Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 パフォーマンスチューニングガイド

クライアント ORB のプロパティー

クライアントプログラムを起動するときに、次のプロパティーをコマンド行引数として指定します。そうするには、Java VM の起動時に次の構文を使用します。

-Dproperty=value

クライアント ORB とサーバー ORB 間の接続の制御

クライアントでデフォルトの JDK ORB を使用する場合、クライアント ORB からアプリケーションサーバー ORB への接続が、初期コンテキストが作成されるたびに確立されます。同じプロセスからオープンされる接続のプーリングまたは共有を行うには、クライアント ORB の設定に次のコードを追加します。

-Djava.naming.factory.initial=com.sun.appserv.naming.S1ASCtxFactory

複数の接続の使用


注 –

Sun Java System Application Server version 8.x では、プロパティー com.sun.appserv.iiop.orbconnections はサポートされていません。


コンテキストファクトリ (com.sun.appserv.naming.S1ASCtxFactory) を使用する場合、プロパティー com.sun.appserv.iiop.orbconnections を使用することで、クライアント ORB からサーバーに対してオープンする接続の数を指定できます。

デフォルト値は 1 です。複数の接続を使用すると、ネットワーク集約型アプリケーションのスループットが改善される可能性があります。クライアント ORB 上でこの設定変更を指定するには、次の jvm オプションを追加します。

-Djava.naming.factory.initial=com.sun.appserv.naming.S1ASCtxFactory
-Dcom.sun.appserv.iiop.orbconnections=value

負荷分散

クラスタ内の複数のアプリケーションサーバーインスタンス向けに RMI/IIOP を設定する方法については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 高可用性 (HA) 管理ガイド』の第 11 章「RMI-IIOP 負荷分散とフェイルオーバー」を参照してください。

クライアント ORB の負荷分散や接続数を調整する場合、サーバー ORB 上でオープンされる接続の数を考慮してください。小さい接続数から始め、その数を増やしながら何らかのパフォーマンス改善が見られるか監視します。サーバーへの 1 つの接続は、その接続からアクティブに読み取る 1 つの ORB スレッドへと変換されます (これらのスレッドはプールには格納されず、接続の存続期間中に一時的に存在する)。