Sun Java Enterprise System 5 Update 1 リリースノート

アップグレードに関する問題

『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Upgrade Guide for UNIX』では、Solaris および Linux プラットフォームで Java ES 5 Update 1 をアップグレードするための手順を説明しています。次の節では、『アップグレードガイド』で扱われていない状況で発生する問題点について解説します。『アップグレードガイド』を代替するものではないため、必ずこのガイドと組み合わせて使用してください。

アップグレードガイド』および次の節で解説する問題点はともに、Java ES のリリースをリリースバージョンおよびリリース番号で参照しています。次の表は、リリースバージョンとリリース番号の関係を示しています。

リリースバージョン 

リリース番号 

Java ES 5 Update 1 

リリース 5 アップデート 1 

Java ES 5 

リリース 5 

Java ES 2005Q4 

リリース 4 

Java ES 2005Q1 

リリース 3 

Java ES 2004Q2 

リリース 2 

Java ES 2003Q4 

リリース 1 

アップグレードに関する問題点

Access Manager の pre61to62upgrade スクリプトが DB に基づくロギングを正しく処理できない (5042233)

バージョン 6.1 からバージョン 6.2 への Access Manager のアップグレード完了後、アップグレードログに DB ベースのログが適正に処理されなかったことが示されます。

解決方法: なし。バージョン 6.1 からバージョン 6.2 への Access Manager のアップグレード処理では、DB ログテーブルのバックアップはサポートされていません。

ほかのコンポーネントが Java ES 5 Update 1 にアップグレードされたあとに Application Server で JSP コンパイルエラーが発生する (6388329)

リリース 3 またはリリース 4 の Application Server (バージョン 8.1) を実行しているシステム上で、いずれかの Java Enterprise System コンポーネントを Java ES 5 Update 1 にアップグレードしたあとに JSP ページをコンパイルすると、Application Server がエラーを報告します。

解決方法: Application Server を Java ES 5 Update 1 にアップグレードするか、次のパッチを Application Server 8.1 に適用します。

Solaris および Linux で、Portal Server のアップグレードが失敗する — /opt/SUNWappserver7/bin/asadmin が見つからない (6313972)

解決方法: この問題に関する最新のアップグレード資料については、次のマニュアルを参照してください。『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Upgrade Guide for UNIX』

Linux で、Java ES 3 から Application Server をアップグレード後、Access Manager が処理を停止する (6447925)

Linux で Application Server を Java ES 3 からアップグレードしたあと、Access Manager は処理を停止し、amlcontroller の起動エラーが発生したことが server.log ファイルに示されます。

解決方法: sun-jss (JSS 4) および sun-jss3 を手動でインストールします。

  1. コマンド rpm -qa | grep sun-jss を入力して、sun-jss および sun-jss3 が存在するかどうかをチェックします。

  2. sun-jss が見つからない場合は、手動で追加します。


    rpm -Uhv download-root/Linux_x86/Product/shared_components/Packages/sun-jss-4.2.4-4.i386.rpm
  3. sun-jss3 が見つからない場合は、手動で追加します。


    rpm -Uhv download-root/Linux_x86/Product/shared_components/Packages/sun-jss3-3.1.11-1.i386.rpm

英語以外のロケールで Portal Server 7.1 のアップグレード後、一部のポータルアプリケーションが正しく動作しない ( 6569515)

パッチを使用して Portal Server 7.1 を Portal Server 7.1 アップデート 2 にアップグレードすると、英語以外のロケールで psupdate の実行後に、ポータル関連の各種 Web アプリケーションが正しく動作しないことがあります。

解決方法: psupdate スクリプトを英語ロケールで再実行します。

  1. $LC_ALL および $LANG シェル変数の現在の値を表示してメモします。


    echo $LC_ALL
    echo $LANG
  2. これらの変数を英語ロケール用の値に設定します。


    export LC_ALL=en_US.UTF-8
    export LANG=en_US.UTF-8
  3. psupdate スクリプトを再実行します。


    psupdate -a -i
  4. $LC_ALL および $LANG の値を復元します。


    export LC_ALL=value-noted-in-step-1
    export LANG=value-noted-in-step-1
    

Web Server および Portal Server には、特別なアップグレードの依存関係がある (バグ番号なし)

