ここでは次の作業について説明します。
ローカルに配備されたポートレットを、WSRP コンシューマとして動作する別のポータルへリモートで提供する場合は、プロデューサを作成します。ポータルは複数のプロデューサをホストできます。コンシューマは、プロデューサが提供するリモートのポートレットをインポートできます。WSRP コンシューマに提供するポートレットをベースにして、1 つ以上のプロデューサを作成できます。プロデューサは登録をサポートできますが、登録が必須であるわけではありません。プロデューサが登録をサポートする場合、コンシューマをプロデューサと組み合わせて動作させるには、コンシューマを登録する必要があります。
登録は、コンシューマとプロデューサの間の技術的または業務上の関係を構築するために使用されます。プロデューサの作成時には、次の登録機構のいずれかを定義できます。すなわち、in-band 登録と out-of-band 登録です。
プロデューサが登録を必要とし、in-band 登録を有効とした場合、コンシューマは WSRP インタフェースを介して詳細を提供し、プロデューサに登録できます。また、コンシューマには out-of-band 通信を介した登録のオプションも提供されます。すなわち、コンシューマは out-of-band 通信を介して取得される登録ハンドルを提供できます。
プロデューサが登録を必要とし、out-of-band 登録を有効とした場合、コンシューマは out-of-band 通信を介して登録ハンドルを取得し、登録処理中に登録ハンドルを提供します。out-of-band 登録は、電話の呼び出しや電子メールなど手動の介入を伴って発生します。out-of-band 登録をサポートするプロデューサは、out-of-band 通信を介してコンシューマに関する詳細を取得し、コンシューマの登録ハンドルを作成します。登録ハンドルは、out-of-band 通信を介してコンシューマに送られます。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」タブをクリックします。
「DN を選択」ドロップダウンメニューでいずれかの DN を選択し、「プロデューサ」タブをクリックします。
「WSRP プロデューサ」テーブルに作成済みのすべてのプロデューサが表示されます。
Sun Java System Identity Server に組織が作成されます。ポートレットの利用度に基づいて組織またはサブ組織の DN を選択します。
「新規」をクリックして、新しいプロデューサを作成します。
プロデューサを識別する名前を入力します。
「登録」の「必須」を選択します。
Sun Java System Portal Server アプリケーションインタフェースを使用して設定済みプロデューサの追加中に、コンシューマが詳細を入力するには、in-band 登録の「サポートする」を選択します。
登録プロパティーを追加するには、「行を追加」をクリックします。値を入力します。登録プロパティーの名前と説明を入力します。
登録プロパティーとは、コンシューマを特定のプロデューサに登録するときにコンシューマから取得される詳細情報です。コンシューマによって入力された登録プロパティーは、登録検証クラスを介して検証可能です。
コンシューマが電話の呼び出しや電子メールなど out-of-band 通信を介して詳細情報を提供する場合、「out-of-band 登録」の「サポートする」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「確認」画面に入力した詳細情報が表示されます。詳細情報を確認します。「戻る」をクリックすると、入力済みの詳細情報を変更できます。
「終了」をクリックします。
登録を必要としないプロデューサに関しては、コンシューマは out-of-band 通信を介した情報の入力または取得を行う必要はありません。この場合、コンシューマはプロデューサによって提供されたポートレットをカスタマイズ (編集) することはできません。登録をサポートしないプロデューサは、読み取り専用のポータルをコンシューマに提供します。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
「WSRP」タブをクリックします。
DN を選択します。
「設定済みのプロデューサ」テーブルに、すでに設定済みのすべてのプロデューサが表示されます。
「新規」をクリックします。
プロデューサの名前を入力します。
「登録」の「不要」を選択します。
「終了」をクリックします。
新しく作成したプロデューサは、コンシューマが登録できるように有効化してください。1 つ以上のポートレットを追加することでプロデューサを有効化できます。
プロデューサを無効にすることも可能です。ただし、無効にされたプロデューサに登録されたコンシューマはいずれも、そのプロデューサによって提供されるポートレットにアクセスできなくなります。
「プロデューサ」タブでプロデューサ名のリンクをクリックします。
「プロパティーの編集」画面が表示されます。この画面には WSDL (Web Services Definition Language) URL が表示されます。WSDL URL は、特定のプロデューサに固有の URL であり、コンシューマがプロデューサにアクセスする際に使用します。
1 つ以上の発行済みポートレットをプロデューサに追加します。
