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iPlanet Calendar Server 管理者ガイド



第 7 章   Calendar Server コマンド行ユーティリティ


iPlanet Calendar Server には、バッチ、シェル、および Perl などのスクリプトプログラムから起動できる、コマンド行管理ユーティリティが一式用意されています。これらのユーティリティは、ics.conf 構成ファイルに定義されているデフォルト値を必要に応じて使用します。

コマンド行ユーティリティは、server-root/cal/bin ディレクトリに入っています。

この章では、次の項目について説明します。



コマンド行ユーティリティの実行

UNIX システムでコマンド行ユーティリティを実行するには、インストール時に指定した iPlanet Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (デフォルトは icsusericsgroup)、または root としてログインします。Windows NT システムでコマンド行ユーティリティを実行するには、完全な管理者権限を持っている必要があります。

ほとんどの場合、ユーティリティが存在しているディレクトリ (server-root/cal/bin) に移動する必要があります。例:

  • Solaris の場合

    /opt/SUNWics5/cal/bin

  • Solaris 以外の UNIX システムの場合

    /opt/iPlanet/CalendarServer5/cal/bin

  • Windows NT システムの場合

    c:\ProgramFiles\iPlanet\CalendarServer5\cal\bin


コマンド行ユーティリティの構文

Calendar Server コマンド行ユーティリティでは、次の構文を使用します。


utility [ -option [ value ] ] command [ target ]

解説

utility は、cscalcsuser などのユーティリティの実行可能ファイル名です。

option は、コマンドが実行する動作を指定します。オプションは、-d のように、ハイフン (-) の後に小文字で指定します。角括弧 ([]) で囲まれたオプションは、省略可能です。同時に複数のオプションを使用できる場合、その旨が指示されます。

value は、-d オプションで使用する説明など、option によって指定した動作を修飾します。角括弧 ([]) で囲まれた値は、省略可能です。スペースを含む値は、二重引用符 (" ") で囲む必要があります。複数の値を指定する場合は、二重引用符 ("") で囲み、各値を空白文字で区切る必要があります。ただし、区切り文字としてセミコロンを使用するように指示されることもあります。

command は、listcreate といった、ユーティリティが実行する動作です。複数のコマンドが縦棒 (|) で区切られている場合、いづれか 1 つのコマンドが使用できることを示しています (両方を同時に使用することはできません)。

target は、カレンダー ID やユーザ ID など、コマンドの実行対象となるオブジェクトです。


コマンド行ユーティリティの使用規則

次の規則は、コマンド行ユーティリティを使用するときの一般的なガイドラインです。

  • コマンドを指定しない場合、すべてのオプションとコマンドが使用例とともに一覧表示されます。

  • 必須パスワードを指定しない場合、パスワードの入力を求めるプロンプトが表示されます。

  • -v (冗長モード) オプションと -q (非出力モード) オプションは、すべてのユーティリティで使用できます。

  • コマンドが危険を伴う場合 (データを消失する可能性がある場合) は、コマンドを実行する前に確認を求めるプロンプトが表示されます。カレンダーを削除できる cscal やユーザを削除できる csuser は、その例です。ただし、-q (非出力モード) オプションを指定すると、確認プロンプトが無効になります。

  • version コマンドは、すべてのユーティリティで使用できます。



コマンド行ユーティリティの解説


表 7-1    iPlanet Calendar Server コマンド行ユーティリティの要約 

ユーティリティ

説明

csattribute  

カレンダーユーザまたはリソースの LDAP 属性を管理する  

csbackup  

カレンダー、ユーザ、およびカレンダーデータベースをバックアップする  

cscal  

カレンダーとそのプロパティを管理する  

cscomponents  

カレンダーコンポーネント (イベントと仕事) を管理する  

csdb  

カレンダーデータベースを管理する  

csexport  

カレンダーを iCalendar (.ics) 形式または XML (.xml) 形式でエクスポートする  

csimport  

カレンダーを iCalendar (.ics) 形式または XML (.xml) 形式でインポートする  

csplugin  

設定されている Calendar Server API (CSAPI) プラグインの表示、有効化、または無効化を行う  

csresource  

会議室や備品などのカレンダーリソースを管理する  

csrestore  

個々のカレンダー、ユーザ、およびカレンダーデータベースを復元する  

csschedule  

グループスケジューリングエンジン (GSE) キュー内のスケジューリングエントリを管理する  

csstart  

Calendar Server を起動する  

csstats  

Calendar Server のカウンタを表示する  

csstop  

Calendar Server を停止する  

cstool  

実行中 Calendar Server インスタンスを ping したり、Calendar Server 構成を再読み込みしたりする  

csuser  

カレンダーユーザを管理する  



csattribute



csattribute ユーティリティは、LDAP サーバの Calendar Server 属性を管理します。次のコマンドを使用できます。

  • add。指定のターゲット (ユーザまたはリソースオブジェクト) に LDAP 属性と値を追加する。

  • list。ターゲットオブジェクトの属性を一覧表示する。

  • delete。ターゲットから属性を削除する。


要件
  • Calendar Server は、稼動していても停止していてもどちらでもかまいません。

  • UNIX マシンの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


csattribute [-q|-v] -a attribute =value [-t resource | user] add target
csattribute [-q|-v] -a attribute [=value ] [-t resource | user]
  delete target
csattribute [-q | -v] [-t resource | user] list target

表 7-2 は、csattribute で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-2    csattribute ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

add target  

指定のターゲット (ユーザまたはリソースオブジェクト) に LDAP 属性と値を追加する  

list target  

ターゲットオブジェクトの属性を一覧表示する  

delete target  

ターゲットの属性を削除する  

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-3 は、csattribute ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています

表 7-3    csattribute ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する

デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-a attribute =value

または

-a attribute [=value ]  

LDAP 属性と値

  • -a オプションを使用する場合、attribute は必須

  • add コマンドで -a オプションを使用する場合は value が必須だが、delete コマンドや list コマンドで -a オプションを使用する場合、value は省略可能である

 

-t user | resource  

ターゲットのタイプ (user または resource オブジェクト)。デフォルトは user  



  • tchang の値を持つ LDAP 属性 icsCalendar をユーザ ID TChang に追加します。

    csattribute -a icsCalendar=tchang add TChang

  • TChang から LDAP 属性 icsCalendar を削除します。

    csattribute -a icsCalendar delete TChang

  • TChang の属性を表示します。

    csattribute list TChang



csbackup

csbackup ユーティリティは、カレンダーデータベース、指定のカレンダー、またはユーザのデフォルトカレンダーをバックアップします。次のコマンドを使用できます。

  • database。カレンダーデータベースをバックアップする。

  • calendar。指定のカレンダーをバックアップする。

  • defcal。ユーザのデフォルトカレンダーをバックアップする。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。

