ここでは、Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 製品をインストールする前に満たしている必要のある要件を示します。
次の表に、Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 製品でサポートされているオペレーティングシステムを示します。また、Application Server をインストールして実行するための最小および推奨のメモリー要件も示します。
表 2–1 Sun Java System Application Server 8.1 2005Q2 のプラットフォーム要件
オペレーティングシステム |
最小メモリー |
推奨メモリー |
最小ディスク容量 |
推奨ディスク容量 |
JVM |
---|---|---|---|---|---|
Sun Solaris 8、9、10 (SPARC) Solaris 9、10 (x86) |
512M バイト |
1G バイト |
250M バイトの空き領域 |
500M バイトの空き領域 |
J2SE 1.4.2_06、J2SE 5.0 |
Red Hat Enterprise Linux 2.1 Update 2、3.0 Update 1 |
512M バイト |
1G バイト |
220M バイトの空き領域 |
300M バイトの空き領域 |
J2SE 1.4.2_06、J2SE 5.0 |
Windows Server 2000 SP4+ Windows 2000 Advanced Server SP4+ Microsoft Windows Server 2003 Windows XP Pro SP1+ |
1G バイト |
2G バイト |
500M バイトの空き領域 |
1G バイトの空き領域 |
J2SE 1.4.2_06、J2SE 5.0 |
UNIX では、オペレーティングシステムのバージョンを uname コマンドで確認できます。ディスク容量は df コマンドで確認できます。
システムの仮想化は、複数のオペレーティングシステム (OS) インスタンスを共用ハードウェア上で個別に実行できるようにするテクノロジです。機能的にいうと、仮想化された環境でホストされる OS に配備されたソフトウェアは、通常はベースとなるプラットフォームが仮想化されていることを認識しません。Sun では、精選されたシステムの仮想化と OS の組み合わせについて、その Sun Java System 製品のテストを行っています。これは、Sun Java System 製品が、適切な規模と構成の仮想化された環境で、仮想化されていないシステム上の場合と同様に引き続き機能することを実証するためのテストです。仮想化された環境における Sun Java System 製品のサポートについては、System Virtualization Support in Sun Java System Productsを参照してください。
現時点で Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 に必要なパッチについては、http://sunsolve.sun.com にアクセスして、「app server 8.1 patch」を検索してください。Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 のリンクをたどります。オペレーティングシステムのパッチ要件が変わって Java Enterprise System コンポーネントに対するパッチが利用可能になると、最初は推奨パッチクラスタとして SunSolve からアップデートが入手可能になります。
Solaris 9 または 10 (x86 または SPARC) を使用する場合には、「Sun 推奨パッチクラスタ」をインストールすることをお勧めします。このパッチクラスタは、SunSolve の& セキュリティーパッチから入手できます。
インストールプログラムをはじめとして、この製品のネイティブコンポーネントを実行するには、標準の RedHat Enterprise Linux 3.0 ディストリビューションには含まれていないパッケージ をインストールする必要があります。compat-libstdc++-7.3-2.96.118.i386.rpm をインストールする必要があります。
このパッケージは、http://rpm.pbone.net/index.php3/stat/4/idpl/843376/com/compat-libstdc++-7.3-2.96.118.i386.rpm.html からダウンロードできます。
Sun Java System Application Server は、対応する JDBC ドライバを備えた任意の DBMS への接続をサポートするように設計されています。Sun がテストし、J2EE 準拠のデータベース設定を行うのに使用できることが確認されたコンポーネントを、次の表に示します。
表 2–2 J2EE 準拠の JDBC ドライバ
JDBC ベンダー |
JDBC ドライバのタイプ |
サポートされるデータベースサーバー |
---|---|---|
i-net Software |
Type 4 |
Oracle (R) 8.1.7、9i、9.2.0.3 Sybase ASE 12.5.2 Microsoft SQL Server 2000 4.0 Service Pack 1 |
IBM |
Type 2 |
IBM DB2 8.1 Service Pack 3+ |
PointBase |
Type 4 |
PointBase Network Server 4.8 |
DataDirect |
Type 4 |
Oracle (R) 8.1.7、9i、9.2.0.3 Sybase ASE 12.5.2 Microsoft SQL Server IBM DB2 8.1 Service Pack 3+ |
Sun Java System JDBC Driver for Oracle |
Type 4 |
Oracle (R) 9.2.0.3、10G |
Sun Java System JDBC Driver for DB2 |
Type 4 |
IBM DB2 8.1 Service Pack 3+ |
Sun Java System JDBC Driver for Sybase |
Type 4 |
Sybase ASE 12.5.2 |
Sun Java System JDBC Driver for Microsoft SQL Server |
Type 4 |
Microsoft SQL Server 2000 4.0 Service Pack 1 |
Oracle |
Type 4、Type 2 |
Oracle (R) 9.2.0.3、10G |
