Application Server は、ファイルキャッシュを使用することで静的情報をより高速に提供します。ファイルキャッシュには、HTML ファイル、CSS ファイル、イメージファイル、テキストファイルなどの静的ファイルに関する情報が格納されます。HTTP ファイルキャッシュを有効にすると、静的ファイルを含むアプリケーションのパフォーマンスが改善されます。
管理コンソールでファイルキャッシュの属性を設定するには、「設定」>「config-name」>「HTTP サービス (HTTP ファイルキャッシュ)」を選択します。
最大ファイル数は、キャッシュ内のファイル数を決定します。この値が大きすぎると、必要性のほとんどないファイルまでサーバーがキャッシュに書き込むことになり、メモリーの無駄使いになります。この値が小さすぎると、キャッシュ処理の利点が失われます。この属性のさまざまな値を試し、特定のアプリケーションでの最適解を見つけてください。一般に、効果はそれほど大きくありません。
ハッシュ初期サイズはメモリー使用量と検索時間に影響を与えますが、これによってパフォーマンスに対する測定可能な効果が得られることは、ほとんどありません。
このパラメータは、ファイルがキャッシュに書き込まれたあと、そのキャッシュ情報がどのくらいの期間使用されるかを制御します。最大有効期間を経過したエントリは、同じファイルの新しいエントリで置き換えられます。
コンテンツの変更頻度が低い Web サイトでは、パフォーマンスを改善するためにこの値を増やしてください。最大有効期間を設定するには、Web ベースの管理コンソールで、HTTP サーバーノードに対する「HTTP ファイルキャッシュ」ページの「最大有効期間」フィールドで値を入力または変更し、「ファイルキャッシュを有効化」チェックボックスを選択します。
コンテンツを定期的に更新 (既存のファイルを変更) するかどうかに基づいて最大時間を設定します。たとえば、コンテンツが定期的に 1 日に 4 回更新される場合、最大時間を 21600 秒 (6 時間) に設定できます。それ以外の場合、最大時間には、ファイルが変更されたあと、以前のバージョンのコンテンツファイルを提供する最大時間を設定することを検討してください。
キャッシュは小ファイル、中ファイル、大ファイルを異なる方法で処理します。中ファイルのコンテンツは、ファイルが仮想メモリー (Unix/Linux プラットフォーム) にマッピングされることにより、キャッシュされます。小ファイルのコンテンツは、ヒープスペースが割り当てられ、ファイルをそのスペース内に読み込むことにより、キャッシュされます。大ファイルのコンテンツはキャッシュされませんが、大ファイルの情報はキャッシュされます。
小ファイルと中ファイルを区別する利点は、小ファイルが多数ある場合に、仮想メモリーで多くのページが消費されるのを防ぐことにあります。このため、「Small File Size Limit」の値は、通常は VM ページサイズよりもやや低い値になります。
ファイル転送が有効になっていると、サーバーはファイルのコンテンツではなく、ファイルのオープンファイル記述子をファイルキャッシュに書き込みます。また、キャッシュに書き込まれるのはオープンファイル記述子だけなので、通常行われる小、中、および大ファイルの区別は行われなくなります。
デフォルトでは、Windows では「ファイル転送」は有効に、UNIX では無効に設定されています。UNIX の場合、ファイル転送を有効にできるのは、必須のネイティブ OS サポートを含むプラットフォームだけです。それは HP-UX と AIX です。その他の UNIX/Linux プラットフォームではこれを有効にしないでください。