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Sun Java System Calendar Server 管理ガイド 

第 3 章
Calendar Server の設定

Calendar Server をインストールした後、実行する前に設定を行う必要があります。2 つの設定プログラムを次の順序で実行することが重要です。

  1. comm_dssetup.pl : 第 2 章「LDAP ディレクトリの設定」での説明に従って、LDAP ディレクトリサーバーを設定します。
  2. csconfigurator.sh : この章での説明に従って、Calendar Server を設定します。

この章で説明する内容は次のとおりです。


以前のバージョンの Calendar Server または Messaging Server をインストールしている場合は、LDAP ディレクトリエントリを Schema 1 から Schema 2 に移行する必要がある場合があります。

この章で説明している設定ユーティリティを実行する前に、必ず『Sun Java System Communications Services 6 2004Q2 Schema Migration Guide』を参照してください。そのマニュアルでは、設定ユーティリティを実行するためのタイミングとオプションについて説明しています。次の Web サイトで入手できます。

http://docs.sun.com/coll/CalendarServer_04q2



設定情報の収集

Calendar Server 設定プログラム csconfigurator.sh は、新しい ics.conf 設定ファイルを次のディレクトリに作成します。

/etc/opt/SUNWics5/config

設定プログラムでは、インストールについての特定の情報を入力する必要がある、多くの質問が表示されます。

設定プログラムを実行する前に、次の設定情報を収集する必要があります。

設定情報を記録しておくために、付録 B 「Calendar Server 設定ワークシート」のワークシートを使用してください。ただし、他のコンポーネント製品との競合、たとえばポート番号の競合などを避けるため、Java Enterprise System インストーラを実行する前に情報を特定する必要があります。

管理、ユーザー設定、および認証オプション

ユーザー設定ディレクトリ

Sun Java System Calendar Server は、ディレクトリサーバーを使用して、ユーザーの認証やユーザー設定の格納と検索を行います。

表 3-1 ユーザー設定ディレクトリのオプション

オプション

説明

LDAP サーバーのホスト名

ユーザー認証とユーザー設定に使用する LDAP ディレクトリサーバーのホスト名。デフォルトは現在のホスト

LDAP サーバーのポート

LDAP ディレクトリサーバーが待機するポート番号。デフォルトは 389

ベース DN

検索の開始点として使用する LDAP ディレクトリ内のエントリ。デフォルトは o=currentdomain

Directory Manager DN

ディレクトリサーバースキーマに変更を加えることができるユーザーの名前。デフォルト : cn=Directory Manager

Directory Manager のパスワード

Directory Manager DN のパスワード。デフォルト値は存在しない

Calendar Server 管理者

Calendar Server 管理者は他の Calendar Server ACL より優先されるユーザーアカウントです。Calendar Server 管理者ユーザーアカウントは、認証ディレクトリサーバーに存在している必要があります。プロキシ認証にも使用されます。

表 3-2 Calendar Server 管理者オプション

オプション

説明

管理者のユーザー ID

Calendar Server 管理者のユーザー IDは、上記の LDAP ディレクトリサーバー内のユーザーである必要があります。デフォルトは calmaster

管理者のパスワード

Calendar Server 管理者のパスワード。デフォルト値は存在しない

電子メールと電子メールアラームのオプション

サーバーに問題が生じたときに Calendar Server 管理者に電子メールのアラームメッセージを送信するように Calendar Server を設定できます。

表 3-3 電子メールと電子メールアラームのオプション

オプション

説明

電子メールアラーム

電子メールアラームを有効または無効にする。デフォルトは有効

管理者のメールアドレス

電子メールのアラームメッセージを受信する Calendar Server 管理者の電子メールアドレス

SMTP ホスト名

Calendar Server が電子メールアラームメッセージを送信する SMTP サーバーのホスト名。デフォルトは現在のホスト

ランタイム設定のオプション

以下に示す Calendar Server の実行時オプションとシステムリソースオプションを設定できます。

表 3-4 ランタイム設定のオプション 

オプション

説明

サービスポート

Calendar Server がユーザーに Web (HTTP) アクセスを提供するために待機するポートの番号。デフォルトは 80

最大セッション

同時実行可能な Calendar Server セッションの最大数。デフォルトは 5000

最大スレッド

同時実行可能な Calendar Server スレッドの最大数。デフォルトは 20

サーバープロセスの数

同時実行可能な Calendar Server プロセスの最大数。デフォルトは Calendar Server をインストールしたサーバーの CPU 数

ランタイムユーザー ID

Calendar Server を実行する UNIX ユーザー名。このユーザー名に root を指定することはできない。アカウントが存在しない場合は、設定プログラムによって作成される。デフォルトは icsuser

