Logical Domains 1.3 リリースノート

特定の状況で、ゲストドメインの SVM 構成またはメタデバイスが失われることがある

サービスドメインが Solaris 10 10/09 より前のバージョンの Solaris 10 OS で動作しており、このサービスドメインからゲストドメインに仮想ディスクとして物理ディスクスライスをエクスポートしている場合、このゲストドメインではその仮想ディスクが不適切なデバイス ID で表示されます。その後、このサービスドメインを Solaris 10 10/09 にアップグレードすると、このゲストドメインでは、仮想ディスクとしてエクスポートされた物理ディスクスライスはデバイス ID がない状態で表示されます。

仮想ディスクのデバイス ID を削除すると、仮想ディスクのデバイス ID を参照しようとするアプリケーションで問題が発生する可能性があります。特に、これが原因で Solaris Volume Manager (SVM) がその構成を確認できなくなったり、メタデバイスにアクセスできなくなったりする可能性があります。

回避方法: サービスドメインを Solaris 10 10/09 にアップグレードしたあとで、ゲストドメインでその SVM 構成またはメタデバイスを確認できない場合は、次の手順を実行してください。

Procedureゲストドメインの SVM 構成またはメタデバイスを確認する

  1. ゲストドメインを起動します。

  2. 次の行を /kernel/dr/md.conf ファイルに追加して、SVM の devid 機能を無効にします。


    md_devid_destroy=1;
    md_keep_repl_state=1;
  3. ゲストドメインを再起動します。

    ドメインが起動したあとで、SVM 構成とメタデバイスが確認できるようになるはずです。

  4. SVM 構成が正しいことを確認します。

  5. 手順 2 で追加した 2 行を /kernel/drv/md.conf ファイルから削除して、SVM の devid 機能を再度有効にします。

  6. ゲストドメインを再起動します。

    再起動時に次のようなメッセージが表示されます。


    NOTICE: mddb: unable to get devid for 'vdc', 0x10

    これらのメッセージは正常で、問題を報告するものではありません。