この節では、java.util.logging パッケージを使用して Application Server のロギングサブシステムにアクセスするアプリケーションのカスタムロギングレベルを設定する方法について説明します。
java.util.logging パッケージは、ロガーインスタンスを作成できる階層型の名前空間を提供します。特定のロギングレコードが Application Server インスタンスのログファイルに出力されるかどうかは、ログレコードのログレベルと指定したログレベルによって異なります。
Application Server のロガー設定では、20 を超えるロギングモジュールが提供され、Application Server 独自の内部ロギングを詳細に制御できます。また、モジュール名とそのモジュールで使用するロギングレベルを指定することで、カスタムログモジュールを追加作成するオプションもあります。
ここで重要なのは、ロガーは静的な名前であり、継承されないということです。そのため、カスタムロガーが com.someorg.app という名前で設定された場合、アプリケーションがロガー com.someorg.app.submodule を検索しても、com.someorg.app からの設定を継承するロガーは提供されません。代わりに com.someorg.app.submodule には、INFO レベルまたはそれ以上のレベルでロギングするように設定されたデフォルトのロガーがあります。
アプリケーションでロガーの継承を使用する必要がある場合は、Application Server を実行するために使用している Java ランタイムの logging.properties ファイルを編集して設定することができます。たとえば、次のエントリを logging.properties ファイルに追加すると、FINE レベルを継承する com.someorg.app.submodule が作成されます。
com.someorg.app.level = FINE
Java ロギング API の詳細は、http://java.sun.com/j2se/1.5.0/docs/api/java/util/logging/package-summary.html にある Java ドキュメントや、その他の java.util.logging クラスのドキュメントを参照してください。