指定したバックアップディレクトリにある caldb.conf バージョンファイルは、バックアップしたカレンダーデータベースのバージョン番号を示します。

csrestore については、「csrestore」を参照してください。


要件

  • Calendar Server は、稼動していても停止していてもどちらでもかまいません。

  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


csbackup [-q|-v] -f database target

csbackup [-q|-v] -c calid calendar target

csbackup [-q|-v] -a userid [-b basedn] defcal target

表 7-4 は、csbackup で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-4    csbackup ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

database target  

指定のターゲットデータベースディレクトリにカレンダーデータベースをバックアップする。デフォルトのターゲットデータベースディレクトリは次のとおりである

server-root/cal/bin/target-directory

ターゲットデータベースディレクトリだけを指定する場合は、ディレクトリ名の前にスラッシュ (/) を入れないこと。例:

csbackup database backupdir  

calendar calid target  

指定のターゲット出力ファイルに指定のカレンダー ID をバックアップする。ファイルのデータ形式は、ファイル拡張子によって決定される。.ics であれば text/Calendar、.xml であれば text/xml である  

defcal userid target  

指定のユーザ ID のデフォルトカレンダーを指定のターゲットファイルにバックアップする。ファイルのデータ形式は、ファイル拡張子によって決定される。.ics であれば text/Calendar、.xml であれば text/xml である  

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-5 は、csbackup ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。

表 7-5    csbackup ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-a userid  

バックアップするカレンダーユーザのユーザ ID。defcal コマンドを使用する場合、このオプションは必須。デフォルトはなし  

-b basedn  

このユーザに使用するベース DN。デフォルトは、ics.conf ファイルに定義されている local.ugldapbasedn から取得される

ベース DN (識別名) は、検索の開始点として使用する LDAP ディレクトリのエントリである

たとえば、ベース DN として ou=people、o=sesta.com を指定すると、Calendar Server が行う LDAP 検索では常に o=sesta.com ディレクトリツリー内の ou=people サブツリーだけが調べられる  

-c calid  

バックアップするカレンダー ID。calendar コマンドを使用する場合、このオプションは必須。デフォルトはなし

詳細については、「カレンダー識別子 (calid)」を参照  

-f  

既存のバックアップファイルを強制的に削除する

現行リリースでは、バックアップターゲットディレクトリがすでに存在する場合、このディレクトリがたとえ空であっても -f オプションを使用する必要がある  

-l  

SolsticeTM BackupTM または Legato NetworkerTM のバックアッププログラムを使用できるようにバックアップファイルを準備する。詳細については、第 6 章「Calendar Server  データの バックアップと復元」を参照  



  • backupdir というディレクトリにカレンダーデータベースをバックアップします。

    csbackup database backupdir

  • カレンダー ID tchang を持つカレンダーを text/calendar としてファイル tchang.ics にバックアップします。

    csbackup -c tchang calendar tchang.ics

  • tchang のデフォルトカレンダーを text/xml としてファイル tchang.xml にバックアップします。

    csbackup -a tchang defcal tchang.xml



cscal

cscal ユーティリティは、カレンダーとそのプロパティを管理します。次のコマンドを使用できます。

  • create。カレンダーを作成する。

  • delete。カレンダーを削除する。

  • disable。カレンダーを無効にする。

  • enable。カレンダーを有効にする。

  • list。カレンダーを一覧表示する。

  • modify。カレンダーのプロパティとグループスケジューリングのアクセス制御を変更する。

  • reset。カレンダープロパティをデフォルト値にリセットする。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。


要件
  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • Calendar Server は、稼動していても停止していてもどちらでもかまいません。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


cscal [-q|-v] [-a aces] [-c charset] [-d description] [-g categories]
  [-k yes|no] [-l langcode] [-m email] [-n name] [-o owner]
  [-y otherowners] create|modify calid
cscal [-q|-v] [-o owner] delete|disable|list|reset [calid]
cscal [-q|-v] [-k yes|no] [-o owner] enable [calid]

表 7-6 は、cscal で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-6    cscal ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

create calid  

calid によって指定されるカレンダーを作成する  

delete [calid]  

calid によって指定されるカレンダーを削除する

-o owner オプションを指定した場合、指定の所有者を 1 次な所有者とするカレンダーすべてが削除される  

enable [calid]  

calid によって指定されるカレンダーを有効にする

-o owner オプションを指定した場合、指定の所有者を 1 次所有者とするカレンダーすべてが有効になる  

disable [calid]  

calid によって指定されるカレンダーを無効にする

-o owner オプションを指定した場合、指定の所有者を 1 次所有者とするカレンダーすべてが無効になる  

list [calid]  

calid によって指定されるカレンダーのプロパティを一覧表示する

-o owner オプションを指定した場合、指定の所有者を 1 次所有者とするカレンダーすべてが一覧表示される  

modify calid  

calid によって指定されるカレンダーのプロパティを変更する  

reset [calid]  

calid によって指定されるカレンダーのプロパティをデフォルト設定値にリセットする  

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-7 は、cscal ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。

表 7-7    cscal ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-a [aces]  

指定のカレンダーに関するアクセス制御エントリ (ACE)。ACE は、グループスケジューリング用のカレンダーへのアクセス権、および作成、削除、読み取り、書き込みといった権限のタイプを決定する。ACE 文字列やアクセス制御リスト (ACL) は、二重引用符 ("") で囲む必要がある

デフォルトは、ics.conf ファイル内の calstore.calendar.default.acl パラメータ

ACE 形式の詳細については、第 4 章「Calendar Server アクセス制御の管理」を参照  

-c charset  

文字セット。デフォルトは文字セットなし  

-d description  

説明 (カレンダーの目的に関する表示可能なコメント)。デフォルトは説明なし  

-g category  

カテゴリ。複数のカテゴリを指定する場合は、二重引用符 ("") で囲み、空白文字で区切る必要がある。デフォルトはカテゴリなし  

-k yes|no  

カレンダーに対して二重予約を許可するかどうか。yes の場合は、カレンダーの同じ時間枠に複数のイベントスケジュールを設定できる。デフォルトは、ics.conf ファイルに定義されている user.allow.doublebook から取得される  

