HADB システムの処理能力と記憶容量を増やすには、新規ノードを作成してデータベースに追加します。
ノードを追加した後で、HADB JDBC 接続プールの次のプロパティーを更新します。
serverlist プロパティー。
通常プールサイズ。一般には、新規ノードにつき 8 つの接続を追加します。詳細については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 配備計画ガイド』の「システムのサイジング」を参照してください。
ノードを追加するには、hadbm addnodes コマンドを使用します。コマンド構文は次のとおりです。
hadbm addnodes [--no-refragment] [--spares=sparecount] [--historypath=path] [--devicepath=path] [--set=attr-name-value-list] [--dbpassword=password | --dbpasswordfile=file ] [--adminpassword=password | --adminpasswordfile=file] --hosts=hostlist [dbname]
dbname オペランドにはデータベース名を指定します。デフォルトは hadb です。データベースの状態は、HAFaultTolerant またはFaultTolerant である必要があります。データベースの状態の詳細については、「データベースの状態」を参照してください。
--devicepath と --historypath オプションを指定しない場合、新規ノードは既存データベースと同じデバイスパスを持ち、同じ履歴ファイルを使用します。
ノードを追加すると、既存データの再断片化と再配布が実行されて、システムに新規ノードが組み込まれます。オンラインで再断片化を実行するには、再断片化が終了するまで古いデータと新しいデータを同時に保持できるだけの十分なスペースが HADB ノードのディスクに必要です。つまり、ユーザーデータサイズは、ユーザーデータに使用可能なスペースの 50% を超えてはいけません。詳細については、「デバイス情報の取得」を参照してください。
システムが軽くロードされるときにノードを追加するのが最善です。
次に例を示します。
hadbm addnodes -adminpassword=password --hosts n6,n7,n8,n9
次の表で、hadbm addnodes の特別なコマンドオプションについて説明します。その他のオプションの説明は、「汎用オプション」を参照してください。
表 3–13 hadbm addnodes オプション
オプション |
説明 |
デフォルト |
---|---|---|
-r |
ノード作成中はデータベースを再断片化しないでください。その場合には、後で hadbm refragment コマンドを使用してデータベースを再断片化し、新規ノードを使用します。再断片化の詳細については、「データベースの再断片化」を参照してください。 再断片化するための十分なデバイススペースがない場合は、より多い数のノードを持つデータベースを作成し直します。「データベースの再作成によるノードの追加」を参照してください。 |
適用外 |
-s |
すでに存在するスペアノードに追加する新規スペアノードの数。この数は、偶数、かつ追加するノードの数以下でなければなりません。 |
0 |
-d |
デバイスへのパス。デバイスは次のとおりです。
|
Solaris および Linux: HADB_install_dir/device Windows: C:\Sun\AppServer\SUNWhadb\vers。ここで、vers は HADB バージョン番号です。 |
-H |
データベース内の新規ノード用の新しいホスト名を一覧にしたコンマ区切りリスト。リスト中のコンマで区切られた項目ごとに 1 つのノードが作成されます。ノードの数は偶数でなければなりません。HADB ホストの IP アドレスは、IPv4 アドレスである必要があります。 重複するホスト名を使用すると、同じマシン上に異なるポート番号が指定された複数のノードが作成されます。同じマシン上のノードがミラーノードではないことを確認してください。 奇数番号のノードが一方の DRU に配置され、偶数番号のノードは他方の DRU に配置されます。--spares を使用すると、もっとも大きい番号のノードが新規スペアノードとなります。 二重のネットワークインタフェースを持つデータベースを作成した場合も、同じ方法で新規ノードを構成する必要があります。「ネットワーク冗長性の設定」を参照してください。 |
なし |