このリリースノートでは、Service Registry 3.1 のリリース時点における重要な情報について説明します。ここでは、新機能と拡張機能、既知の問題点と制限事項、およびその他の情報が説明されています。Service Registry を使用する前に、このリリースノートをお読みください。
このリリースノートの最新バージョンは、Sun のマニュアル Web サイト http://docs.sun.com から入手できます。ソフトウェアをインストールおよび設定する前だけでなく、それ以降も定期的にこの Web サイトをチェックして、最新のリリースノートと製品マニュアルを確認してください。
このリリースノートは、次の節で構成されています。
このマニュアル内で参照している第三者の URL は、追加の関連情報を提供します。
このマニュアルには、Sun 以外の団体/個人の Web サイトに関する情報が含まれています。こうしたサイトやリソース上の、またはこれらを通じて利用可能な、コンテンツ、広告、製品、その他の素材について、Sun は推奨しているわけではなく、Sun はいかなる責任も負いません。こうしたサイトやリソース上の、またはこれらを経由して利用可能な、コンテンツ、製品、サービスを利用または信頼したことに伴って発生した (あるいは発生したと主張される) いかなる損害や損失についても、Sun は一切の責任を負いません。
この節では、Service Registry 3.1 で新しく追加された機能と、サポートされている製品について説明します。
以前のポート値 6060 が、X ウィンドウシステム (X11) の使用のために IANA (Internet Assigned Numbers Authority) に登録された値と競合したため、Service Registry のデフォルトのアクセスポート値が変更されました。新しいデフォルトのアクセスポート値は 6480 です。現在、デフォルトの Service Registry ポートはすべて IANA に登録されています。
Java API for XML Registries (JAXRTM) を使用している既存のクライアントをすべて、新しいポート値を使用するように変更してください。JAXR クライアントの場合、このポート値はプロパティー javax.xml.registry.queryManagerURL と javax.xml.registry.lifeCycleManagerManagerURL で指定します。プロパティーファイルにこれらのプロパティーが定義されている場合は、クライアントを再コンパイルする必要はありません。
次の表に示すように、Service Registry のインストールパス名が変更されました。
表 1–1 Service Registry のインストールパス
説明 |
Java ES4 パス名 |
Java ES5 パス名 |
---|---|---|
ベースインストールディレクトリ |
C:\Sun\ServiceRegistry |
C:\Program Files\Sun\JavaES5\srvc-registry |
ドメインおよびデータインストールディレクトリ |
C:\Sun\ServiceRegistry |
C:\Program Files\Sun\JavaES5\srvc-registry\data |
以前のリリースの Service Registry では、Service Registry の設定に使用した Ant ターゲットの名前は install でした。このリリースでは、ターゲット名は configure です。install ターゲットは下位互換性のために引き続きサポートされていますが、今後のリリースでは削除される可能性があります。詳細は、『Service Registry 3.1 Administration Guide』の第 1 章「Configuring and Setting Up Service Registry」を参照してください。
このメディアの出版以降にリリースされたアクセシビリティー機能を入手するには、米国リハビリテーション法 508 条に関する製品評価資料を Sun に請求し、その内容を確認して、どのバージョンが、アクセシビリティーに対応したソリューションを配備するためにもっとも適しているかを特定してください。最新バージョンのアプリケーションは、http://sun.com/software/javaenterprisesystem/get.html にあります。アクセシビリティーに関する Sun の方針については、http://sun.com/access を参照してください。
Service Registry には Java API for XML Registries (JAXR) の Version 1.0 仕様が実装されています。JAXR Version 1.0 は、UDDI および ebXML Registry 2.0 仕様をサポートするように作成されたものです。Service Registry における JAXR の実装には、JAXR Version 1.0 に対する非標準の拡張機能が含まれています。
次の表は、このマニュアルで使用するデフォルトのパスやファイル名について説明したものです。
表 1–2 デフォルトのパスとファイル名
プレースホルダ |
デフォルト値 |
説明 |
---|---|---|
ServiceRegistry-base |
C:\Program Files\Sun\JavaES5\srvc-registry |