-l langcode  

言語コード。デフォルトは言語コードなし  

-m email  

電子メールアドレス。デフォルトは電子メールなし  

-n name  

名前。デフォルトは名前なし  

-o owner  

1 次所有者。デフォルト値はカレンダー ID (calid)。この値は通常ユーザ ID と同じである  

-y otherowners  

他のカレンダー所有者。複数の所有者を指定する場合は、二重引用符 ("") で囲み、空白文字で区切る必要がある。デフォルトは他の所有者なし  



  • TChang を主な所有者とし、表示名 Public_Calendar を持ち、デフォルトのアクセス制御値 (ics.conf ファイル内の calstore.calendar.default.acl によって定義)を使用する、カレンダー ID tchang のカレンダーを作成します。

    cscal -o TChang -n Public_Calendar create tchang

  • すべてのユーザに「読み取り」と「書き取り」のアクセス権を許可するようにカレンダー chang を変更します。このカレンダーはカテゴリ sports に属しており、JSmith によって共同所有されています。

    cscal -a "@^a^rw^g" -g sports -y JSmith modify tchang

  • カレンダー ID tchang を持つカレンダーを無効にします (ユーザはユーザインタフェースを使用してこのカレンダーに読み取り、書き込み、または検索を行うことができなくなります)。

    cscal disable tchang

  • カレンダー ID tchang を持つカレンダーを有効にします (ユーザはユーザインタフェースを使用してこのカレンダーへの読み取りと書き込みを行えます)。 ただし、二重予約は許可されません。

    cscal -k no enable tchang

  • tchangのプロパティを一覧表示します。

    cscal list tchang

  • tchangのプロパティをすべて一覧表示します。

    cscal -v list tchang

  • データベース内のカレンダーをすべて一覧表示します。

    cscal list

  • カレンダー ID tchang を持つカレンダーをデフォルト構成設定値にリセットします。

    cscal reset tchang

  • カレンダー ID tchang を持つカレンダーから記述を削除します。

    cscal -d "" modify tchang

  • カレンダー ID tchang を持つカレンダーからすべてのカテゴリを削除します。

    cscal -g "" modify tchang

  • カレンダー ID tchang を持つカレンダーから他の所有者を削除します。

    cscal -y "" modify tchang

  • カレンダーデータベースから tchang を削除します。

    cscal delete tchang

  • 1 次所有者が TChang であるカレンダーすべてをカレンダーデータベースから削除します。

    cscal -o TChang delete



cscomponents

cscomponents ユーティリティは、カレンダーコンポーネント (イベントと仕事
(予定)) を管理します。次のコマンドを使用できます。

  • delete。カレンダー内のイベントと仕事を削除する。

  • list。カレンダー内のイベントと仕事を一覧表示する。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。


要件
  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • Calendar Server は、稼動していても停止していてもどちらでもかまいません。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


cscomponents [-v|-q] [-e endtime] [-s starttime] [-t event|task]
  delete|list calid

表 7-8 は、cscomponent で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-8    cscomponent ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

delete calid  

指定のカレンダー ID を持つカレンダー内のイベントと仕事を削除する  

list calid  

指定のカレンダー ID を持つカレンダー内のイベントと仕事を一覧表示する  

version  

ユーティリティのバージョンを画面に出力する  

表 7-9 は、cscomponent ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。

表 7-9    cscomponent ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-e endtime  

コンポーネントの終了時刻。終了時刻が 0 の場合は、時間の最後まで対象となる。デフォルトは 0  

-s starttime  

コンポーネントの開始時刻。開始時刻が 0 の場合は、時間の最初から対象となる。デフォルトは 0  

-t event|task  

動作の実行対象であるコンポーネントのタイプ (イベントまたは仕事)。デフォルトはイベントと仕事の両方  



  • カレンダー ID tchang を持つカレンダーから 2000 年のイベントをすべて削除します。

    cscomponents -s 20000101T000000Z -e 20001231T000000Z delete tchang

  • カレンダー ID tchang を持つカレンダー内のすべてのイベントと仕事を、詳細とともに一覧表示します。

    cscomponents -v list tchang



csdb

csdb ユーティリティは、カレンダーデータベース (カレンダー、セッション、および統計) を管理します。次のコマンドを使用できます。

  • create。新しいデータベースを作成する (サーバの起動時にデータベースが存在しない場合は、Calendar Server がデータベースを自動的に作成する)。

  • delete。カレンダーデータベースを削除する。オープン状態 (Calendar Server が実行中) のデータベースを削除することはできない。

  • list。データベースに関する情報を一覧表示する。

  • check。カレンダーデータベースが破壊したかどうかを確認する。

  • rebuild。破壊したカレンダーデータベースを再構築する。

  • recover。破損したカレンダーデータベースを回復する。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。


要件
  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • createdelete、または rebuild のコマンドを使用するには、Calendar Server を停止する必要があります。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


csdb [-q|-v] [-t caldb|sessdb|statdb] create|delete [dbdir]
csdb [-q|-v] [-t caldb|sessdb|statdb] list [dbdir]
csdb [-q|-v] [-f] [-t caldb|sessdb|statdb] recover [dbdir]
csdb check|rebuild [dbdir]

表 7-10 は、csdb で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-10    csdb ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

create [dbdir]  

指定のデータベースディレクトリにデータベースを作成する。データベースディレクトリを指定しない場合は、現在のディレクトリが使用される。サーバの起動時にデータベースが存在しない場合は、Calendar Server がデータベースを自動的に作成する  

delete [dbdir]  

指定のデータベースディレクトリにあるデータベースを削除する。データベースディレクトリを指定しない場合は、現在のディレクトリが使用される。(Calendar Server が実行中) オープン状態のデータベースを削除することはできない  

list [dbdir]  

指定のデータベースディレクトリにあるデータベースに関する情報を一覧表示する。データベースディレクトリを指定しない場合は、現在のディレクトリが使用される  

recover [dbdir]  

指定のデータベースディレクトリにある破壊したデータベースを回復しようとする。データベースディレクトリを指定しない場合は、現在のディレクトリが使用される  

check [dbdir]  

指定のデータベースディレクトリにあるカレンダーデータベースをスキャンして破壊しているかどうかを調べ、その結果を出力に報告する。データベースディレクトリを指定しない場合は、現在のディレクトリが使用される  

rebuild [dbdir]  

指定のデータベースディレクトリにあるカレンダーデータベースをスキャンして破損しているかどうかを調べ、破壊している場合は再構築したカレンダーデータベース (.db ファイル) を生成する。データベースディレクトリを指定しない場合は、現在のディレクトリが使用される  

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-11 は、csdb ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。

表 7-11    csdb ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-f  

カレンダーデータベースを強制的に回復する  

-t caldb|sessdb|statdb  

ターゲットデータベースを指定する

  • caldb (カレンダーデータベース)

  • sessdb (セッションデータベース)

  • statdb (統計データベース)

注:-t が指定されていない場合、csdb はすべてのデータベースに対して処理を行う。ただし、check コマンドと rebuilt コマンドは caldb (calendar) だけを処理対象とする  



  • 新しい空のデータベースを現在のディレクトリに作成します。

    csdb -t caldb create

  • 現在のディレクトリにあるデータベースを削除します。

    csdb -t caldb delete

  • 現在のディレクトリにあるカレンダーデータベースに関する情報を一覧表示します。

    csdb -v -t caldb list

  • 現在のディレクトリにある破壊したデータベースすべてを回復しようとします。

    csdb recover

  • 現在のディレクトリにあるセッションデータベースに関する情報を一覧表示します。

    csdb -t sessdb list

  • 現在のディレクトリにある破損した統計データベースを回復しようとします。

    csdb -t statdb recover



csexport

csexport ユーティリティは、iCalendar (.ics) 形式または XML (.xml) 形式でカレンダーをファイルにエクスポートします。次のコマンドを使用できます。

