既存の Logical Domains 1.0 の設定は LDoms 1.3 ソフトウェアでは機能しません。そのため、Logical Domains 1.0 の設定を保存してから、LDoms 1.3 ソフトウェアで使用できるようにその設定をアップグレードする必要があります。次の手順では、ldm add-domain コマンドに XML 制約ファイルおよび -i オプションを使用して、構成を保存および再構築する方法について説明します。
基本的な処理は、各ドメインの制約情報を XML ファイルに保存することです。アップグレード後に、この XML ファイルを Logical Domains Manager に対して再実行して、必要な設定を再構築できます。
この節に示す手順は、制御ドメインではなく、ゲストドメインに対して有効です。制御 (primary) ドメインの制約を XML ファイルに保存することはできますが、それを ldm add-domain -i コマンドに指定することはできません。ただし、XML ファイルのリソース制約を使用して、primary ドメインを再構成する CLI コマンドを作成することはできます。ldm list-constraints -x primary コマンドの標準的な XML 出力を、第一ドメインの再構成に必要な CLI コマンドに変換する方法については、『Logical Domains 1.3 管理ガイド』の「制御ドメインの再構築」を参照してください。
次に示す方法では、実際のバインドは保持されず、それらのバインドを作成するために使用した制約だけが保持されます。つまり、この手順を行うと、ドメインは同じ仮想リソースを持ちますが、同じ物理リソースにバインドされるとはかぎりません。
各ドメインで、ドメインの制約を含む XML ファイルを作成します。
# ldm list-constraints -x ldom > ldom.xml |
サービスプロセッサに格納されている論理ドメイン構成をすべて一覧表示します。
# ldm list-config |
サービスプロセッサに格納されているそれぞれの論理ドメイン構成を削除します。
# ldm rm-config config-name |
Logical Domains Manager デーモン (ldmd) を無効にします。
# svcadm disable ldmd |
Logical Domains Manager パッケージ (SUNWldm) を削除します。
# pkgrm SUNWldm |
(省略可能) Solaris Security Toolkit パッケージ (SUNWjass) を削除します。
# pkgrm SUNWjass |
システムのファームウェアをフラッシュ更新します。
手順全体については、『Logical Domains 1.3 管理ガイド』の「システムファームウェアをアップグレードする」または『Logical Domains 1.3 管理ガイド』の「FTP サーバーを使用せずに、システムファームウェアをアップグレードする」を参照してください。
Logical Domains Manager を再インストールします。
『Logical Domains 1.3 管理ガイド』の「Logical Domains Manager のインストール」を参照してください。
primary ドメインを手動で再構成します。
手順については、『Logical Domains 1.3 管理ガイド』の「制御ドメインを設定する」を参照してください。
手順 1 で作成した各ゲストドメインの XML ファイルに対して、次のコマンドを実行します。
# ldm add-domain -i ldom.xml # ldm bind-domain ldom # ldm start-domain ldom |