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Sun™ Identity Manager 8.0 リソースリファレンス |
RACF LDAPRACF LDAP リソースアダプタは、OS/390 メインフレーム上のユーザーアカウントとメンバーシップの管理をサポートします。可能であれば、アダプタは z/OS Security Server に含まれる LDAP サーバーに接続し、ユーザーアカウントを管理します。その他すべての機能は、RACF システムへの標準的な呼び出しによって処理されます。
RACF LDAP リソースアダプタは、com.waveset.adapter.RACF_LDAPResourceAdapter クラスで定義されます。
このアダプタは、LDAP リソースアダプタを拡張します。LDAP 機能の実装については、LDAP アダプタのマニュアルを参照してください。
リソースを設定する際の注意事項
Z/OS Security Server は、RACF アカウントのソースとして機能するマシンと同じマシン上にインストールされる必要があります。
Identity Manager 上で設定する際の注意事項
RACF リソースアダプタは、カスタムアダプタです。インストールプロセスを完了するには、次の手順を実行してください。
- RACF LDAP リソースを Identity Manager のリソースリストに追加するには、「管理するリソースの設定」ページの「カスタムリソース」セクションに次の値を追加してください。
com.waveset.adapter.RACF_LDAPResourceAdapter
- 適切な JAR ファイルを Identity Manager インストールの WEB-INF/lib ディレクトリにコピーします。
コネクションマネージャー
JAR ファイル
Host On Demand
IBM Host Access Class Library (HACL) は、メインフレームへの接続を管理します。HACL が含まれる推奨 JAR ファイルは habeans.jar です。これは、HOD に付属する HOD Toolkit (または Host Access Toolkit) とともにインストールされます。HACL のサポートされるバージョンは、HOD V7.0、V8.0、V9.0、および V10 に含まれるバージョンです。
habeans.jar ファイル ただし、このツールキットを利用できない場合は、HOD のインストールに含まれる次の JAR ファイルを habeans.jar の代わりに使用できます。
詳細は、http://www.ibm.com/software/webservers/hostondemand/ を参照してください。
Attachmate WRQ
Sun 製品向け Attachmate 3270 メインフレームアダプタには、メインフレームへの接続の管理に必要なファイルが含まれます。
この製品の入手については、Sun プロフェッショナルサービスにお問い合わせください。
- Waveset.properties ファイルに次の定義を追加して、端末セッションを管理するサービスを定義します。
serverSettings.serverId.mainframeSessionType=Value
serverSettings.default.mainframeSessionType=ValueValue は、次のように設定できます。
- Attachmate ライブラリが WebSphere または WebLogic アプリケーションサーバーにインストールされている場合は、com.wrq.profile.dir=LibraryDirectory プロパティーを WebSphere/AppServer/configuration/config.ini または startWeblogic.sh ファイルに追加します。
これにより、Attachmate コードでライセンスファイルを検索できます。
- Waveset.properties ファイルに加えた変更を有効にするために、アプリケーションサーバーを再起動します。
- リソースへの SSL 接続を設定する詳細は、「メインフレーム接続」を参照してください。
使用上の注意
管理者
TSO セッションでは、複数の同時接続は許可されません。Identity Manager RACF 操作の同時実行を実現するには、複数の管理者を作成します。したがって、2 人の管理者を作成すると、2 つの Identity Manager RACF 操作を同時に実行できます。少なくとも 2 人 (できれば 3 人) の管理者を作成するようにしてください。
クラスタ環境で実行する場合は、クラスタ内のサーバーごとに 1 人の管理者を定義します。これは、各サーバーの管理者が同じ管理者である場合にも適用されます。TSO の場合は、クラスタ内のサーバーごとに異なる管理者にします。
クラスタを使用しない場合は、各行のサーバー名が同じ (Identity Manager ホストマシンの名前) になるようにしてください。
追加セグメントのサポート
RACF LDAP アダプタは、デフォルトでサポートされているセグメントには含まれない属性をサポートするように設定できます。
- セグメントを解析する AttrParse オブジェクトを作成します。カスタム AttrParse オブジェクトの定義については、「AttrParse オブジェクトの実装」を参照してください。AttrParse オブジェクトの例は、$WSHOME/web/sample/attrparse.xmlに定義されています。
- ResourceAttribute 要素を RACF LDAP リソースオブジェクトに追加します。たとえば、次のようにします。
<ResourceAttribute name='OMVS Segment AttrParse' displayName='OMVS Segment AttrParse' description='AttrParse for OMVS Segment' value='Default RACF OMVS Segment AttrParse'>
</ResourceAttribute>この例では、OMVS Segment AttrParse というラベルのフィールドが「リソースパラメータ」ページに追加されます。name 属性に割り当てられる値は、SegmentName Segment AttrParse という形式である必要があります。
- カスタムアカウント属性を定義する要素を RACF LDAP リソースオブジェクトに追加します。
<AccountAttributeType id='32' name='OMVS Mem Max Area Size' syntax='int' mapName='OMVS.MMAPAREAMAX' mapType='int'>
</AccountAttributeType>mapName 属性の値は、SegmentName.AttributeName という形式である必要があります。アダプタがこの形式の mapName を検出すると、指定されたセグメントをリソースに対して要求し、SegmentName Segment AttrParse フィールドに指定されたオブジェクトを使用して解析します。
リソースアクション
RACF LDAP アダプタに必要なリソースアクションは login と logoff です。login アクションは、認証されたセッションに関してメインフレームとネゴシエーションを行います。logoff アクションは、そのセッションが不要になったときに接続を解除します。
login リソースアクションおよび logoff リソースアクションの作成の詳細については、「メインフレームの例」を参照してください。
セキュリティーに関する注意事項
ここでは、サポートされる接続と特権の要件について説明します。
サポートされる接続
Identity Manager は TN3270 接続を使用してリソースと通信します。
RACF LDAP リソースへの SSL 接続を設定する詳細は、「メインフレーム接続」を参照してください。
必要な管理特権
RACF LDAP リソースと接続する管理者には、RACF ユーザーの作成と管理を行うための十分な特権が与えられている必要があります。
「User DN」リソースパラメータフィールドで指定されたユーザーに、ユーザーの読み取り、書き込み、削除、および追加のアクセス権を付与する必要があります。
プロビジョニングに関する注意事項
次の表に、このアダプタのプロビジョニング機能の概要を示します。
アカウント属性
属性がサポートされるかどうかは、通常、属性の構文 (または型) によって決まります。一般に、Identity Manager は boolean 型、文字列型、整数型、およびバイナリ型の構文をサポートします。バイナリ属性は、バイト配列としてのみ安全に表現できる属性です。
次の表に、サポートされている LDAP 構文の一覧を示します。ほかの LDAP 構文でも、事実上 boolean 型、文字列型、または整数型であれば、サポートされる可能性があります。オクテット文字列はサポートされません。
デフォルトのアカウント属性
次の属性は、RACF LDAP リソースアダプタの「アカウント属性」ページに表示されます。
デフォルトでサポートされるオブジェクトクラス
デフォルトでは、RACF LDAP リソースアダプタは、LDAP ツリーに新しいユーザーオブジェクトを作成するときに次のオブジェクトクラスを使用します。ほかのオブジェクトクラスが追加される場合もあります。
リソースオブジェクトの管理
なし
アイデンティティーテンプレート
$accountId$
サンプルフォーム
なし
トラブルシューティング
Identity Manager のデバッグページを使用して、次のクラスのうち 1 つ以上でトレースオプションを設定します。