  • calendar。指定のカレンダーをエクスポートする。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。


要件
  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • Calendar Server は、稼動していても停止していてもどちらでもかまいません。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


csexport [-v|-q] -c calid calendar outputfile

表 7-12 は、csexport で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-12    csexport ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

calendar outputfile  

指定の出力ファイルにカレンダーをエクスポートする。ファイルのデータ形式は、指定のファイル名拡張子によって決まる

.ics の場合は iCalendar (text/calendar)

.xml の場合は XML (text/xml)  

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-13 は、csexport ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。

表 7-13    csexport ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-c calid  

エクスポートするカレンダーのカレンダー ID。calendar コマンドを使用する場合は、このオプションは必須。デフォルトはなし  



  • カレンダー ID が tchang であるカレンダーを、ファイル tchang.ics に iCalendar (text/calendar) 形式でエクスポートします。

    csexport -c tchang calendar tchang.ics

  • カレンダー ID が tchang であるカレンダーを、ファイル tchang.xml に XML (text/xml) 形式でエクスポートします。

    csexport -c tchang calendar tchang.xml



csimport

csimport ユーティリティは、csexport ユーティリティによって保存したカレンダーを、iCalendar (ics) 形式または XML 形式でファイルからインポートします。次のコマンドを使用できます。

  • calendar。指定のカレンダーをインポートする。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。


要件
  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • Calendar Server は、稼動していても停止していてもどちらでもかまいません。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


csimport [-v|-q] -c calid calendar inputfile

表 7-14 は、csimport で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-14    csimport ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

calendar inputfile  

指定の入力ファイルからカレンダーをインポートする。ファイルのデータ形式は、指定のファイル名拡張子によって決まる

  • .ics の場合は iCalendar (text/calendar)

  • .xml の場合は XML (text/xml)

 

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-15 は、csimport ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。

表 7-15    csimport ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-c calid  

インポートするカレンダーのカレンダー ID。calendar コマンドを使用する場合は、このオプションは必須

指定のカレンダー ID がすでに存在する場合、インポートしたデータは現在のカレンダーにマージされる。デフォルトはなし

詳細については、「カレンダー識別子 (calid)」を参照  



  • iCalendar (text/calendar ファイル) 形式と予想されるファイル tchang.ics から、カレンダー ID が tchang であるカレンダーをインポートします。

    csimport -c tchang calendar tchang.ics

  • XML (text/xml ファイル) 形式で保存されたファイル tchang.xml から、カレンダー ID が tchang であるカレンダーをインポートします。

    csimport -c tchang calendar tchang.xml



csplugin

csplugin は、Calendar Server に設定された CSAPI プラグインを管理します。次のコマンドを使用できます。

  • activate。指定のプラグインを読み込んで起動する。

  • deactivate。指定のプラグインのタイプおよび名前を停止して無効にする
    (サポートされているプラグインタイプについては、表 7-17 の「-t」オプションを参照)。

  • list。サポートされているプラグインをすべて一覧表示する。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。


要件
  • Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • Calendar Server は、稼動していても停止していてもどちらでもかまいません。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


csplugin [-q|-v] [-r] -t ac|attr|auth|locate|lookup|xlate
  activate|deactivate plugin

csplugin [-q|-v] list

表 7-16 は、csplugin ユーティリティで使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-16    csplugin ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

activate -t type name  

指定のプラグインのタイプおよび名前を読み込んで有効にする (サポートされているプラグインタイプについては、表 7-17 の「-t」オプションを参照)  

deactivate -t type name  

指定のプラグインのタイプおよび名前を停止して無効にする (サポートされているプラグインタイプについては、表 7-17 の「-t」オプションを参照)  

list  

サポートされているすべてのプラグインのタイプ、名前、および起動ステータスを一覧表示する (サポートされているプラグインタイプについては、表 7-17 の「-t」オプションを参照)  

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-17 は、csplugin ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています

表 7-17    csplugin ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-r  

activate コマンドで使用した場合は、Calendar Server の plugin ディレクトリにプラグインが物理的にコピーされる

deactivate コマンドで使用した場合は、Calendar Server の plugin ディレクトリからプラグインが削除される  

-t type  

サポートされている次のプラグインのタイプを指定する

  • ac−デフォルトのグループスケジューリングアクセス制御メカニズムを追加または置き換える

  • attr−ユーザ属性の保存と検出のメカニズムを追加または置き換える

  • auth−ログイン認証メカニズムを追加または置き換える

  • locate−指定された修飾 URL のカレンダー ID を検出する

  • lookup−デフォルトのカレンダー検索メカニズムを追加または置き換える

  • xlate−入力データと出力データの形式変換を追加または置き換える

 



  • サポートされているすべてのプラグインに関する詳細を一覧表示します。このサーバインスタンス用に構成されている各プラグインのタイプ、名前、および起動ステータスが含まれます。

    csplugin -v list

  • タイプが lookup で、ファイル名が mylookup のプラグインを読み込んで有効にします。

    csplugin activate -t lookup mylookup

  • タイプが lookup で、ファイル名が mylookup のプラグインを無効にし、plugin ディレクトリから削除します。

    csplugin deactivate -t lookup mylookup -r



csresource

csresource ユーティリティは、LDAP サーバや Calendar Server データベースに格納されている会議室や各種備品といったリソースのカレンダーを管理します。 (csresource ユーティリティ を使用できるのは、リソースに関連付けられているカレンダーにおいてだけであり、ユーザのカレンダーに対して実行するとエラーが出力されます。)次のコマンドを使用できます。

  • create。指定のカレンダー ID (calid) に新しいリソースを追加する。

  • delete。特定のリソースまたはすべてのリソースを削除する。

  • disable。特定のリソースまたはすべてのリソースを無効にする。

  • enable。特定のリソースまたはすべてのリソースを有効にする。

  • list。単一のリソースまたはすべてのリソースを一覧表示する。


要件
  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • Calendar Server は、稼動していても停止していてもどちらでもかまいません。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


csresource [-q|-v] [-a aces] [-b basedn] -c calid [-d description]
  [-k yes|no] [-o owner] [-y otherowners] create name

csresource [-q|-v] [-b basedn] delete|disable|enable|list [name]

表 7-18 は、csresource で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-18    csresource ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

create name  

指定のカレンダー ID で新しいリソースを作成する  

delete [name]  

特定のリソースを削除する。リソース name を指定しない場合は、すべてのリソースが削除される  

enable [name]  

特定のリソースを有効にする。リソース name を指定しない場合は、すべてのリソースが有効になる  

disable [name]  

特定のリソースを無効にする。リソース name を指定しない場合は、すべてのリソースが無効になる  

list [name]  