Service Registry のベースインストールディレクトリです。 |
DomainRegistry-base |
C:\Program Files\Sun\JavaES5\srvc-registry |
Service Registry の Application Server ドメイン、および Service Registry データベースが格納されるディレクトリです。 |
Ant-base |
ServiceRegistry-base\install\ant |
Java ES バージョンの Ant ツールが保存されるディレクトリです。 |
この節では、Service Registry 3.1 をインストールする前に満たす必要のある要件について説明します。
ほとんどの部分で、Service Registry に対する要件は Sun Java System Application Server に対する要件と同じです。Application Server のディスク容量要件に加えて、次の表に記載されているディスク容量要件があります。
表 1–3 ハードウェアとソフトウェアの要件
コンポーネント |
要件 |
---|---|
オペレーティングシステム |
Windows 2000 Advanced Server SP4 Windows XP SP2 Windows Server 2003 Enterprise Edition (32 ビット) Windows Server 2003 Enterprise Edition (64 ビット) |
最小メモリー |
512M バイト |
推奨メモリー |
1G バイト |
最小ディスク容量 |
65M バイトの空き容量 |
推奨ディスク容量 |
100M バイトの空き容量 |
Java 仮想マシン (JVM) |
J2SETM Release 5_02 |
Service Registry のこのリリースは、独自のユーザー管理および認証メカニズムに依存しています。
Service Registry のマニュアルセットは、http://docs.sun.com/coll/1663.1 で入手できます。
次の表は、Service Registry 3 で報告されたバグのうち、Service Registry 3.1 で修正またはクローズされたものを示しています。
表 1–4 このリリースで修正またはクローズされたバグ
バグ番号 |
説明 |
---|---|
6290339 |
Organization オブジェクトに対して EmailAddress オブジェクトを取得できない |
6297023 |
発行操作間で、ClassificationScheme の以前の表示が残ったままになる |
6298946 |
Organization オブジェクト間に参照を作成しようとするとエラーが発生する |
6303812 |
ユーザー名が重複していると、不明なエラーメッセージが表示される |
6305210 |
Application Server ドメインが英語以外のロケールを使用していると、Registry は英語のロケールを使用できない |
6312083 |
検索によって予期しない結果が返される場合がある |
6312094 |
証明書の識別名を作成するときに、登録ウィザードが必要な値を無視してしまう |
6313327 |
再インストールのあと、Service Registry の設定に失敗する |
6313791 |
-alias オプションを使用すると管理ツールが失敗する |
6318002 |
ExtrinsicObject または ExternalLink を不正な Concept を使用して作成するとエラーが発生する |
6323057 |
オブジェクト作成用の AuditableEvent を削除すると例外が発生する |
6324423 |
「適用」ボタンをクリックする前にリポジトリ項目を表示しようとするとエラーが発生する |
6338836 |
証明書のアップロードオプションを使用したユーザーアカウントの作成中に問題が発生する |
6397404 |
WSDL カタログ化サービスが、見つからない依存関係についてユーザーに通知しない |
6415812 |
java.lang.OutOfMemoryError: PermGen 容量エラー |
6430997 |
Web コンソール文字列の一部がローカライズされない |
6436398 |
Web コンソールにローカライズされた分類スキーマとノードが表示されない |
6438523 |
「状態の設定または変更」コンボボックスが更新されない |
6443263 |
Association をクリックするとサーバーログに例外が記録される |
6456272 |
「スロット」タブの「削除」ボタンをクリックすると例外が返される |
6466376 |
WSDL カタログ化サービスが一時 ID の置換に失敗する |
6470179 |
「Association」タブの「削除」ボタンをクリックするとエラーメッセージが表示される |
6472233 |
定義済みクエリーを作成できない |
6477124 |
「適用」ボタンをクリックしても「詳細」ページでの変更が適用されない |
次に示す既知の問題とバグは、Service Registry 3.1 リリースの操作に影響を与えます。
問題の概要:バージョン管理が有効な場合、オブジェクトの新しいバージョンを作成するために RegistryPackage オブジェクトを変更すると、すべてのパッケージのコンテンツが新しいバージョンから消失します。
