ポータルデスクトップは、Portal Server のプライマリエンドユーザーインタフェースであり、プロバイダアプリケーションプログラミングインタフェース (PAPI) による広範なコンテンツ集約のメカニズムを備えています。ポータルデスクトップには、コンテナ階層と、特定のチャネルを構築するための基本構築ブロックとを有効にするさまざまなプロバイダが表示されます。コンテンツプロバイダとチャネルデータを保存する場合、ポータルデスクトップは Access Manager サービスのトップでディスプレイプロファイル データ保管メカニズムを実行します。
コンテンツの集約に使用できるさまざまな技術を次に示します。
構築ブロックプロバイダを使用したチャネルの作成
JSPProvider を使用したチャネルの作成
Portal Server タグライブラリを使用したチャネルの作成
カスタム構築ブロックプロバイダを使用したチャネルの作成
詳細については、『Sun Java System Portal Server 7.1 Secure Remote Access 管理ガイド』および『Sun Java System Portal Server 7.1 Developer Sample Guide』を参照してください。
静的なポータルコンテンツは、web-container-instance-root / https-server/docs ディレクトリまたは web-container-instance-root/directory/https-server/docs ディレクトリ (Web コンテナのドキュメントルート) 下のサブディレクトリに配置します。web-container-instance-root/SUNWportal/web-apps/https-server/portal/ ディレクトリは非公開のディレクトリであるため、コンテンツをこのディレクトリに配置しないでください。このディレクトリに配置されたコンテンツは、パッチまたはその他の更新時に Portal Server の Web アプリケーションが再配備されたときに削除の対象になります。
アプリケーションの Portal Server との統合および配備は、配備作業の中でも、もっとも重要な作業の 1 つです。アプリケーションのタイプを次に示します。
ポートレット。ポータルのコンテキストの範囲内で要求を処理し、コンテンツを生成する、プラグイン可能な Web コンポーネント。Portal Server ソフトウェアでは、ポートレットコンテナがポートレットを管理します。概念的には、ポートレットはプロバイダと同等です。
ポータルアプリケーション。 ポータルアプリケーション専用のブラウザウィンドウ内のチャネルから起動されます。Portal Server はアプリケーションをホストし、Access Manager サービスとして作成され、Portal および Access Manager API にアクセスします。
サードパーティーのアプリケーション。 Portal Server とは別にホストされますが、Portal Server からアクセスされます。リライタを呼び出す URL スクレイパーは、チャネルに表示できるように Web ページを書き換えます。Access Manager を使 用してシングルサインオンを有効にします。
JavaMailTM API の使用は、Microsoft Exchange メッセージングサーバーを Portal Server と統合する主なオプションの 1 つです。JavaMail API は、Java テクノロジに基づいたメールおよびメッセージングアプリケーションを構築するためのプラットフォーム独立およびプロトコル独立フレームワークです。JavaMail API は、Java プラットフォームのオプションのパッケージとして実装され、任意のオペレーティングシステムの JDK 1.4 以降で利用できます。JavaMail API は、Java Platform, Enterprise Edition (Java EE) に必須です。
JavaMail は、メールを管理するための共通の統一 API を提供します。JavaMail は、サービスプロバイダが Java プログラミング言語を使用して標準ベースのまたは独自のメッセージングシステムへの標準のインタフェースを提供するのを可能にします。この API を使用して、アプリケーションはメッセージストアにアクセスし、メッセージを作成および送信できます。
次に独立ソフトウェアベンダー (ISV) の統合機能のいくつかのタイプを示します。
アプリケーションのユーザーインタフェース。この統合機能は、安全なアクセスのためにプロバイダの API と Secure Remote Access を使用します。Secure Remote Access は単独では統合タイプではありません。たとえば、FatWire、Interwoven、SAP、Tarantella、Documentum、Vignette、PeopleSoft、Siebel、Citrix、YellowBrix などがあります。
セキュリティー製品。この統合機能は、Access Manager の Login API を使用して、カスタム認証スキームを使用したポータルアクセスを有効にします。たとえば、RSA セキュリティーなどがあります。
コンテンツの管理。この統合機能は、Portal Server へのデータアクセスを提供し、データの検索を可能にします。たとえば、FatWire、Interwoven、Vignette などがあります。
コンテンツのシンジケート。この統合機能は、Web サイトに表示される情報の管理およびカスタマイズを行います。たとえば、YellowBrix、Pinnacor などがあります。
コラボレーションソフトウェア。この統合機能は、Sun Java System InstantMessaging 製品がコラボレーションセッションを 1 つのフォーラムから別のフォーラムに移すことを可能にします。たとえば、WebEx、BeNotified、Lotus などがあります。
監視。この統合機能は、課金、パフォーマンスの測定、および診断に的を絞り、このためにログファイル (または Portal Server の Logging API) およびトラフィックの snooping を利用します。たとえば、Mercury Interactive、Hyperion、Informatica などがあります。
ポータルの機能の拡張。この統合機能は、製品が Portal Server に機能を追加することを可能にします。たとえば、Altio、Bowstreet、グループ機能を追加するルールエンジン、ダイナミックな標準のポータルデスクトップおよびプロバイダコンテンツ (HNC) などがあります。
統合可能なポータルスタック。この統合機能には、Portal Server の要素を置き換える製品が含まれています。たとえば、Access Manager、LDAP などがあります。
Portal Server 7.1 は、amsdk の使用に依存しています。制限レルムモードのサポートも可能ですが、Portal Server 7.1 はデフォルトではレガシーモードをインストールします。Sun One Java Directory Server 6 とすべての LDAPv3 ディレクトリサーバーがサポートされています。
Portal Server とユーザーインタフェースの統合が行われる「深さ」の程度は、統合がどれだけ徹底したものかを示します。深さは、統合の補完的な性質を説明するために使用する用語であり、次のようなアイテムを指します。
Portal Server からのアプリケーションの可用性
セキュアモードのアプリケーションの可用性 (Secure Remote Access、Netlet ルールを使用)
シングルサイオンを使用する能力
一般に、アプリケーションが Portal Server と統合する程度は、次のように見なすことができます。
浅い統合。この統合は、基本的に Portal Server を開始点として使用します。ユーザーはポータルにログインし、Web アプリケーションを起動するリンクをクリックします。
深い統合。ユーザーは、Portal Server 内のチャネルが提供するユーザーインタフェースに直接アクセスします。つまり、統合されたソフトウェアは、ポータル内で動作します。その他のウィンドウやアプレットは表示されません。