特定のリソースカレンダーを表示する。リソース name を指定しない場合は、すべてのリソースカレンダーが一覧表示される  



上記のコマンドで name に空白文字が含まれる場合は、二重引用符 (" ") で囲む必要がある。



表 7-19 は、csresource ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています

表 7-19    csresource ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-a [aces]  

指定のカレンダーに関するアクセス制御エントリ (ACE)。ACE は、グループスケジューリング用のカレンダーへ誰がアクセスできるか、および作成、削除、読み取り、書き込みといった権限のタイプを決定する。ACE 文字列やアクセス制御リスト (ACL) は、二重引用符 ("") で囲む必要がある

デフォルトは、ics.conf ファイル内の resource.default.acl パラメータ

ACE 形式の詳細については、第 4 章「Calendar Server アクセス制御の管理」を参照  

-b [basedn]  

指定のリソースに使用する LDAP ベース DN (識別名)

デフォルトは、ics.conf ファイルに定義されている local.ugldapbasedn の設定から取得される  

-c calid  

icsCalendar 属性。create コマンドを使用する場合、このオプションは必須。詳細については、「カレンダー識別子 (calid)」を参照  

-d [description]  

説明 (カレンダーの目的に関する表示可能なコメント)。デフォルトは説明なし  

-k yes|no  

会議などのリソースに関連付けられたカレンダーに対して、二重予約を許可するかどうかを指定する。yes の場合は、カレンダーの同じ時間枠に複数のイベントスケジュールを持つことができる

デフォルトは、ics.conf ファイルに定義されている resource.allow.doublebook の設定から取得される  

-o owner  

1 次所有者

デフォルトは、ics.conf ファイルに定義されている service.admin.calmaster.useridn から取得される  

-y otherowners  

他の所有者。複数の所有者を指定する場合は、二重引用符 ("") で囲み、空白文字で区切る必要がある。デフォルトは他の所有者なし  

version [name]  

ユーティリティのバージョンを表示する  



  • すべてのリソースカレンダーとその LDAP 属性のリストを表示します。

    csresource -v list

  • カレンダー ID (calid) が room100、表示名 (LDAP cn 属性) が MeetingRoom100 であるリソースカレンダーを作成します。

    csresource -c room100 create MeetingRoom100

  • 表示名が MeetingRoom100 であるリソースカレンダーの LDAP 属性を表示します。

    csresource -v list MeetingRoom100

  • 表示名が MeetingRoom100 であるリソースカレンダーを無効にします。

    csresource disable MeetingRoom100

  • 表示名が MeetingRoom100 であるリソースカレンダーを有効にし、二重予約を許可します。

    csresource -k yes enable MeetingRoom100

  • 表示名が MeetingRoom100 であるリソースカレンダーを削除します。

    csresource delete MeetingRoom100



csrestore

csrestore ユーティリティは、csbackup または csexport を使用して保存された カレンダーデータベース、特定のカレンダー、またはユーザのデフォルトカレンダーを復元します。次のコマンドを使用できます。

  • database。カレンダーデータベースを復元する。

  • calendar。指定のカレンダーを復元する。

  • defcal。ユーザのデフォルトカレンダーを復元する。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。

指定したバックアップディレクトリにある caldb.conf バージョンファイルは、バックアップしたカレンダーデータベースのバージョン番号を示します。



注意

Calendar Server 5.x の csrestore と 2.x の csrestore には互換性がありません。データが消失する可能性があるため、Calendar Server 2.x の csrestore によってバックアップしたカレンダーデータを復元することは避けてください。




要件

  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • カレンダーデータベースを復元する際は、Calendar Server を停止する必要があります。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


csrestore [-v|-q] [-f] database inputdir

csrestore [-v|-q] -c calid calendar inputfile

csrestore [-v|-q] -a userid [-b basedn] defcal inputfile

表 7-20 は、csrestore で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-20    csrestore ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

database inputdir  

バックアップカレンダーデータベースが入っている指定のディレクトリまたは入力ファイルから、カレンダーデータベースを復元する。この処理により、現在のカレンダーデータベースの以前の内容はすべて上書きされる  

calendar inputfile  

指定の入力ファイルから指定の カレンダー ID を復元する。ファイルのデータ形式は、指定のファイル名拡張子によって決まる

.ics の場合は iCalendar (text/Calendar)

.xml の場合は XML (text/xml)

指定のカレンダー ID がすでに存在する場合、そのカレンダーのデータは復元前に消去される  

defcal inputfile  

指定のユーザ ID のデフォルトカレンダーを、指定の入力ファイルから復元する。ファイルのデータ形式は、指定のファイル名拡張子によって決まる

.ics の場合は iCalendar (text/Calendar)

.xml の場合は XML (text/xml)  

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-21 は、csrestore ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。

表 7-21    csrestore ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-a userid  

復元するユーザ ID。defcal コマンドを使用する場合、このオプションは必須。デフォルトはなし  

-b basedn  

指定のユーザ ID に使用する LDAP ベース DN (識別名)。デフォルトは、ics.conf ファイルに定義されている local.ugldapbasedn から取得される  

-f  

既存のデータベースファイルを強制的に削除する  

-c calid  

復元するカレンダー ID。calendar コマンドを使用する場合、このオプションは必須。デフォルトはなし

詳細については、「カレンダー識別子 (calid)」を参照  



  • csbackup によってディレクトリ backupdir に保存されていたカレンダーデータベースを復元します。

    csrestore database backupdir

  • csbackup または csexport によって iCalendar (text/calendar ファイル) 形式で保存されていたカレンダー ID tchang のカレンダーをディレクトリ backupdir にある tchang.ics から復元します。

    csrestore -c tchang calendar backupdir/tchang.ics

  • csbackup によってディレクトリ backupdir に保存されていたカレンダーデータベースから tchang を復元します。

    csrestore -c tchang calendar backupdir

  • csbackup または csexport によって、iCalendar (text/calendar ファイル) 形式で保存されていた TChang が所有するデフォルトカレンダーをディレクトリ backupdir にある TChang.ics から復元します。

    csrestore -a TChang defcal backupdir/TChang.ics



csschedule

csschedule ユーティリティは、グループスケジューリングエンジン (GSE) キューに格納されているスケジュールエントリを管理します。次のコマンドを使用できます。

  • list。指定のカレンダー ID によって要求された GSE キューに入っているエントリを表示する。

  • delete。指定のカレンダー ID によって要求された GSE キューからエントリを削除する。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。


要件
  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • Calendar Server を停止する必要があります。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


csschedule [-q|-v] [-c count] [-e endtime] [-s starttime]

  [-t scheduletime -o offset] [-u uid] list [calid]

csschedule [-q|-v] [-t scheduletime -o offset -u uid -n sequencenumber
  -r rid] list [calid]

csschedule [-q|-v] [-t scheduletime -o offset -u uid -n sequencenumber
  -r rid] delete [calid]

csschedule [-q|-v] [-s starttime] [-e endtime] delete [calid]