対処方法:バージョン管理を有効にしないでください。詳細は、『Service Registry 3.1 管理ガイド』の「レジストリオブジェクトのバージョン管理の有効化」を参照してください。
問題の概要:バージョン管理が有効な場合、オブジェクトの 1 つのバージョンに Classification を追加してオブジェクトを保存すると、Classification が古いバージョンと新しいバージョンの両方に存在するようになります。
対処方法:バージョン管理を有効にしないでください。詳細は、『Service Registry 3.1 管理ガイド』の「レジストリオブジェクトのバージョン管理の有効化」を参照してください。
問題の概要:バージョン管理が有効な場合、ExternalLink を持つオブジェクトに Slot、Classification、または ExternalIdentifier を追加すると、ExternalLink がオブジェクトの新しいバージョンから消失します。
対処方法:バージョン管理を有効にしないでください。詳細は、『Service Registry 3.1 Administration Guide』の「Enabling Versioning of Registry Objects」を参照してください。
問題の概要:JAXR 仕様では、ユーザーが、非推奨のオブジェクトとの間に関連付けを作成することは許可されていません。ただし、Service Registry JAXR プロバイダでは、その非推奨オブジェクトを所有しているユーザーであればこのような関連付けを作成できます。
問題の概要:Person オブジェクトには PostalAddress、EmailAddress、TelephoneNumber がすべて含まれていますが、ユーザーは Person オブジェクトの Details 領域にこれらの属性を追加できません。
対処方法:Person オブジェクトの代わりに User オブジェクトを作成してください。User オブジェクトには、これらのすべての属性を追加できます。
問題の概要:管理ツールのコマンド add association を発行して、そのユーザーに実行する権限のない関連付けを作成しようとすると、紛らわしいエラーメッセージが表示されます。たとえば、管理者でないユーザーがタイプ HasMember の関連付けを作成しようとすると、次のエラーメッセージが表示されます。
No Concept object exists for type: HasMember
問題の概要:WSDL カタログ化サービスは、サーバー上の、install.properties ファイルの java.io.tmpdir プロパティーで指定されたディレクトリ内に XML および XSLT ファイルを残します。さらに、ユーザー認証プロセスは同じディレクトリ内に、.omar で始まり、サフィックスが .jks のファイルを残します。これらのファイルは、Registry ドメインが停止されるまで削除されません。
対処方法:次の例のような名前のファイルは削除できます。変数 n は数字を表しています。
CanonicalXMLValidationService_OutputFilennnnn.xml InvocationControlFile_WSDLValidationnnnnn.xslt
問題の概要:cp や rm など、配備済みの Service Registry 3.0 バージョンのコマンドで Service Registry 3.1 管理ツールを使用すると、NullPointerException が発生します。
対処方法:Service Registry 3.1 管理ツールは Service Registry 3.1 でのみ使用し、Service Registry 3.0 では Service Registry 3.0 管理ツールを使用してください。
問題の概要:WSDL カタログ化サービスを使用して、Registry に WSDL ファイルを発行することによってサービスを作成すると、そのサービスの一部である多数のオブジェクトが Registry によって作成されます。このサービスまたは WSDL ファイルを削除または更新しても、これらのオブジェクトは削除または更新されません。このサービスまたは WSDL ファイルを削除または更新するときに、これらのオブジェクトを個別に削除または更新する必要があります。
対処方法:ありません。
問題の概要:オブジェクトの作成中には、「状態の設定または変更」ボタンがグレー表示になりません。ただし、まだ作成されていないオブジェクトの状態を設定または変更することはできません。このボタンをクリックすると、オブジェクトが見つからないというエラーメッセージが表示されます。
対処方法:作成中のオブジェクトの「状態の設定または変更」ボタンをクリックしないようにします。「適用」をクリックしてオブジェクトの作成を完了してから、そのオブジェクトを検索して状態を変更します。
問題の概要:新しいオブジェクトの状態は Submitted です。しかしオブジェクトを変更して保存すると、状態が null に変わります。状態は Submitted のままであるべきです。
対処方法:ありません。
問題の概要:検索領域で「Classification ノードの選択」をクリックすると、Concept を選択したあとで「OK」をクリックするようにというテキストが表示されますが、ボタンのラベルは「閉じる」になっています。
対処方法:ありません。