プロデューサは少なくとも 1 つの発行済みポートレットを有効にする必要があります。画面には、プロデューサが作成されているポータルに関連付けられた発行済みポートレットがすべて表示されます。
ポートレットを選択し、「追加」をクリックします。
必要に応じて「登録検証クラス」フィールドを編集します。
Registration Validator が、コンシューマによって入力された登録プロパティーの検証に使用されます。必要に応じて、このクラスをカスタマイズすることも可能です。
「保存」をクリックします。これで、画面上の「有効」チェックボックスを編集できます。「有効」を選択し、「保存」をクリックします。
プロデューサのその他のプロパティーを編集することもできます。
登録検証クラスはカスタマイズ可能です。このクラスを使用すると、登録プロパティーを扱うことができます。たとえば、顧客の郵便番号の検証などです。登録検証は、WSRP プロデューサの登録検証に使用する SPI です。検証クラスのカスタマイズの詳細については、http://portalID/portal/javadocs/desktop を参照してください。また、WSRP:Validating Registration Data を『Sun Java System Portal Server 7.1 Developer’s Guide』で参照することもできます。
登録をサポートするプロデューサでは、特定のコンシューマに対して登録ハンドルを生成する必要があります。登録ハンドルの生成後、out-of-band 通信を介してプロデューサに登録するためにコンシューマと通信する必要があります。プロデューサへの登録時に、コンシューマは登録ハンドルを入力する必要があります。
「コンシューマ登録」タブをクリックします。
特定のプロデューサにすでに登録されているすべてのコンシューマが画面に表示されます。
「新規」をクリックします。
名前、状態、コンシューマエージェント、メソッドなど詳細情報を入力します。
コンシューマを識別する一意の名前。
有効または無効にすることができます。
コンシューマのベンダーの名前とバージョンを指定します。コンシューマエージェント名は ProductName.MajorVersion.MinorVersion の形式にしてください。ProductName はコンシューマが該当の配備にインストールした製品を識別します。majorVersion と minorVersion はベンダーが定義した製品バージョンの表示です。ーこの文字列には、製品やコンシューマが提供する任意の文字や単語を追加できます。
コンシューマが、get メソッドを持つフォームを含む HTML マークアップをサポートする形式でポートレット URL を実装しているかどうかを指定します。
「次へ」をクリックします。
プロデューサの作成時に指定する登録プロパティーの値が画面に表示されます。
値を入力し、「次へ」をクリックします。「終了」をクリックします。
プロデューサを発行すると、Sun Java System Service Registry Server や ebXML Registry サーバーなどのリポジトリのいずれかにプロデューサの詳細情報が格納されます。プロデューサの発行後は、アプリケーションインタフェースまたはコマンド行インタフェースを使用してプロデューサの詳細情報を検索できます。Sun Java System Service Registry Server のセットアップに関する詳細については、『Service Registry 3.1 管理ガイド』を参照してください。
プロデューサの詳細情報をレジストリに発行するには、Sun Java System Portal Server for Registry を設定する必要があります。
Portal Server がインストールされるマシンにディレクトリ /soar/3.0/jaxr-ebxml/security を作成します。
keystore.jks をレジストリサーバーの /var/opt/SUNWsrvc-registry/3.0/data/security ディレクトリから /soar/3.0/jaxr-ebxml/security にコピーします。
「ポータル」タブを選択します。
「ポータル」からポータルサーバーを選択します。
サブメニューの「SSO アダプタ」をクリックします。
「JES-REGISTRY-SERVER」をクリックします。
「メタアダプタの編集 - JES-REGISTRY-SERVER」画面が表示されます。
詳細情報を入力します。
プロキシを介してレジストリサーバーにアクセスしている場合
プロキシサーバーのホスト名。
プロキシサーバーが認証を必要とした場合のプロキシパスワード。
プロキシサーバーが有効となっているポート。
プロキシサーバーが認証を必要とした場合のプロキシユーザー名。
プロキシサーバーを使用していない場合
キーストアからキーを取得するために必要なパスワード。
キーストアに存在するキーエイリアス。レジストリサーバーとの認証に使用されます。
キーストアの /soar/3.0/jaxr-ebxml/ からの相対的な場所。
キーストアを開くために使用するパスワード。
発行要求が送信されるレジストリサーバーの URL。この URL は SOAP 要求を受け入れるようにしてください。