表 7-22 は、csschedule で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-22    csschedule ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

list  

指定のカレンダー ID によって要求された GSE キューに入っているエントリを表示する  

delete  

指定のカレンダー ID によって要求された GSE キューからエントリを削除する  

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-23 は、csschedule ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています

表 7-23    csschedule ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-c count  

一覧表示する GSE キューエントリの数。たとえば、キュー内のエントリを 10 個調べる場合は、10 と指定する  

-e endtime  

GSE キューのエントリの終了時刻。0 の場合、時間の最後まで対象となる

デフォルトは 0  

-n sequencenumber  

キュー内のイベントまたは仕事のシーケンス番号  

-o offset  

スケジュール時間のオフセット番号。オフセット番号は、同じ時刻に複数のエントリのスケジュールが作成されているときに、GSE キューのエントリを一意で識別する  

-r rid  

イベントまたは予定の繰り返し ID (RID)。RID は、定期的なイベントや仕事を識別する文字列をセミコロンで区切ったリスト

 

-s starttime  

GSE キューのエントリの開始時刻。0 の場合、時間の最初から対象となる

デフォルトは 0  

-t scheduletime  

スケジュールの時間。たとえば、20001231T103045Z など  

-u uid  

GSE キューのエントリの一意識別子 (UID)  



  • GSE キューに格納されているすべてのエントリの詳細を一覧表示します。

    csschedule -v list

  • GSE キューに格納されている先頭から 10 個のエントリを一覧表示します。

    csschedule -c 10 list

  • GSE キューのエントリのうち、2000 年 12 月 31 日の 10 時 30 分 45 秒 〜 11 時 30 分 45 秒に予定されているエントリを一覧表示します。

    csschedule -s 20001231T103045Z -e 20001231T113045Z list

  • カレンダー tchang の GSE キューのエントリのうち、10 時 30 分 45 秒に予定されていて、2000 年 12 月 31 日の 10 時 30 分 45 秒におけるオフセット番号が 2 であり、一意識別子が 1111、繰り返し ID が 0、シーケンス番号が 0 であるエントリを一覧表示します。

    csschedule -v -t 20001231T103045Z -o 2 -u 1111 -r 0 -n 0 list tchang

  • カレンダー tchang の GSE キューのエントリのうち、13 時 30 分 45 秒に予定されていて、2000 年 12 月 31 日の 13 時 30 分 45 秒におけるオフセット番号が 1 であり、一意識別子が 1111、繰り返し ID が 0、シーケンス番号が 0 であるエントリを削除します。

    csschedule -v -t 20001231T103045Z -o 1 -u 1111 -r 0 -n 0 delete tchang

  • 2000 年 12 月 31 日の 10 時 30 分 45 秒から 16 時 30 分 45 秒にスケジュールされている GSE エントリを削除します。

    csschedule -v -s 20001231T103045Z -e 20001231T163045Z delete

  • GSE キューのすべてのエントリを削除します。

    csschedule -v delete



csstart



Calendar Server には csstart ユーティリティと csstop ユーティリティがありますが、これは旧リリースとの互換性を図ることだけを目的に用意されています。

Calendar Server の起動と停止には、start-cal コマンドと stop-cal コマンドを使用することをお勧めします。詳細については、「Calendar Server の起動と停止」を参照してください。



csstart は、Calendar Server を起動します。次のコマンドを使用できます。

  • check 。すべての Calendar Server サービスまたは指定の Calendar Server サービスが、稼動中であるかどうかを確認する。

  • list。すべての Calendar Server サービスまたは指定の Calendar Server サービスを表示する。

  • service。すべての Calendar Server サービスまたは指定の Calendar Server サービスを起動する。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。

Windows NT システムの場合、「コントロールパネル」からアクセスできる「サービス」ダイアログボックスを使用して Calendar Server を起動することもできます。


要件

  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • Calendar Server を停止する必要があります。


構文


csstart [-q|-v] check|list [servicename]

csstart [-q|-v] [-f] service [servicename]

表 7-24 は、csstart で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-24    csstart ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

check | list
[
servicename]
 

指定の Calendar Server サービスが起動されているかどうかを確認する。サービス名が指定されていない場合は、すべての Calendar Server サービスが起動されているかどうかが確認される

あるいは、すべての Calendar Server サービス (または指定のサービス) とそのセッション ID を一覧表示する

servicename には、次のサービス名のどれかを指定する

  • ens−他の iPlanet サーバと共有できる、汎用イベント登録および通知サービス

  • notify−Calendar Server 通知サービス

  • admin−Calendar Server 管理サービス (すべてのサーバマシン上に必要)

  • dwp−Calendar Server Database サービス (リモートデータベース構成の場合にだけ起動される)

  • http−Calendar Server サービス

 

service [servicename]  

指定の Calendar Server サービスを起動する。サービス名を指定しない場合は、すべてのサービスが起動される。Calendar Server サービスは、次の順序で起動する必要がある

  1. ens−他の iPlanet サーバと共有できる、汎用イベント登録および通知サービス

  2. notify−Calendar Server 通知サービス

  3. admin−Calendar Server 管理サービス (すべてのサーバマシン上で必要)

  4. dwp−Calendar Server Database サービス (リモートデータベース構成の場合にだけ起動される)

  5. http−Calendar Server サービス

Calendar Server サービスの詳細については、次の節を参照

 

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-25 は、csstart ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。

表 7-25    csstart ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-f  

指定の Calendar Server サービス (サービスが指定されていない場合は、現在稼動中のサービスすべて) に対して、以下の処理を強制的に行う

  1. 停止する (停止しようとしても停止しない場合に使用する、UNIX での kill -9 コマンドや Windows NT Task Manager からのサービス停止に相当する)

  2. データベースの問題をすべて整理する

  3. すべてのサービスを起動する

注:Calendar Server の起動と停止には、stop-cal コマンドと start-cal コマンドを使用することをお勧めします  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  



  • デフォルトのポートを使用し、デフォルトの起動順序ですべての Calendar Server ローカルサービスを起動します。

    csstart service

  • Calendar Server HTTP ローカルサービスを起動します。

    csstart service http

  • すべての Calendar Server ローカルサービスが起動されているかどうかを確認します。

    csstart check

  • 起動された Calendar Server ローカルサービスすべてを一覧表示します。

    csstart list



csstats

csstats ユーティリティは、Calendar Server の統計を表示します。次のコマンドを使用できます。

  • list 。指定の Calendar Server サブシステムに関するカウンタ統計を一覧表示する。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。

詳細についてはカウンタ構成(counter.conf)ファイルを参照してください。


要件

  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • Calendar Server は、稼動していても停止していてもどちらでもかまいません。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


csstats [-q|v] [-r registry] [-i iterations] [-s delay]] list [subsystem]

表 7-26 は、csstats ユーティリティで使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-26    csstats ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

list [subsystem]  