問題の概要:Web コンソールで、「新規ユーザーの詳細」フォームおよび「ユーザー認証の詳細」フォームにはアスタリスクが含まれていますが、フォームにはアスタリスクが必須のフィールドを示しているという説明がありません。
対処方法:オンラインヘルプに、どのフィールドが必須であるかが記載されています。
問題の概要:JVM プロパティー java.io.tmpdir がスラッシュ (/) で終わる値に設定されている場合、zip ファイル上の WSDL カタログ作成サービスを使用しようとすると失敗します。この失敗は、カタログ化サービスが要求中のファイルの 1 つを見つけられなかったというメッセージを含む CatalogingException として示されます。
この問題は、java.io.tmpdir のデフォルトの設定がスラッシュで終了しない Linux では発生しません。
対処方法: java.io.tmpdir の値を変更し、スラッシュで終了しないようにします。
次の手順を実行します。
『Service Registry 3.1 管理ガイド』の「Application Server 管理コンソールを使用する」の説明に従って、Application Server の管理コンソールにログインします。
「設定」ノードを開きます。
サーバーノード server-config (Admin Config) を開きます。
「JVM 設定」をクリックします。
「JVM オプション」タブをクリックします。
「JVM オプションを追加」をクリックします。
テキストフィールドに、次の行を入力します。
-Djava.io.tmpdir=c:\DOCUME~1\ADMINI~1\LOCALS~1\Temp
「保存」をクリックします。
『Service Registry 3.1 管理ガイド』の「レジストリ用 Application Server ドメインを停止および再起動する」にある説明に従います。
これらの手順を実行したあと、複数の WSDL ファイルを含む zip ファイルを発行できるようになります。
Service Registry 3.1 の次のバグが、ローカライズに関連しています。
問題の概要:Web コンソールでは、次のようなローカライズされるべき文字列が英語で表示されることがあります。
「新規レジストリオブジェクトの作成」ページのタブ
「カスタマイズ」ページのサポートされる言語のリスト
「ようこそ」ページ、著作権表記、タイトル部分
電話番号および電子メールアドレスの種類のドロップダウンリスト
ログメッセージ
また、ブラウザのロケールを切り替えて言語をリセットしたときに、一部のラベルが前の言語のままで表示されます。
問題の概要:オンラインヘルプが利用可能な英語以外のロケールで Web コンソールを使用している場合、検索結果ページの「ブックマークと関連付けのヘルプ」のリンクは、使用しているロケールではなく英語のページへリンクされています。
対処方法:ありません。
問題の概要:Web コンソールの「詳細」領域内のオブジェクトで「監査証跡」タブをクリックすると、「イベントタイプ」フィールド (Created、Updated など) のテキストが常に英語で表示されます。
対処方法:ありません。
問題の概要:Web コンソールのオンラインヘルプでは、英語以外のすべてのロケールで最後の章 (トラブルシューティング) の最後の 2 つの節が欠けています。
対処方法:対象となる節はオンラインマニュアルに存在しますが、英語のみとなっています。『Service Registry 3.1 ユーザーズガイド』を参照してください。
問題の概要:Web コンソールのオンラインヘルプで、ほかのマニュアルへの相互参照 (たとえば、『Service Registry 3.1 管理ガイド』) は、日本語に翻訳されていません。
対処方法:ありません。
問題の概要:Web コンソールの「ユーザー登録」ウィザードで、名前および住所フィールドの順序が日本語ロケール用にローカライズされていません。
対処方法:ありません。
問題の概要:日本語ロケールの Web コンソールのオンラインヘルプにある「はじめに」の部分で、「Default Paths and File Names」の節が表示されたときに「次へ」のリンクをクリックしても、「Page Not Found」のエラーが表示されます。このリンクは、存在しないページへのリンクです。
対処方法:ありません。
問題の概要:Windows 上では英語以外のロケールの『Service Registry ユーザーズガイド』は存在しません。
対処方法:ありません。
問題の概要:Web コンソールのオブジェクト用の「詳細」領域で、「詳細」タブのオブジェクトの名前が翻訳されていません。代わりに、Java オブジェクト名が使用されています。また、フランス語ロケールでは語順が正しくありません。
対処方法:ありません。
Service Registry 3.1 の次のバグが、マニュアルに関連しています。
問題の概要:Web コンソールのオンラインヘルプで、「はじめに」の「Searching Sun Product Documentation」の節が欠けています (すべてのロケール) 。
対処方法:完全な「はじめに」(英語) は、オンラインの『Service Registry 3.1 ユーザーズガイド』でオンラインで参照できます。
問題の概要:Web コンソールで、「探索」タブのオンラインヘルプではルートディレクトリ名が誤って root と記載されています。正しくは、registry です。
対処方法:正しい記載は『Service Registry 3.1 ユーザーズガイド』にあります。