ランタイムグループ ID

Calendar Server を実行する UNIX グループ。グループが存在しない場合は、設定プログラムによって作成される。デフォルトは icsgroup

Calendar Server の起動

Calendar Server が自動的に起動するように、以下のオプションを設定できます。

表 3-5 Calendar Server オプション

オプション

説明

設定が成功したら起動する

インストールに成功した後、Calendar Server が自動的に起動するかどうか。デフォルトで選択されている

システムの起動時に起動する

システムの起動後、Calendar Server が自動的に起動するかどうか。デフォルトで選択されている

データベース、ログ、および一時ファイルのディレクトリ

Calendar Server は特定のディレクトリにカレンダーデータベースファイル、ログファイル、および一時ファイルを作成し、情報を格納します。

表 3-6 データベース、ログ、および一時ファイルのディレクトリのオプション 

オプション

説明

データベースディレクトリ

Calendar Server でカレンダーデータベース (*.db) ファイルを作成し、格納するディレクトリ。デフォルトは次のとおり

/var/opt/SUNWics5/csdb

ログディレクトリ

Calendar Server がログファイルを書き込むディレクトリ。デフォルトは次のとおり

/var/opt/SUNWics5/logs

一時ファイルディレクトリ

Calendar Server が一時ファイルを書き込むディレクトリ。デフォルトは次のとおり

/var/opt/SUNWics5/tmp

 


ログファイルと一時ファイルのディレクトリの位置や名前を変更しないでください。



csconfigurator.sh の実行

設定プログラムはグラフィカルユーザーインタフェース (GUI) を使用します。プログラムをリモート実行する場合は、DISPLAY 環境変数を正しく設定し、サーバーからの X-Windows 接続により、使用しているコンピュータ上に表示できるようにする必要があります。たとえば、xhost ユーティリティを使用するには、使用しているコンピュータで xhost + コマンドを実行します。

設定プログラムを実行するには、スーパーユーザーとしてログインするか、スーパーユーザーになり (root) 、/opt/SUNWics5/cal/sbin ディレクトリに移動します。その後、次のコマンドを発行します。

# sh ./csconfigurator.sh

設定プログラムでは、以下のパネルが表示されます。

 


警告

設定プログラムはシングルドメインを設定できるだけです。仮想ドメイン、ホストされたドメインなど複数のドメインを使用する場合は、ユーザー管理ユーティリティを使用してドメインを追加する必要があります。


「開始」パネル

図 3-1 Calendar Server 設定プログラムの「ようこそ」パネル

Calendar Server 設定プログラムの「ようこそ」パネル

」をクリックして続行するか、「取消し」をクリックして終了します。

「管理、ユーザー設定、および認証」パネル

図 3-2 Calendar Server 設定プログラムの「管理、ユーザー設定、および認証」パネル

Calendar Server 設定プログラムの「管理、ユーザー設定、および認証」パネル

ユーザー設定ディレクトリのオプション
Calendar Server 管理者オプション

」をクリックして続行するか、「戻る」をクリックして前のパネルに戻るか、または「取消し」をクリックして終了します。

「メールと電子メールアラーム」パネル

図 3-3 Calendar Server 設定プログラムの「メールと電子メールアラーム」パネル

Calendar Server 設定プログラムの「メールと電子メールアラーム」パネル

」をクリックして続行するか、「戻る」をクリックして前のパネルに戻るか、または「取消し」をクリックして終了します。

「ランタイム設定」パネル

図 3-4 Calendar Server 設定プログラムの「ランタイム設定」パネル

Calendar Server 設定プログラムの「ランタイム設定」パネル

」をクリックして続行するか、「戻る」をクリックして前のパネルに戻るか、または「取消し」をクリックして終了します。

「設定およびデータファイルの格納先ディレクトリ」パネル

図 3-5 Calendar Server 設定プログラムの「設定およびデータファイルの格納先ディレクトリ」パネル

Calendar Server 設定プログラムの「設定およびデータファイルの格納先ディレクトリ」パネル

ディレクトリごとに、デフォルトディレクトリをそのまま使用するか、別のディレクトリのフルパスを入力するか、「参照...」をクリックしてディレクトリを選択するかを指定できます。「」をクリックして続行するか、「戻る」をクリックして前のパネルに戻るか、または「取消し」をクリックして終了します。

「設定準備が完了しました」パネル

図 3-6 Calendar Server 設定プログラムの「設定準備が完了しました」パネル

Calendar Server 設定プログラムの「設定準備が完了しました」パネル

すぐに設定する」をクリックして Calendar Server を設定するか、「戻る」をクリックして前のパネルに戻るか、または「取消し」をクリックして終了します。

「設定の概要」パネル

図 3-7 Calendar Server 設定プログラムの「設定の概要」パネル

Calendar Server 設定プログラムの「設定の概要」パネル

詳細...」をクリックして設定ログの詳細を表示するか、または「閉じる」をクリックして設定プログラムを終了します。



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