マスターレプリカにはデータのマスターコピーが含まれ、更新を他のすべてのレプリカに配信する前に、すべての変更を集中的に管理します。マスターはすべての変更を記録し、関連する各コンシューマの状態を確認して、必要に応じて更新を送信します。マルチマスターレプリケーションでは、マスターレプリカが他のマスターから更新を受け取ることもあります。
マスターサーバーを設定するときは、マスターレプリカを含むサフィックスを決定し、マスターレプリカを有効にします。また、必要に応じてレプリケーションの詳細設定を行います。
次の節では、1 つのマスターサーバーを設定する方法を説明します。特定のマスターのレプリカサフィックスを含むすべてのサーバーで、同じ手順を繰り返してください。
レプリケートするエントリを保存するマスターサーバー上でサフィックスを選択、または作成します。
手順については、「サフィックスの作成」を参照してください。
マルチマスター設定と初期化を正しく実行するため、データを含む 1 つのマスターのみを読み込みます。他のレプリケートされたサフィックスのデータは上書きされます。
マスターのレプリケーションを有効にする場合は、レプリケーション ID を割り当てる必要があります。レプリケーション ID は、更新ステートメントの所有者を区別し、マルチマスターレプリケーションで発生する可能性のある競合を解決するために使用します。そのため、このサフィックスのすべてのマスターレプリカで、レプリケーション ID が一意である必要があります。レプリケーション ID は設定すると変更できません。
このタスクは DSCC を使用して実行することができます。詳細については、「Directory Service Control Center のインタフェース」および DSCC オンラインヘルプを参照してください。
マスターのレプリカサフィックスを有効にします。
$ dsconf enable-repl -h host -p port -d ReplicaID master suffix-DN |
ReplicaID は 1 から 65534 までの整数です。
たとえば、レプリカ ID 1 でマスターのレプリカサフィックスを作成するには、次のコマンドを使用します。
$ dsconf enable-repl -h host1 -p 1389 -d 1 master dc=example,dc=com |
マスターの詳細設定では、更新履歴ログ設定を変更する場合があります。
このタスクは DSCC を使用して実行することができます。詳細については、「Directory Service Control Center のインタフェース」および DSCC オンラインヘルプを参照してください。