i-net Software については、http://www.inetsoftware.de/ を参照してください。
DataDirect Technologies については、http://www.datadirect.com/ を参照してください。
J2EE 1.4 に準拠するように Oracle JDBC ドライバを適切に設定する必要があります。Type 2 および Type 4 のドライバを次のように設定してください。
9.2.0.3 以降の JDBC ドライバを使用します。
Oracle データベースのパラメータファイル (init.ora) に compatible=9.0.0.0.0 またはそれ以上の値を加えます。
ojdbc14.jar ファイルを使用します。
Application Server の設定を変更して JVM のプロパティーを次のように定義します。
-Doracle.jdbc.J2EE13Compliant=true |
さらに、Type-2 のドライバについては、Application Server が起動される環境で ORACLE_HOME 変数と LD_LIBRARY_PATH 変数 (ここには $ORACLE_HOME/lib が含まれている必要がある) の両方を定義する必要があります。たとえば、これらを asenv.conf ファイルに追加し、必ずエクスポートされるようにします。
多くのサンプルアプリケーションは、Application Server に付属の PointBase データベースサーバーを使用しています。Application Server Enterprise Edition を使用する場合、事前に PointBase データベースサーバーを設定する必要があります。
PointBase を設定するには、次の 2 つの方法があります。
オペレーティングシステムおよびシェルの適切なコマンドを使用して、環境変数 JAVA_HOME を J2SE がインストールされているディレクトリに設定します。次に例を示します。% setenv JAVA_HOME "/opt/SUNWappserver/jdk"
次のように、Application Server の PointBase 設定ファイルを編集します。
Solaris および Linux システムでは、install_dir/pointbase/tools/serveroption/pbenv.conf 設定ファイルを編集して、次の行を変更します。
PB_JAVA=%%%PB_JAVA%%%
上記の行を次のように変更します。
PB_JAVA=J2SE_location
Windows システムでは、install_dir\pointbase\tools\serveroption\pbenv.bat 設定ファイルを編集して、次の行を変更します。
PB_JAVA=%%%PB_JAVA%%%
上記の行を次のように変更します。
PB_JAVA=J2SE_location
ここで J2SE_location は、J2SE がインストールされているディレクトリです。Application Server と一緒に J2SE をインストールした場合、J2SE はデフォルトで install_dir/jdk にインストールされます。
この変更を加えた後で、startserver スクリプトを使用して PointBase を起動できます。
ここでは、Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 向けにサポートされている Web サーバーを示します。
表 2–3 サポートされている Web サーバー
Web サーバー |
バージョン |
オペレーティングシステム |
---|---|---|
Sun Java System Web Server |
6.1+ |
Solaris SPARC 9、10 Solaris x86 9、10 Red Hat Enterprise Linux 3 および 4 |
Apache Web Server |
1.3+、1.4、2.0 |
Solaris SPARC 9、10 Solaris x86 10 Red Hat Enterprise Linux 3 および 4 Windows Server 2003 Windows 2000 Advanced Server SP4+ Windows Server 2000 SP4+ Windows XP Pro SP1+ |
Microsoft IIS® |
5.0+ |
Windows Server 2003 Windows 2000 Advanced Server SP4+ Windows Server 2000 SP4+ Windows XP Pro SP1+ |
ここでは、Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 でサポートされているブラウザを示します。
表 2–4 サポートされている Web ブラウザ
ブラウザ |
バージョン |
---|---|
Mozilla |
1.4、1.5、1.6、1.7.x |
Netscape Navigator |
4.79、6.2、7.0 |
Internet Explorer |
5.5 Service Pack 2、6.0 |
「ハードウェアとソフトウェアの要件」に示されている要件に加えて、システムが、下に示されている HADB を実行するための要件を満たしていることを確認してください。
システムの Java コンポーネントは JDK 1.4.2_02 を使用して構築され、JDK 1.5 上でテストされています。
Solaris (SPARC) – Solaris 8 MU7、Solaris 9 MU7、Solaris 10 RR。
Solaris (x86) – Solaris 9 MU7、Solaris 10 RR。
RedHat Enterprise Linux - 2.1 U5 (ext3 はサポートされず、ext2 ファイルシステムのみがサポートされている)、3.0 U4 (ext2 と ext3 の両方がサポートされている。U4 より前のアップデートは、過剰なスワッピングのために推奨されない)。これらのオペレーティングシステムバージョンでは、HADB が 32 ビットモードでのみテストされていることに注意してください。また、HADB が、オペレーティングシステム内のバグのために 64 ビットモードで動作している RedHat Enterprise Linux 3.0 をサポートしていないことにも注意してください (HADB への影響の詳細は、「高可用性」の既知のバグ 6249685 を参照)。
