この節では、Solaris ゾーンで Directory Server Enterprise Edition をインストールするときに考慮すべき重要な点について説明します。
グローバルおよびフルローカルの Solaris ゾーンでは、Directory Server Enterprise Edition ソフトウェアが完全なシステムとともに提供されます。Directory Server Enterprise Edition ソフトウェアは、両方のゾーンを独立した物理システムとして扱います。Directory Server Enterprise Edition のインストールは、独立したシステムへのインストールに似ています。このソフトウェアは、サービスやファイルの場所をほかのゾーンと共有しません。
空白のゾーンでは、システム全体で使用する一部のサービスをインストールできます。したがって、Java Enterprise System の共通コンポーネントサービスの単一インスタンスは、複数の Java ES サーバーインスタンスで使用できます。たとえば、空白のゾーンの Directory Server Enterprise Edition ソフトウェアは、グローバルゾーンにインストールされた同一の Common Agent Container と Java ES Monitoring Framework を使用できます。ただし、システム全体にわたるサービスに依存する空白ゾーンソフトウェアのインストールを完了するためには、システム全体にわたるサービスをインストールする必要があります。
Directory Server Enterprise Edition では、空白ゾーンにインストールする場合、システム全体にわたるサービスを使用する必要はありません。ZIP 形式の配布から自己完結型のソフトウェアをインストールするときは、空白ゾーンに共通コンポーネントサービスもインストールします。したがって、空白ゾーンでの ZIP 形式の配布のインストールは、独立したシステムでのインストールに似ています。
次の表に、本質的に空白ゾーンでのインストールに関係する Directory Server Enterprise Edition のインストールに関する制約の概要を示します。
Directory Server Enterprise Edition のソフトウェアコンポーネント |
ソフトウェア配布 |
グローバルゾーンまたはフルローカルゾーンでのインストールに関する制約 |
空白ゾーンでのインストールに関する制約 |
---|---|---|---|
Directory Service Control Center |
Java Enterprise System の配布 |
制約はありません |
まず Java Enterprise System の共有コンポーネントをグローバルゾーンにインストールし、次に Directory Service Control Center を空白ゾーンにインストールします。 |
ZIP 形式の配布 |
制約はありません |
制約はありません |
|
Directory Server |
Java Enterprise System の配布 |
制約はありません |
まず Java Enterprise System の共有コンポーネントをグローバルゾーンにインストールし、次に Directory Server を空白ゾーンにインストールします。 |
ZIP 形式の配布 |
制約はありません |
制約はありません |
|
Directory Proxy Server |
Java Enterprise System の配布 |
制約はありません |
まず Java Enterprise System の共有コンポーネントをグローバルゾーンにインストールし、次に Directory Proxy Server を空白ゾーンにインストールします。 |
ZIP 形式の配布 |
制約はありません |
制約はありません |
|
Directory Editor |
ZIP 形式の配布 |
制約はありません |
Web アプリケーションコンテナは、空白ゾーンでのインストールを許可する必要があります。 |
Identity Synchronization for Windows |
ZIP 形式の配布 |
サポートされません |
サポートされません |
Directory Server Resource Kit |
ZIP 形式の配布 |
制約はありません |
制約はありません |
空白ゾーンでの Java Enterprise System の配布のインストールの詳細は、http://docs.sun.com/coll/1286.3 にある Java Enterprise System のマニュアルを参照してください。