュールを一覧表示します。 

プロファイラおよび JVM オプションコマンド

プロファイラおよび JVM オプションコマンドを使用すると、プロファイラを管理し、プロファイラの要素を制御することができます。これらのコマンドは、リモートモードのみでサポートされています。

表 19–10 プロファイラおよび JVM オプションコマンド

コマンド 

定義 

create-profiler

プロファイラ要素を作成します。サーバーインスタンスは、Java 設定内のプロファイラ要素によって、特定のプロファイラと連動しています。プロファイラの変更時には、サーバーを再起動する必要があります。 

delete-profiler

指定したプロファイラ要素を削除します。サーバーインスタンスは、Java 設定内のプロファイラ要素によって、特定のプロファイラと連動しています。プロファイラの変更時には、サーバーを再起動する必要があります。 

create-jvm-option

Java 設定または domain.xml ファイルのプロファイラ要素に、JVM オプションを作成します。プロファイラ用に作成された JVM オプションは、特定のプロファイラの実行に必要な設定を記録するために使用されます。新しく作成した JVM オプションを有効にするには、サーバーを再起動する必要があります。

delete-jvm-option

Java 設定または domain.xml ファイルのプロファイラ要素から、JVM オプションを削除します。

仮想サーバーコマンド

仮想サーバーコマンドを使用すると、次のような要素を制御できます。これらのコマンドは、リモートモードのみでサポートされています。

表 19–11 仮想サーバーコマンド

コマンド 

定義 

create-virtual-server

指定した仮想サーバーを作成します。Application Server で仮想化を行うことで、複数のホストアドレス上で待機している 1 つの HTTP サーバープロセスによって、複数の URL ドメインを処理できるようになります。アプリケーションを 2 つの仮想サーバーで使用できる場合は、同じ物理リソースプールを共有します。 

delete-virtual-server

指定した仮想サーバー ID の仮想サーバーを削除します。 

list-virtual-server

既存の仮想サーバーを一覧表示します。 

スレッドプールコマンド

スレッドプールコマンドを使用すると、次のような要素を制御できます。これらのコマンドは、リモートモードのみでサポートされています。

表 19–12 スレッドプールコマンド

コマンド 

定義 

create-threadpool

指定した名前付きのスレッドプールを作成します。プール内のスレッドの最大数および最小数、作業キューの数、およびスレッドのアイドルタイムアウトを指定できます。作成したスレッドプールは、IIOP 要求やリソースアダプタの作業管理要求のサービスに使用できます。作成したスレッドプールは、複数のリソースアダプタで使用できます。 

delete-threadpool

指定した ID のスレッドプールを削除します。 

list-threadpools

すべてのスレッドプールを一覧表示します。 

トランザクションおよびタイマーコマンド

トランザクションおよびタイマーコマンドを使用すると、トランザクションおよびタイマーサブシステムを制御できます。これによって、実行中のトランザクションを中断できるようになります。これらのコマンドは、リモートモードのみでサポートされています。

表 19–13 トランザクションコマンド

コマンド 

定義 

freeze-transaction

実行中のすべてのトランザクションが中断している間、トランザクションサブシステムを凍結します。このコマンドは、実行中のトランザクションをロールバックする前に呼び出します。すでに凍結しているトランザクションサブシステムに対してこのコマンドを呼び出しても、効果はありません。 

unfreeze-transaction

中断していた実行中のすべてのトランザクションを再開します。このコマンドは、すでに凍結しているトランザクションに対して呼び出します。 

recover-transactions

保留中のトランザクションを手動で回復します。 

rollback-transaction

指定したトランザクションをロールバックします。 

list-timers

特定のサーバーインスタンスに備えられたタイマーを一覧表示します。