指定の Calendar Server サブシステムに関するカウンタ統計を一覧表示する。サブシステムを指定しない場合は、使用可能なサブシステムに関する次の基本情報が表示される

  • alarm−サービスアラーム通知の監視

  • auth−ログイン認証

  • db−カレンダーデータベース

  • disk−ディスク使用状況の監視

  • gse−グループスケジューリングエンジン (GSE)

  • http−HTTP トランスポート

  • response−サーバ応答時間

  • sess−サーバセッションステータス

  • wcap−Web カレンダーアクセスプロトコル

 

Version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-27 は、csstats ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。

表 7-27    csstats ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-i iterations  

統計検索を繰り返す回数。デフォルトは 1  

-r registry  

カウンタ統計を保存するファイルの名前と場所。デフォルトは、 server-root/cal/bin/counter/counter

例:/opt/SUNWics5/cal/bin/counter/counter  

-s delay  

各統計検索を表示するまでの待機時間 (秒単位)。デフォルトは 1 秒  



  • カウンタに関する基本情報と使用可能なカウンタのタイプを表示します。

    csstats list

  • HTTP サービスサブシステムに関するカウンタ統計 (hpptstat) を一覧表示します。

    csstats list http

  • WCAP サブシステムに関するカウンタ統計 (wcapstat) を、1 時間 (3600 秒) の間 10 秒ごとに一覧表示します。

    csstats -i 3600 -s 10 list wcap





Calendar Server には csstart ユーティリティと csstop ユーティリティがありますが、これは旧リリースとの互換性を図ることだけを目的に用意されています。

Calendar Server の起動と停止には、start-cal コマンドと stop-cal コマンドを使用することをお勧めします。詳細については、「Calendar Server の起動と停止」を参照してください。



csstop

Calendar Server には csstart ユーティリティと csstop ユーティリティがありますが、これは旧リリースとの互換性を図ることだけを目的に用意されています。

Calendar Server の起動と停止には、start-cal コマンドと stop-cal コマンドを使用することをお勧めします。詳細については、「Calendar Server の起動と停止」を参照してください。





csstop ユーティリティは、Calendar Server を停止します。次のコマンドを使用できます。

  • service。Calendar Server のすべてのサービスまたは指定のサービスを停止する。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。

Windows NT システムの場合、「コントロールパネル」からアクセスできる「サービス」ダイアログボックスを使用して Calendar Server を停止することもできます。


要件

  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • Calendar Server が稼動している必要があります。


構文


csstop [-q|-v] check | list [servicename]

csstop [-q|-v] [-f] service [servicename]

表 7-28 は、csstop で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-28    csstop ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

check | list [servicename]  

指定の Calendar Server サービスが起動されているかどうかを確認する。サービス名が指定されていない場合は、すべての Calendar Server サービスが起動されているかどうかが確認される

あるいは、すべての Calendar Server サービスまたは指定のサービスとそのセッション ID を一覧表示する

servicename には、次のサービス名のどれかを指定する

  • ens−他の iPlanet サーバと共有できる、汎用イベント登録および通知サービス

  • notify−Calendar Server 通知サービス

  • admin−Calendar Server 管理サービス (すべてのサーバマシン上に必要)

  • dwp−Calendar Server Database データベースサービス (リモートデータベース構成の場合にのみ起動される)

  • http−Calendar Server サービス

 

service [servicename]  

指定の Calendar Server サービスを停止する。サービス名を指定しない場合は、すべてのサービスが停止される。Calendar Server サービスは次の順序で起動し、この逆の順序で停止する必要がある

  1. ens−他の iPlanet サーバと共有できる、汎用イベント登録および通知サービス

  2. notify−Calendar Server 通知サービス

  3. admin−Calendar Server 管理サービス (すべてのサーバマシン上で必要)

  4. dwp−Calendar Server Database サービス (リモートデータベース構成の場合にのみ起動される)

  5. http−Calendar Server サービス

Calendar Server サービスの詳細については、次の節を参照

 

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-29 は、csstop ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。


表 7-29    csstop ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-f  

停止しようとしても停止できない場合に Calendar Server サービスを強制的に停止する (UNIX での kill -9 コマンドや Windows NT Task Manager からのサービス停止に相当する)

このオプションを使用できるのは、service コマンドを使用する場合だけである  



  • すべての Calendar Server ローカルサービスを停止します。

    csstop service

  • Calendar Server HTTP ローカルサービスを停止します。

    csstop service http

  • すべての Calendar Server ローカルサービスが停止されているかどうかを確認します。

    csstop check

  • 起動された Calendar Server ローカルサービスすべてを一覧表示します。

    csstop list



cstool

cstool ユーティリティは、Calendar Server を ping したり、その構成を強制的に再読み込みしたりします。次のコマンドを使用できます。

  • ping。指定のポートで Calendar Server サービスが待機していることを確認する。

  • refresh。Calendar Server サービスの構成の設定を強制的に更新する。

  • version。現在インストールされているユーティリティのバージョン番号を表示する。

    ics.conf ファイルに定義されているパラメータの設定値を変更した場合、変更結果を適用するには Calendar Server をいったん停止して再起動する必要があります。詳細については、「ics.conf 構成ファイルの編集」を参照してください。




要件
  • Calendar Server が稼動している必要があります。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行しているユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


cstool [-q|-v] [-h host] [-p port] [-t timeout] ping http

cstool [-q|-v] [-h host] refresh [servicename]

表 7-30 は、cstool で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-30    cstool ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

ping http  

指定の Calendar Server http サービスを ping する  

refresh [servicename]  

指定のサービスの構成を強制的に Calendar Server に更新する。サービスを指定しない場合は、すべての Calendar Server サービスの構成が更新する。Calendar Server サービスオプションは、次のとおりです

  • admin (csdamind サービス)

  • dwp (csdwpd サービス)

  • http (cshttpd サービス)

  • notify (csnotifyd サービス)

 

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-31 は、cstool ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。

表 7-31    cstool ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-h host  

Calendar Server が実行されているマシンのホスト名を指定する。デフォルト値は、インストール時に設定され、ics.conf ファイルに定義されている local.hostname パラメータから取得される。リモートマシン上で動作している Calendar Server にアクセスする場合は、このオプションを使用する  

-p port  

指定のサービスのポート。サービスを指定しない場合は、ics.conf ファイルに定義されているポートのデフォルト値が使用される  

-t timeout  

サーバからの応答を待つ時間 (秒単位)。デフォルトは 120 秒  



  • cshttpd サービスを ping します。

    cstool ping http

  • calserver というホスト名を持つマシンを ping して、cshttpd サービスがポート 80 で待機しているかどうかを確認します。

    cstool -p 80 -h calserver -p 80 ping http

  • すべてのサービスの構成を、ローカル Calendar Server に強制的に更新します。

    cstool refresh



csuser

csuser ユーティリティは、LDAP ディレクトリサーバと Calendar Server カレンダーデータベースに格納されているカレンダーユーザ情報を管理します。次のコマンドを使用できます。

