Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.2 トラブルシューティングガイド

リブート時にドメインまたはノードエージェントを自動的に再起動する

マシンの再起動が必要になった場合など、ドメインまたはノードエージェントが予想外に停止される場合にそなえて、リブート時にドメインまたはノードエージェントが自動的に再起動されるようにシステムを設定することが可能です。

UNIX プラットフォーム上での自動再起動

ドメインの再起動

UNIX プラットフォーム上でドメインを再起動するには、適切な asadmin start-domain コマンドを含む行を /etc/inittab ファイルに追加します。/etc/rc.local またはシステム固有の同等のファイルを使用する場合は、目的の asadmin コマンドを /etc/rc.local に記述します。

たとえば、/opt/SUNWappserver ディレクトリにインストールされた Application Server 用の domain1password.txt という名前のパスワードファイルを使用して再起動するには、次の行を /etc/inittab または /etc/rc.local に追加します。

das:3:respawn:/opt/SUNWappserver/bin/asadmin start-domain --user admin 
--passwordfile /opt/SUNWappserver/password.txt domain1

テキストは必ず 1 行で記述してください。先頭の 3 文字はこのプロセスに対する一意の指示子ですが、これは変更可能です。

ノードエージェントの再起動

ノードエージェントを再起動する場合の構文も、これと似ています。たとえば、/opt/SUNWappserver ディレクトリにインストールされた Application Server 用の agent1password.txt という名前のパスワードファイルを使用して再起動するには、次の行を /etc/inittab または /etc/rc.local に追加します。

das:3:respawn:/opt/SUNWappserver/bin/asadmin start-node-agent --user admin 
--passwordfile /opt/SUNWappserver/password.txt agent1

Microsoft Windows プラットフォーム上での自動再起動

Microsoft Windows 上で自動的に再起動するには、Windows サービスを作成します。Sun Java System Application Server に同梱されている実行可能ファイル appservService.exeappserverAgentService.exe を、Microsoft が提供するサービス制御コマンド (sc.exe) と組み合わせて使用します。

ドメインの起動と停止

パスワードファイル C:\\Sun\\AppServer\\password.txt を使用して domain1 を起動および停止する、SunJavaSystemAppServer DOMAIN1 という名前のサービスを作成するには、次のコマンドを実行します。


C:\\windows\\system32\\sc.exe create domain1 binPath= "C:\\Sun\\AppServer\\
lib\\appservService.exe \\"C:\\Sun\\AppServer\\bin\\asadmin.bat start-domain
--user admin --passwordfile C:\\Sun\\AppServer\\password.txt domain1\\" 
\\"C:\\Sun\\AppServer\\bin\\asadmin.bat stop-domain domain1\\"" 
start=auto DisplayName= "SunJavaSystemAppServer DOMAIN1"

ノードエージェントの起動と停止

ノードエージェント agent1 を起動および停止するサービスを作成するには、次のコマンドを実行します。


C:\\windows\\system32\\sc.exe create agent1 binPath= "C:\\Sun\\AppServer\\
lib\\appservAgentService.exe \\"C:\\Sun\\AppServer\\bin\\asadmin.bat 
start-node-agent --user admin --passwordfile C:\\Sun\\AppServer\\
password.txt agent1\\" \\"C:\\Sun\\AppServer\\bin\\asadmin.bat 
stop-node-agent agent1\\"" start=auto DisplayName="SJESAS_SE8.1 AGENT1"

注 –

binPath= パラメータの一部として入力された起動コマンドと停止コマンドは、正しい構文で記述されている必要があります。確認するには、それらのコマンドをコマンドプロンプトから実行します。コマンドを実行してもドメインまたはノードエージェントが正常に起動または停止されない場合、そのサービスは正しく動作しません。

また、asadminstart/stop コマンドと service start/stop を混在させないでください。両者を混在させると、サーバーの状態の同期が取れなくなります。たとえば、サーバーのコンポーネントが実行されていないのに「コンポーネントが開始された」と表示されたりします。こうした状況を避けるには、サービス使用時には常に、sc.exe コマンドを使ってコンポーネントを開始および停止するようにしてください。


自動再起動時のセキュリティー

起動時に必要となるパスワードとマスターパスワードは、次のいずれかの方法を使って処理します。