Portal Server Mobile Access ソフトウェアでは、Portal Server 管理コンソールを使用してモバイルポータルデスクトップを管理します。
この章で提供される情報を理解し、モバイルポータルデスクトップを管理するためには、Portal Server 管理コンソールについての知識が必要です。
この章では次のトピックについて説明します。
Mobile Access ソフトウェアをインストールすると、Portal Server サイトでモバイルポータルデスクトップ、音声ポータルデスクトップ、および標準ポータルデスクトップが提供されます。ユーザーが Portal Server にログインするときに、ワイヤレスデスクトップディスパッチャ (Mobile Access ソフトウェアのコンポーネント) では、ユーザー要求の配信先として適切なポータルデスクトップが決定されます。
ワイヤレスデスクトップディスパッチャでは、「XML 形式のディスプレイプロファイル」の設定を使用して、ユーザー要求の配信先として適切なポータルデスクトップ (標準、モバイル、音声) が決定されます。ワイヤレスデスクトップディスパッチャは、次の処理を行います。
デスクトップ要求のクライアントタイプを決定する
ディスプレイプロファイル設定を使用してクライアントを適切なコンテナに一致させる
要求を適切なコンテナに配信する
モバイルポータルデスクトップのデフォルトチャネルは、WirelessDesktopDispatcher です。特定のデバイスのほかのコンテナをサポートするには、Portal Server 7.1 管理コンソールから WirelessDesktopDispatcher コンテナを編集するための手順に従います。
Portal Server 7.1 管理コンソールに管理者としてログインします。
「ポータル」タブをクリックします。
利用可能なポータルが表示されます。
管理するポータルの名前をクリックします。
「DN を選択」ドロップダウンリストから「組織」オプションを選択します。
「デスクトップのタスクと属性」ページが表示されます。「デスクトップ属性」では「親コンテナ」属性が利用可能です。選択した DN のディスプレイプロファイルの最上位コンテナの値が「親コンテナ」テキストボックスに表示されます。
特定のデバイスのほかのコンテナをサポートするように、「親コンテナ」テキストボックスの値を編集します。
「保存」をクリックします。
この節では、WirelessDesktopDispatcher コンテナに対して一覧表示されるプロパティーについて説明します。次の手順に従って、WirelessDesktopDispatcher コンテナのプロパティーページに移動します。
Portal Server 7.1 管理コンソールに管理者としてログインします。
「共通管理タスク」ページが表示されます。
「設定」で、「チャネルおよびコンテナを管理」ボタンをクリックします。
「データコレクション」ポップアップウィンドウが表示されます。
「ポータルを選択」ドロップダウンリストから、管理するポータルを選択します。
「DN を選択」ドロップダウンリストから DN を選択します。
「了解」をクリックします。
WirelessDesktopDispatcher コンテナのタスクとプロパティーが右フレームに一覧表示されます。このページで、これらのプロパティーの値を変更できます。
「eitContainerName」テキストボックスで、適切なデバイスに合わせて値を編集します。
ワイヤレスデスクトップディスパッチャのプロパティーには、次のものがあります。
desktopContainer プロパティーは、モバイル機器を適切なコンテナにマッピングします。このマッピングによって、要求の配信方法が識別されます。
デフォルトでは、ネイティブコンテンツを表示するデバイス (WML を使用する Nokia 製の機器など) からの HTTP 要求は、JSPNativeContainer に配信されます。レンダリングされたコンテンツを表示するデバイスからの HTTP 要求は、JSPRenderingContainer に配信されます。
selectedClients プロパティーは、ポータルサイトへのアクセスに使用されるモバイル機器を追跡します。ユーザーが新しいデバイスを使用してポータルサイトにアクセスすると、そのデバイスのクライアントタイプが selectedClients プロパティーのコレクションに追加されます。
このプロパティーは、標準ポータルデスクトップの「モバイルデバイス」編集ページにデバイスのリストを表示するためにも使用されます。各ユーザーは、他のデバイスでモバイルポータルデスクトップにログインすることにより、使用しているデバイスを表示し、リストに簡単に追加することができます。
管理者は、クライアントタイプの条件プロパティーを使用して、クライアントタイプに固有のチャネルまたはコンテナチャネルのプロパティーを指定することができます。クライアントデータと同様に、クライアントタイプの条件プロパティーも階層型にすることができます。
条件プロパティーの構文は、client= clientType です。たとえば、client=WML は、WML クライアントタイプの条件プロパティーの名前です。
たとえば、クライアントタイプ client=WML の条件プロパティーには、ワイヤレスデスクトップディスパッチャの desktopContainer プロパティーがあります。デフォルトでは、このプロパティーの定義は、desktopContainer=JSPRenderingContainer です。
Nokia デバイスのデフォルト desktopContainer プロパティーの階層表現は、次のようになります。
client=WML -> desktopContainer=JSPRenderingContainer client=Nokia -> desktopContainer=JSPNativeContainer |
WML クライアントスタイル内のデバイスでは、JSPRenderingContainer が使用されます。ただし、Nokia クライアントスタイルによって定義された WML クライアントのサブセットでは、別の desktopContainer 定義が使用されます。これらのクライアントでは、JSPNativeContainer が使用されます。
これらのプロパティーは、JSPNativeContainer と JSPRenderingContainer の両方に対してチャネルの状態を示します。これにより、エンドユーザーはチャネルのコンテンツをインラインで読み込まずに、チャネルのタイトルバーのみをモバイルポータルデスクトップに表示することができます。
標準ポータルデスクトップでは、チャネルにボタンを提供してユーザーがチャネルのコンテンツを最小化または最大化できるようにすることができます。ただしこれは、モバイルポータルデスクトップでは現在サポートされていません。
これらのプロパティーには次のものが含まれます。
これらのプロパティーは、「表示するチャネル」をデスクトップチェックボックス付きで標準ポータルデスクトップのユーザーの「モバイルデバイス」編集ページに表示するかどうかを指定します。これらのプロパティーのデフォルト値は、true です。したがって、チェックボックスは表示されます。どちらかのプロパティーが false の場合、チェックボックスは表示されません。
「表示するチャネル」をデスクトップチェックボックス付きで表示するには、両方の値が true である必要があります。どちらかが false の場合、チェックボックスは表示されません。
このプロパティーは、標準ポータルデスクトップのユーザーの「モバイルデバイス」編集ページでデスクトップチェックボックスの付いた「表示するチャネル」にチェックマークを付けるかどうかを指定します。このプロパティーのデフォルト値は、true です。したがって、チェックボックスにチェックマークは付かず、コンテナ内のすべてのチャネルは最小化されたウィンドウ状態になります。
このプロパティーが false に設定されている場合、チェックボックスにチェックマークが付き、コンテナ内のすべてのチャネルは通常のウィンドウ状態になります。
JSPRenderingContainer の 2 つの拡張プロパティーは、エラーページと編集ページの表示方法を指定します。これらのプロパティーには次のものが含まれます。