『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Upgrade Guide for UNIX』では、Solaris および Linux プラットフォームで Java ES 5 Update 1 をアップグレードするための手順を説明しています。次の節では、『アップグレードガイド』で扱われていない状況で発生する問題点について解説します。『アップグレードガイド』を代替するものではないため、必ずこのガイドと組み合わせて使用してください。
『アップグレードガイド』および次の節で解説する問題点はともに、Java ES のリリースをリリースバージョンおよびリリース番号で参照しています。次の表は、リリースバージョンとリリース番号の関係を示しています。
リリースバージョン |
リリース番号 |
---|---|
Java ES 5 Update 1 |
リリース 5 アップデート 1 |
Java ES 5 |
リリース 5 |
Java ES 2005Q4 |
リリース 4 |
Java ES 2005Q1 |
リリース 3 |
Java ES 2004Q2 |
リリース 2 |
Java ES 2003Q4 |
リリース 1 |
バージョン 6.1 からバージョン 6.2 への Access Manager のアップグレード完了後、アップグレードログに DB ベースのログが適正に処理されなかったことが示されます。
解決方法: なし。バージョン 6.1 からバージョン 6.2 への Access Manager のアップグレード処理では、DB ログテーブルのバックアップはサポートされていません。
リリース 3 またはリリース 4 の Application Server (バージョン 8.1) を実行しているシステム上で、いずれかの Java Enterprise System コンポーネントを Java ES 5 Update 1 にアップグレードしたあとに JSP ページをコンパイルすると、Application Server がエラーを報告します。
解決方法: Application Server を Java ES 5 Update 1 にアップグレードするか、次のパッチを Application Server 8.1 に適用します。
Solaris の場合: 119166–17
Linux の場合: 119168–17
解決方法: この問題に関する最新のアップグレード資料については、次のマニュアルを参照してください。『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Upgrade Guide for UNIX』
Linux で Application Server を Java ES 3 からアップグレードしたあと、Access Manager は処理を停止し、amlcontroller の起動エラーが発生したことが server.log ファイルに示されます。
解決方法: sun-jss (JSS 4) および sun-jss3 を手動でインストールします。
コマンド rpm -qa | grep sun-jss を入力して、sun-jss および sun-jss3 が存在するかどうかをチェックします。
sun-jss が見つからない場合は、手動で追加します。
rpm -Uhv download-root/Linux_x86/Product/shared_components/Packages/sun-jss-4.2.4-4.i386.rpm |
sun-jss3 が見つからない場合は、手動で追加します。
rpm -Uhv download-root/Linux_x86/Product/shared_components/Packages/sun-jss3-3.1.11-1.i386.rpm |
パッチを使用して Portal Server 7.1 を Portal Server 7.1 アップデート 2 にアップグレードすると、英語以外のロケールで psupdate の実行後に、ポータル関連の各種 Web アプリケーションが正しく動作しないことがあります。
解決方法: psupdate スクリプトを英語ロケールで再実行します。
$LC_ALL および $LANG シェル変数の現在の値を表示してメモします。
echo $LC_ALL echo $LANG |
これらの変数を英語ロケール用の値に設定します。
export LC_ALL=en_US.UTF-8 export LANG=en_US.UTF-8 |
psupdate スクリプトを再実行します。
psupdate -a -i |
$LC_ALL および $LANG の値を復元します。
export LC_ALL=value-noted-in-step-1 export LANG=value-noted-in-step-1 |
Java ES 5 Update 1 にアップグレードしている Web Server のバージョンへ Portal Server が配備された場合は、Portal Server もアップグレードする必要があります。
Windows では Portal Server を Java ES 5 Update 1 にアップグレードする方法がないため、Web Server のアップグレード時に Portal Server をアップグレードすることもできません。代わりに、Web Server のアップグレードを試みる前に、Portal Server を移行して Application Server をコンテナとして使用できるようにする必要があります。
Web Server に配備された Portal Server IFR (Interim Feature Release) 7.0 2005Q4 をアップグレードするとき、標準と異なる順序でコンポーネントをアップグレードする必要があります。詳細は、『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Upgrade Guide for UNIX』を参照してください。
Portal Server 7.0 および Web Server をアップグレードすると、Portal Server コンソールで新しいコミュニティーを作成しようとするとエラーが発生します。
解決方法: 次の手順を実行します。
Web Server の管理コンソールにログインします。
「構成」をクリックします。
実行している Portal Server インスタンスの構成を選択します。
「Java」タブをクリックします。
「クラスパスのプレフィックス」のパス設定を確認します。
/opt/SUNWcacao/lib/cacao_cacao.jar を /usr/lib/cacao/lib/cacao_caca0.jar で置き換えます。
変更を保存し、管理コンソールを終了します。
Portal Server 7.0 をアップグレードすると、開発者サンプル内に存在するコミュニティーを使用できなくなります。
解決方法: ファイル /var/opt/SUNWportal/portals/portal1/desktop/default/SearchProvider/dbMenu.jsp を次のように変更します。
古いエントリ: |
|
|
新しいエントリ: |
|
Java ES 2005Q1 または 2005Q4 で Instant Messaging の監視機能を有効にした場合、Java ES 5 Update 1 にアップグレードしたあとで、プロパティーファイルを手動でアップグレードする必要があります。
解決方法: 特定のホスト上で Instant Messaging インスタンスをアップグレードしたあとで、新しい mfwk.properties ファイルを編集し、古い agent.properties ファイルから保持する設定パラメータを含めます。
x86 用の Solaris 9 で Java ES 3 をアップグレードするときに、2 つのバージョンの cacao が実行中である可能性があります。Instant Messaging に対応する Java ES 3 バージョンと、アップグレードしたコンポーネントに対応する Java ES 5 Update 1 バージョンです。このような場合、Portal Server のアップグレードに使用する psupgrade スクリプトが失敗します。
解決方法: psupgrade スクリプトを実行する前に、Java ES 3 バージョンの cacao を停止します。
/opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm stop |
psupgrade を実行後、Java ES 3 バージョンの cacao を再起動します。
/opt/SUNWcacao/bin/cacaoadm start |
「インストール後に手動で設定」モードで製品コンポーネントをインストールまたはアップグレードすると、製品のショートカットが、その製品を手動で設定するまで作成されません。
Message Queue はこの問題の影響を受けません。
解決方法: なし。