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Sun™ Identity Manager 8.0 配備に関する技術概要 

付録 B
国際化サポートを有効にする

この付録では、複数の言語を使用したり、英語以外の言語を表示したりするように Identity Manager を設定する方法について説明します。


アーキテクチャーの概要

表 B-1 Identity Manager の国際化のコンポーネント

ファイル

説明

WPMessages.properties

 

デフォルトのメッセージファイルは、$WSHOME/idm/web/WEB-INF/classes/com/waveset/msgcat にあります。
idmcommon.jar ファイルの一部として出荷されています。

メッセージテキストを英語で表示します。これは、Identity Manager のインストール動作をカスタマイズして変更しないかぎり、デフォルトでロードされます。

Waveset.properties

$WSHOME/config にあります。

複数言語のサポートを有効にするには、Internationalization.enabled を true に設定する必要があります (デフォルトは true)。

System Configuration オブジェクト

カスタムメッセージカタログを指定します。

サポートされる各言語の追加のメッセージファイル

サポートされる追加の言語には、それぞれ独自のメッセージファイルが必要です。WPMessages_xx_XX.properties (ここで、xx は言語を表し、XX は国を表す。)たとえば、WPMessages_en_US.properties には、アメリカ英語のメッセージが含まれています。各国際化カタログには独自の .jar があります。


  • 新しいカタログをデフォルトカタログと同じ名前を使用した /config にロードした場合、その新しいカタログはデフォルトより優先されます。
  • 複数のメッセージファイルがある場合は、catalogname:keyname を指定して、メッセージキーを取得するカタログを指定できます。

次のカタログエントリでは、製品名の表示方法が制御されます。

PRODUCT_NAME=Identity Manager

LIGHTHOUSE_DISPLAY_NAME=[PRODUCT_NAME]

LIGHTHOUSE_TYPE_DISPLAY_NAME=[PRODUCT_NAME]

LIGHTHOUSE_DEFAULT_POLICY=Default [PRODUCT_NAME] Account Policy

一般的なエントリ

メッセージは、キーとテキストの組み合わせに含まれており、次の 3 つの部分で構成されます。

リソース配列の各行には 2 つの文字列が含まれています。各行の、引用符で囲まれた 2 番目の文字列を翻訳します。

翻訳対象の特定の文字列には、文字列が表示されるときに文字列に挿入されるデータ用の特殊コードが含まれています。たとえば、次の文字列を翻訳するとします。

UI_USER_CONNECT={0}, connected at 100 mbs

描画されたものは、「jfaux, connected at 100 mb」などとなります。

通常、翻訳文字列はブラウザ内に表示されるため、次に示すように、HTML タグを追加して文字列の書式を設定することをお勧めします。

_FM_ACCOUNT_ID_HELP=<b>Account ID</b><br>Enter a name for this user.This field is required.


複数言語のサポートの有効化

Identity Manager 複数言語のサポートを有効にするには、このシナリオで説明する手順を使用します。

手順 1: ローカライズされたファイルをダウンロードしてインストールする

インストールの前に

ローカライズされたファイルをインストールする前に、次のタスクを実行します。

  1. Identity Manager をインストールします。詳細なインストール手順については、『Identity Manager インストール』を参照してください。
  2. アプリケーションサーバーの次のロケールが UTF-8 に設定されていることを確認します。
    • アプリケーションサーバーインスタンス
    • データベース
    • Java 仮想マシン (JVM)

ロケールの設定に関する情報については、これらの製品のマニュアルを参照してください。

メッセージカタログファイルのダウンロード

Identity Manager ソフトウェアダウンロード Web サイトでは、次のローカライズ済みのメッセージカタログが提供されています。適切なメッセージカタログの jar ファイルをダウンロードし、そのファイルを WEB-INF/lib ディレクトリに配置します。

表 B-2 メッセージカタログファイル

ファイル名 (.zip)

言語

ロケール

IDM__8_0_l10n_de

ドイツ語

de_DE

IDM__8_0_l10n_es

スペイン語

es_ES

IDM__8_0_l10n_fr

フランス語 (フランスおよびカナダ)

fr_FR

IDM__8_0_l10n_it

イタリア語

it_IT

IDM__8_0_l10n_ja

日本語

ja_JP

IDM__8_0_l10n_ko

韓国語

ko_KR

IDM__8_0_l10n_pt

ポルトガル語 (ブラジル)

pt_BR

IDM__8_0_l10n_zh

簡体字中国語

zh_CN

IDM__8_0_l10n_zh_TW

繁体字中国語

zh_TW

ZIP ファイルを一時的な場所にダウンロードします。デフォルトでは、ZIP ファイルの内容は FileName¥IDM_8_0_l10n ディレクトリに抽出されます。ここで、FileName は、ZIP 拡張子を除いたダウンロードファイルの名前と一致します。

Zip ファイルの内容

抽出したすべての ZIP ファイルには次のものが含まれます。

その他の翻訳物が利用できることもあります。

ローカライズされたファイルのインストール

次の手順を使用して、ローカライズされたファイルをアプリケーションサーバーにインストールします。

  1. JAR ファイルを、一時的な場所から IdentityManagerInstallation/WEB-INF/lib ディレクトリにコピーします。

手順 2: Waveset.properties ファイルを編集する

Waveset.properties ファイルを編集するには、次の処理を実行します。

  1. 任意のエディタで、IdentityManagerInstallation/config/
    Waveset.properties
    ファイルを開きます。
  2. Internationalization.enabled プロパティーを true に変更します。
  3. 変更を保存してファイルを閉じます。
  4. Identity Manager を再起動するか、または次の場所にあるデバッグページで「Reload Properties」をクリックします。
  5. http://host:port/idm/debug.url


匿名登録処理中に ASCII アカウント ID と電子メールアドレスを保守する

デフォルトでは、Identity Manager の匿名登録処理中に、employeeId のほかにユーザーが用意した名 (firstName) と姓 (lastName) を使用すると、accountId および emailAddress の値が生成されます。匿名登録処理では、電子メールアドレスとアカウント ID に ASCII 以外の文字が含まれる可能性があるため、国際的なユーザーは、匿名登録処理中に Identity Manager で ASCII アカウント ID と電子メールアドレスが保守されるように、EndUserRuleLibrary 規則を変更する必要があります。

匿名登録処理中に ASCII でアカウント ID と電子メールアドレスを保守するには、次の 2 つのステップに従います。

  1. 次の表で示すように、EndUserRuleLibrary の次の規則を編集します。
  2. 表 B-3 EndUserRuleLibrary 規則を編集する 

    編集する規則

    編集の目的

    getAccountId

    employeeId のみを使用する (firstNamelastName を削除する)

    getEmailAddress

    employeeId のみを使用する (firstNamelastName、および「.」を削除する)

    verifyFirstname

    アジア人の 1 文字の名前を許可するように、長さのチェックを 2 から 1 に変更する

  3. EndUserAnonEnrollmentCompletionForm を編集して、getAccountId および getEmailAddress 規則への呼び出しから firstName および lastName 引数を削除します。


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