Sun Java System Portal Server 7.1 配備計画ガイド

第 2 章 ビジネス目標の理解

ソリューションのライフサイクルにおけるビジネス分析段階では、ビジネスにかかわる問題を分析し、目標を達成するためのビジネス要件とビジネス上の制約を識別して、ビジネス目標を定義します。

この章で説明する内容は次のとおりです。

ビジネス分析について

ビジネス分析は、ビジネス目標を立てることから始まります。次に、解決すべきビジネスの問題を分析し、ビジネス目標を達成するために必要となるビジネス要件を識別します。目標の達成を制限するようなビジネス上の制約も考慮します。ビジネス要件および制約を分析することにより、ビジネス要件に関する文書がいくつか作成されます。

この文書を、技術要件の段階で技術要件を決定する際に活用します。ソリューションのライフサイクルを通じ、ビジネス分析の段階で実行された分析に基づき、配備計画の成功、ひいてはソリューションの成功を測定します。

ビジネス要件の定義

ポータルのビジネス要件は、配備に関する決定に影響を与えます。ビジネス要件を把握していないと、誤った前提条件を設定しやすくなり、配備見積もりの正確さに影響を与えかねません。

ポータルを提供する理由は、ポータルの実装方法に直接影響します。対象となる利用者、パフォーマンス標準、および目標に関連する他の要素について定義する必要があります。

次の点について自問し、ポータルの目標を見極めてください。

(オプション) セキュリティー保護されたポータルを配備する場合は、次の点を自問してビジネスの目的を見極めます。

ユーザーの動作と行動パターンについての理解

ユーザーがポータルを利用する状況や前システムの使用方法などの要素は、ポータルの要件を識別するための鍵となります。ポータルを利用するユーザーについて調査してください。組織にそうした行動パターンを提供できるだけの経験がない場合は、他の組織の経験を調査して評価します。

次の点を自問してユーザーを理解してください。

生産性の促進

生産性を促進するには、特にポータルがコミュニティーを提供する場合に、個人、チーム、および組織が全体としてどれだけの生産性を実現できるかが必要となります。組織全体および組織の特定部分において、および短期または長期プロジェクトにおいて確立したチームを考慮する必要があります。