Microsoft Windows – Microsoft Windows 2000 Advanced Server Service Pack 4 および Microsoft Windows 2003 Enterprise Edition。HADB が、間もなく登場する、64 ビットモードの Microsoft Windows オペレーティングシステムバージョンをまったくサポートしていないことに注意してください。
最小メモリー - ノードあたり 320M バイト。
最小空きディスク容量 - ホストあたり HADB バイナリ用に 70M バイト。さらに、データデバイスにもディスク容量が必要、ノードあたりテストインストール用に 512M バイト。
推奨メモリー - ノードあたり 512M バイト。
推奨空きディスク容量 - ホストあたり HADB バイナリ用に 70M バイト。さらに、データデバイスにもディスク容量が必要、ノードあたりテストインストール用に 1200M バイト。
HADB データとログファイルを格納するデバイスで書き込みキャッシュが無効になっていることを確認してください。一部の Solaris プラットフォーム (たとえば、Solaris x86) では、デフォルトで書き込みキャッシュが有効になります。
最小メモリー - 128M バイト
最小空きディスク容量 - ノードあたり HADB バイナリ用に 70M バイト
最小メモリー - 120M バイト
最小空きディスク容量 - 20M バイト
Application Server の以前のどのリリースからも、上書きアップグレードはサポートされていません。以前のバージョンの Application Server から現在のバージョンへのアップグレードに関する詳細な指示については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 Upgrade and Migration Guide』を参照してください。
PointBase を Application Server とともに使用する場合は、J2SE 1.4.2 をダウンロードし、それを付属の J2SE 5.0 JVM の代わりに使用してください。これを行うには、次の手順に従います。
まだインストールされていない場合、J2SE 1.4.2 SDK (JRE ではない) をダウンロードしてシステムにインストールします。
J2SE 1.4.2 SDK は、http://java.sun.com/j2se/1.4.2/ からダウンロードできます。
Application Server を停止します。
コマンド行から、次のように入力します。
install_dir/bin/asadmin stop-domain |
管理コンソールで次のようにします。
install_dir/config/asenv.conf ファイル (Windows では asenv.bat) を編集して、AS_JAVA の値を J2SE 1.4.2 のホームディレクトリを指すように変更します。
as-install/samples/common.properties ファイルを編集して、com.sun.aas.javaRoot... で始まる行を J2SE 1.4.2 のホームディレクトリを参照するように変更します。
Application Server を再起動します。
コマンド行から、次のように入力します。
install_dir/bin/asadmin start-domain |
管理コンソールで次のようにします。
Sun Java System Application Server ソフトウェアをインストールする前に、次の追加の要件が満たされるようにしてください。
空き領域 — 一時ディレクトリには、少なくとも、Sun Java System Application Server のインストール用に 35M バイトの空き領域と、SDK のインストール用に 250M バイトの空き領域が必要です。
アンインストールプログラムの使用 — システムから Application Server を削除する必要がある場合は、ソフトウェアに付属のアンインストールプログラムを使用することが重要です。他の方法を使って削除すると、同じバージョンの再インストールや新しいバージョンのインストールを行うときに問題が発生する可能性があります。
空きポート — 利用可能な未使用ポートが 7 つ必要です。
インストールプログラムは、使用されているポートを自動的に検出し、その時点で未使用のポートをデフォルトの設定として示します。デフォルトでは、HTTP については 8080、HTTPS については 8181、Administration Server については 4849 が初期デフォルトポートです。
インストールプログラムは、使用されているポートを検出し、それ以外の 2 つのポートを割り当てます。そのポートは、Sun Java System Message Queue (デフォルトでは、7676) と、IIOP (デフォルトでは、IIOP の場合は 3700、IIOP/SSL の場合は 1060 と 1061) です。これらのデフォルトポート番号が使用されている場合、インストールプログラムは動的ポートの範囲から無作為にポート番号を割り当てようとします (これは利用可能な次のポート番号とはかぎらない点に注意)。
インストール済みサーバーの起動 (UNIX) — インストール済みサーバーを置き換える場合以外は、Sun Java System Application Server 8.1 のインストール処理を開始する前に、インストール済みサーバーを起動してください。インストールプログラムが使用中のポートを検出するため、使用中のポートがほかの目的に使用されることはありません。
インストール済みサーバーの置き換え (UNIX) — 古いバージョンの Sun Java System Application Server がインストールされており、それを現在のバージョンの Application Server に置き換える場合は、新しいサーバーをインストールする前に、インストール済みサーバーを停止してください。インストールプログラムのアップグレードウィザードを使ってサーバーをアップグレードしてください。
ファイアウォールのシャットダウン (Microsoft Windows) — Sun Java System Application Server ソフトウェアをインストールする前に、すべてのファイアウォールソフトウェアを停止する必要があります。一部のファイアウォールソフトウェアはデフォルトですべてのポートを無効にするからです。インストールプログラムは、使用可能なポートを正確に検出できる必要があります。
互換性に関するその他の情報については、『Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 Upgrade and Migration Guide』を参照してください。