  • check。ユーザにカレンダー操作が許可されているかどうかを確認する。

  • create。ユーザを作成してカレンダー操作を許可する。

  • delete。ユーザを削除する。

  • disable。ユーザに対し、Calendar Server へのログインを禁止する。

  • enable。ユーザに対し、Calendar Server へのログインを許可する。

  • list。ユーザのカレンダー属性をリストする。

  • reset。ユーザのカレンダー属性をデフォルトの設定にリセットする。



    現在のリリースでは、ディレクトリサービスユーティリティまたはカスタマイズしたユーザプロビジョニングツールを使用して、ユーザの LDAP 属性をプロビジョンすることをお勧めします。

    たとえば、 Netscape Directory Server を使用している場合には、ldapsearch ユーティリティと ldapmodify ユーティリティを使用します。これらのユーティリティの詳細については、次のウェブサイトにある Netscape Directory Server のマニュアルを参照してください。

    http://docs.iplanet.com/docs/manuals/




要件
  • Calendar Server は、稼動していても停止していてもどちらでもかまいません。

  • このユーティリティは、Calendar Server がインストールされているローカルマシン上で実行する必要があります。

  • カレンダーユーザ情報が格納されている LDAP サーバは、稼動している必要があります。

  • UNIX システムの場合、インストール時に指定した Calendar Server を実行してくださいユーザおよびグループとして (例: icsuser および icsgroup)、または root として、ログインする必要があります。Windows NT システムの場合、システムに対する完全な管理権限を持つ管理者としてログインする必要があります。


構文


csuser [-q|-v] [-a aces] [-b basedn] [-c calid] -g givenname
  [-k yes|no] [-l langcode] -s surname -y userpassword create userid

csuser [-q|-v] [-b basedn]
  check|delete|disable|enable|list|reset [userid]

表 7-32 は、csuser で使用可能なコマンドについて説明しています。

表 7-32    csuser ユーティリティのコマンド 

コマンド

説明

check [userid]  

指定のユーザ ID にカレンダー操作が有効どうかを確認する。ユーザ ID を指定しない場合は、すべてのユーザが確認される  

create userid  

指定のユーザ ID を作成し、このユーザに対して Calendar Server へのログインを許可する  

delete [userid]  

指定のユーザ ID を削除する。ユーザ ID を指定しない場合は、すべてのユーザが削除される  

disable [userid]  

指定のユーザ ID のカレンダー操作を無効にする。httpnswcalDisallowAccess 属性の値として定義される。ユーザ ID を指定しない場合は、すべてのユーザが無効化される  

enable [userid]  

指定のユーザ ID のカレンダー操作を有効にする (指定のカレンダー ID は nswcalCALID 属性に追加される)。ユーザ ID を指定しない場合は、すべてのユーザが有効化される  

list [userid]  

指定のユーザ ID のカレンダー属性をすべて一覧表示する。ユーザ ID を指定しない場合は、有効なユーザすべてが一覧表示される  

reset [userid]  

ユーザ ID のカレンダー属性すべてをデフォルトの設定にリセットする。ユーザ ID を指定しない場合は、すべてのユーザの属性がリセットされる  

version  

ユーティリティのバージョンを表示する  

表 7-33 は、csuser ユーティリティのコマンドオプションについて説明しています。

表 7-33    csuser ユーティリティのコマンドオプション 

オプション

説明

-v  

冗長モードで実行する。実行中コマンドに関する情報をすべて表示する。デフォルトはオフ  

-q  

非出力モードで実行する

  • 処理が成功した場合は情報を表示しない (エラーが発生した場合はエラーが表示される)

  • 危険なコマンドに関する確認プロンプトを無効にする

デフォルトはオフ  

-a [aces]  

指定のカレンダーに関するアクセス制御エントリ (ACE)。ACE は、グループスケジューリング用のカレンダーへのアクセス権、および作成、削除、読み取り、書き込みといった権限のタイプを決定する。ACE 文字列やアクセス制御リスト (ACL) は、二重引用符 ("") で囲む必要がある

デフォルトは、ics.conf ファイル内の calstore.calendar.default.acl パラメータ

ACE 形式の詳細については、「サービスの構成」を参照  

-b [basedn]  

指定のユーザ ID に使用する LDAP ベース DN (識別名)

デフォルトは、ics.conf ファイルに定義されている local.ugldapbasedn から取得される  

-c [calid]  

指定のユーザ ID に関連付けるデフォルトカレンダーのカレンダー ID。デフォルトはユーザ ID。このコマンドは、カレンダーを作成しない

詳細については、「カレンダー識別子 (calid)」を参照  

-g givenname  

ユーザの LDAP 名 (名前)。このオプションは必須。デフォルトはなし  

-k yes|no  

カレンダーに対して二重予約を許可するかどうか。yes の場合は、ユーザのカレンダーの同じ時間枠に複数のイベントスケジュールを作成できる

デフォルトは、ics.conf ファイルに定義されている user.allow.doublebook から取得される  

-l [langcode]  

言語コード。デフォルトは、ics.conf に定義されている local.sitelanguage  

-s surname  

ユーザの LDAP 名 (名字)。このオプションは必須。デフォルトはなし  

-y userpassword  

カレンダーユーザのパスワード。このオプションは必須。デフォルトはなし  



  • カレンダーユーザ JSmith がカレンダー操作を許可されているかどうか (既存のカレンダーユーザが、この Calendar Server のカレンダーデータへのアクセス権を持っているかどうか) を確認します。

    csuser check JSmith

  • 名前が John、名字が Smith、カレンダー ID が JSmithcal、ユーザ ID が JSmith である LDAP ユーザを作成します。

    csuser -g John -s Smith -y password -c JSmithcal create JSmith

  • カレンダーユーザ JSmith を削除します。

    csuser delete JSmith

  • カレンダーユーザ JSmith に対し、Calendar Server へのログインを禁止します。

    csuser disable JSmith



    このコマンドは、Calendar Server にログインしてカレンダーデータにアクセスすることを JSmith に対して禁止しますが、ローカルカレンダーデータベースから JSmith のデータが削除されることはありません。JSmith が現在 Calendar Server にすでにログイン済みである場合、JSmith はログオフするまでカレンダーデータにアクセスできます。



  • JSmith に対し、カレンダー操作を有効にします (既存のカレンダーユーザ JSmith が Calendar Server にログインできるようにします)。

    csuser enable JSmith

  • JSmith のカレンダー属性をすべて一覧表示します。

    csuser -v list JSmith

  • 接頭辞として文字列 user を持つカレンダーユーザ ID をすべて一覧表示します。

    csuser -v list "user*"

  • JSmith のカレンダー属性すべてをデフォルト設定値にリセットします。

    csuser reset JSmith


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最終更新日: 2002 年 1 月 22 日