検索要求が送信されるレジストリサーバーの URL。この URL は SOAP 要求を受け入れるようにしてください。
次の手順は、プロデューサをレジストリサーバーに発行する方法を示しています。
組織データファイルとプロデューサデータファイルを作成します。
組織データファイルには次のエントリを含めることができます。
org.name= Sun Microsystems
org.description= Description
org.primarycontact.name= Henry
org.primarycontact.phoneno= 1234567
org.primarycontact.email= someone@host.com
レジストリが内部に配備されていない限り、org.name および org.description は Identity Server の詳細情報と同じになるようにしてください。
プロデューサデータファイルには、次のエントリを含めるようにします。
producer.name=Producer_name
producer.description=Producer_Description
producer.id=Producer_ID
すべてのデータファイルを作成しなければいけないわけではありません。ただし、プロデューサ、組織、あるいはポートレットの詳細情報を検索するには、それに関連付けられたファイルを少なくとも 1 つ作成しておくようにしてください。
共通エージェントコンテナを停止し、再起動します。
/usr/lib/cacao/bin/cacaoadm stop
/usr/lib/cacao/bin/cacaoadm start
プロデューサの詳細情報を発行するには、次のコマンドを使用します。
./psadmin publish-registry -u amadmin -f password_file -p portal1 -m producer -U producer_data_file -O organization_data_file -T portlet - L --debug
ポートレットファイルは、WSRP プロデューサによって提供されるポートレットを指定します。ポートレットのリストは二重引用符で囲んだ文字列の形式で指定し、要素間をスペースで区切ります。たとえば、"NotepadPortlet BookmarkPortlet WeatherPortlet" のように指定します。
次のコマンドを使用すると、ログファイルをチェックできます。more var/opt/SUNWportal/logs/admin/portal.admin.cli.0.0.log
ここではプロデューサの検索方法について説明します。
検索プロデューサデータファイルを作成します。
検索プロデューサデータファイルには、次の内容を含めることができます。
producer.name= producer_name
producer.description=producer_description
検索プロデューサデータファイルには、レジストリ内で検索対象となるプロデューサの説明が含まれます。文字列 % をワイルドカードとして使用します。たとえば、%acme% を producer.name に使用すると、名前に文字列「acme」を含む WSRP プロデューサがすべて検索されます。
レジストリを検索するには、次のコマンドを使用します。
./psadmin search-registry -m consumer -u amadmin -f ps_password -C search_producer_datafile -p portal1
検索ポートレットデータファイルを作成します。
検索ポートレットデータファイルには、次の内容を含めることができます。
portlet.name= portlet_name
portlet.description= portlet_description
検索ポートレットデータファイルには、レジストリ内で検索対象となるポートレットの説明が含まれます。文字列 % をワイルドカードとして使用します。たとえば、%stock% を portlet.name に使用すると、名前に文字列「stock」を含むポートレットがすべて検索されます。
ポートレットの詳細情報を基に検索するには、次のコマンドを使用します。
./psadmin search-registry -m consumer -u amadmin -f ps_password -D search_portlet_datafile
検索組織データファイルを作成します。
検索組織データファイルには次の内容を含めてください。
organization.name= organization_name
organization.description=organization_description
検索組織データファイルには、レジストリ内で検索対象となる組織の説明が含まれます。文字列 % をワイルドカードとして使用します。たとえば、%acme% を organization.name に使用すると、名前に文字列「acme」を含む組織がすべて検索されます。
組織データファイルに基づいて検索するには、次のコマンドを使用します。
./psadmin search-registry -m consumer -u amadmin -f ps_password -L search_organization_datafile -p portal1