Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 パフォーマンスチューニングガイド

ハードウェアリソース

使用可能なハードウェアリソースの種類と量は、パフォーマンスチューニングおよびサイト計画に大きな影響を及ぼします。

Application Server は、卓越した垂直方向のスケーラビリティーを提供します。ただ 1 つのアプリケーションサーバープロセスを使用しながら、複数の高性能 CPU を効率的に利用するような構成への拡張が可能です。アプリケーションサーバーインスタンスの数が少ないほど、保守が容易になり管理コストが低減されます。また、関連アプリケーションを配備するアプリケーションサーバーの数が少なければデータの局所性が高まってパフォーマンスが向上し、共存アプリケーション間でのキャッシュデータの再利用も活発化します。そのようなサーバーでは、負荷の増加に対応できる十分な量のメモリー、ディスク領域、およびネットワーク容量を備える必要もあります。

Application Server は、それほど高性能でない多数のハードウェアユニットで構成される大規模「ファーム」への配備も可能です。ビジネスアプリケーションを複数のサーバーインスタンス間でパーティション分割することができます。1 つ以上の外部ロードバランサを使用して、すべてのアプリケーションサーバーインスタンス間でユーザーアクセスを効率的に分散させることができます。水平型のスケーリングアプローチでは可用性の向上やハードウェアコストの低減が可能です。このアプローチは、一部の種類のアプリケーションに適しています。ただし、このアプローチでは、より多数のアプリケーションサーバーインスタンスやハードウェアノードの管理が必要になります。