Java ES 5 Update 1 にアップグレードしている Web Server のバージョンへ Portal Server が配備された場合は、Portal Server もアップグレードする必要があります。


注 –

Windows では Portal Server を Java ES 5 Update 1 にアップグレードする方法がないため、Web Server のアップグレード時に Portal Server をアップグレードすることもできません。代わりに、Web Server のアップグレードを試みる前に、Portal Server を移行して Application Server をコンテナとして使用できるようにする必要があります。


Web Server に配備された Portal Server 7.0 のアップグレード順序が通常と異なる (6507069)

Web Server に配備された Portal Server IFR (Interim Feature Release) 7.0 2005Q4 をアップグレードするとき、標準と異なる順序でコンポーネントをアップグレードする必要があります。詳細は、『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Upgrade Guide for UNIX』を参照してください。

Web Server に配備された Portal Server 7.0 をアップグレードすると、新しいコミュニティーを作成できない (6562802)

Portal Server 7.0 および Web Server をアップグレードすると、Portal Server コンソールで新しいコミュニティーを作成しようとするとエラーが発生します。

解決方法: 次の手順を実行します。

  1. Web Server の管理コンソールにログインします。

  2. 「構成」をクリックします。

  3. 実行している Portal Server インスタンスの構成を選択します。

  4. 「Java」タブをクリックします。

  5. 「クラスパスのプレフィックス」のパス設定を確認します。

  6. /opt/SUNWcacao/lib/cacao_cacao.jar/usr/lib/cacao/lib/cacao_caca0.jar で置き換えます。

  7. 変更を保存し、管理コンソールを終了します。

開発者サンプル内ですでに存在するコミュニティーが Portal Server 7.0 のアップグレード後に使用できない (6591992)

Portal Server 7.0 をアップグレードすると、開発者サンプル内に存在するコミュニティーを使用できなくなります。

解決方法: ファイル /var/opt/SUNWportal/portals/portal1/desktop/default/SearchProvider/dbMenu.jsp を次のように変更します。

古いエントリ:  


com.sun.portal.desktop.util.OrderedMap dbs =
  (com.sun.portal.desktop.util.OrderedMap)pageContext.findAttribute(
  "availableDatabases");

新しいエントリ:  


java.util.Map dbs = (java.util.Map)pageContext.findAttribute(
  "availableDatabases");

Instant Messaging と組み合わせて有効にする場合に Monitoring Framework 1.0 をアップグレードする必要がある (6515859)

Java ES 2005Q1 または 2005Q4 で Instant Messaging の監視機能を有効にした場合、Java ES 5 Update 1 にアップグレードしたあとで、プロパティーファイルを手動でアップグレードする必要があります。

解決方法: 特定のホスト上で Instant Messaging インスタンスをアップグレードしたあとで、新しい mfwk.properties ファイルを編集し、古い agent.properties ファイルから保持する設定パラメータを含めます。

x86 用の Solaris 9 で Java ES 3 をアップグレードするとき、2 つのバージョンの cacao が実行中の場合は psupgrade が失敗する(6550198)

x86 用の Solaris 9 で Java ES 3 をアップグレードするときに、2 つのバージョンの cacao が実行中である可能性があります。Instant Messaging に対応する Java ES 3 バージョンと、アップグレードしたコンポーネントに対応する Java ES 5 Update 1 バージョンです。このような場合、Portal Server のアップグレードに使用する psupgrade スクリプトが失敗します。

解決方法: psupgrade スクリプトを実行する前に、Java ES 3 バージョンの cacao を停止します。


/opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm stop

psupgrade を実行後、Java ES 3 バージョンの cacao を再起動します。


/opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm start

Windows で、「インストール後に手動で設定」オプションを指定したアップグレードで「Message Queue」と「高可用性」は作成されるが「Application Server」プログラムグループが作成されない (6500958)

「インストール後に手動で設定」モードで製品コンポーネントをインストールまたはアップグレードすると、製品のショートカットが、その製品を手動で設定するまで作成されません。


注 –

Message Queue はこの問題の影響を受けません。


解決方法: なし。